第22話 リハビリ14 2021年8月15日 さようなら、外脛骨
片足けんけんで洗面台まで行くようになったので、介護士に食後の歯磨き用に持ってきて貰っていた小さなアルミの桶を断る。ついでに左足を前に伸ばした状態にできる車椅子を普通のものに変えてもらう。狭いスペースでの動きがやりやすくなる。伸ばす車椅子は付添が手押しできるグリップがついておらず、途中でカットされている。それがちょうど肩甲骨に当たりとても痛い。
当たり前の話だが、車椅子は椅子代わりに長時間座ることに適していないようだ。デイルームで1時間2時間3時間と読書していると尻と背中が痛くなる。薄い生地だから当然だろう。
昼食後12時40分からシャワールームが開放される。12時40分の予約をとっておいて早めに入り、スマホでエロ動画を閲覧しながらオナニーするという裏技を発見する。トイレはゆっくりできないし人が入ってくることを考えると集中できない。その点シャワールームは絶対に誰も入らないし、次の予約時間である13時10分までに出ればなんの問題もない。シャワーで流すため後になにも残らない。
もちろん動画はナースものである。
340ミリのペットボトルにデイルームの給茶機で水を入れることを思いつく。これでコップがなくても大丈夫な上、蓋をすればポケットに入れたり車椅子に乗せた状態で持ち運びができる。介護士にも頼まずに済む。給茶機には「コロナ対策のためペットボトルにお茶や水を入れないでください」と書かれているが、見つからなければいいだろう。もっと早くに気づいておけばよかった。
読書の合間に足の毛を抜いて時間をつぶす。Wi-Fiルーターを持ってきていないためスマホいじりは控えている。Kindleで新しく本を買ってもダウンロードができない。ないよりはあったほうがいいだろうとNewニンテンドー2DSLLを持ってきたが、ピクロスしかないためすぐに飽きる。ラジオもリアルタイムで聴けないため事前にiPhoneに入れてきたものを聴くしかない。しかし定期的に誰かがやってくるため落ち着いて聴くことができない。
となると、足の毛を抜くしかない。
次の暇つぶしを発見した。内容は至って簡単。看護師をフェイスブックで検索する、だけ。担当看護師を検索する。一人出てきた。珍しい名前のため間違いなく本人だろう。が、プライバシー設定のせいでプロフィール画像以外はほとんどなにもわからない。東北出身ということと26歳とだけわかった。
わかったところでなにもない。すぐに飽きてしまった。
トイレットペーパーが安いシングルなので肛門周辺が炎症を起こして痛い。気休めにアトピーの塗り薬を塗ってみる。なかなかよい。
尻繋がりというわけではないが、今日も看護師の尻を眺めている。肉感のないスリムな、肉が重力で垂れ下がっている尻、どちらもよい。屈むと下着の線が浮かんだり浮かばなかったりする。屈まずとも立っている状態で既に浮かんでいる尻もある。
5ちゃんねるの入院生活板にナースさんの透けたパンティラインというスレッドがあるが、そこでも多種多様な尻がアップロードされている。明らかにAVの静止画だろうというものの中に、これはという尻画像がある。しかし家と違ってその気になったら即行動に移すことはできないため、見るタイミングを見極める必要がある。
ナース・下着・線で検索すると、下着の線が出にくいパンツもあるようだ。女性からすれば浮かばないほうがよいのだろう。それが悩みになって仕事に集中できなかったりもするのだろう。しかし男からすれば浮かんだほうがよい。なかなか上手くいかないものである。
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