第26話 リハビリ18 2021年8月19日 さようなら、外脛骨
昼食前にリハビリ。右肩にエコバッグを抱え左手は松葉杖の状態で階段を登る。ちなみにこのエコバッグはユニクロで買ったアンディー・ウォーホルのバナナがプリントされたもの。アンディー・ウォーホルもヴェルヴェット・アンダーグラウンドも特別好きというわけではないが、デザインがよいので買った。
左足を一つ上の段に載せ、次に左手の松葉杖を載せ右足を持ってくる。松葉杖に体重をかけることで左足のサポートになるということだ。降りる際も同じように左足を松葉杖でサポートすればいい。一段ずつ登り降りするのがもどかしい。降りる際の注意事項として、必ず手すりを持つことを絶対に守るように、エスカレーターはできるかぎり使わないことと、ギプスが外れたらマッサージやストレッチをするようにと言われる。
「リハビリも今日で終わりかもしれませんね」と言われたので「今までありがとうございました」とお礼を伝える。
アマゾンのサマーセールで前から欲しかったタブレットが今日まで半額になっていることに気づく。今日買ったとして届く日は最長で23日まで。今日の23時59分までに購入しなければならない。それには退院日がいつかが問題となる。23日以降の退院であれば家で受け取ることができないので購入は不可となる。
担当看護師に今日は担当医は来ないのかと訊くと、忙しいみたいで夕方までには来ると思いますよとのこと。
今日担当医が来なければ買えない。
今日担当医が来たとしても、退院日が23日以降であれば買えない。
今日担当医が来て退院日が23日以前であれば買える。
担当医を待つ。ひたすら待つ。別に買えなくてもいい、と思うようにする。1万円のものが5000円になっただけだ。別にセールが終わってから買えばよい。もともと退院したら買おうと思っていた。
担当医が来ないままレントゲン撮影。
担当看護師にギプスに包帯が巻かれていないがいいのか訊くと、一週間後に外すのでテーピングだけと言われているとのこと。足を動かすたびにテーピングが外れるので担当看護師に貼り直して貰う。
夕食前にようやく担当医が来たので、ギプス一本で歩けるようになったので退院したいと告げる。レントゲンも異常なし、骨が変にくっついてることもなし、完璧な状態とのこと。8月21日の土曜日に退院が決定する。「25日にギプスを外すのでそれまで入院してもいいですよ」と言われるが断固拒否する。担当医は突然の退院訴えに驚いていた。安くなったタブレットが欲しいからとは言えず。
その後担当看護師がやってきて、窓口で松葉杖代として5000円を支払うよう言われる。松葉杖を返却すれば5000円も戻ってくるとのこと。窓口に行き書類を提出すると別の窓口ですと言われ、別の窓口に行くとまた別の窓口だと言われ、たらい回しにされる。
初老のエンジン音のようないびきで眠れない。イヤホンで音楽を流しても聞こえてくる。今まで無音だったのになぜだろう。
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