安倍晋三チャンネルの背景画像に見る真髄
2022年7月8日、元総理の安倍晋三氏が凶弾に倒れて亡くなられました。心より追悼の意を申し上げます。
下記画像をご覧ください。
スーツ姿の男性と、農作業に適した服装の女性が挨拶しています。
このスーツ姿の男性こそ、安倍晋三氏です。相対する女性は、一般の庶民。実際はモデルさんや女優さんなのかもしれませんが。
そしてこの画像は安倍晋三氏の公式ユーチューブチャンネル「あべ晋三チャンネル」の背景画像にも使われています。
Facebookの背景画像もこちらです。
あぜ道で、農家と思しき婦人と同じ高さに立ち、頭を下げている。
頭の高さは、安倍晋三氏のほうが、低い。
こちらは一度目の総理のあとの浪人時代に、地元山口県で捲土重来を期していたときの姿で、当時の選挙ポスターにも使われたようです。
(ここ数日のニュースで知りました)
ということは、かれこれ10年以上前の写真になるわけですが、You Tubeチャンネルや Facebook の背景にも使うほどに、強い思い入れがあるのでしょう。
この姿を忘れてはいけない。庶民と同じ目線に立ち、同じように過ごすのだ。そういう自らへの戒めも込められているのだろうと思います。
徳川家康の「しかみ像」を思わせます。
★しかみ像
徳川家康は、かつて武田信玄に合戦で破れて醜態をさらした姿を絵に書かせ、自らの戒めとしたという。近年、「本当は違った。実際は別だった」の説も出てきています。でもいいじゃないか。「通説」のほうが心に響くのだから
★
ということで、この「あぜ道で庶民に頭を下げている」姿こそ、安倍晋三という稀代の政治家の本質を示すものと思います。
基本的には、素晴らしい姿勢です。
ですがそこには、若干のマイナス面も含まれています。
政策や頭を使った計算よりも「これ」が重要とする精神論。
庶民と同じ立場に立つがゆえの、悪人への防御の弱さ。
お役所仕事的な、「形」を重要とする、形式論。
これらのマイナス面は、今回の事件にも影を落としたでしょう。
歴史上、大和西大寺事件や、奈良事件として語られるようになるのでしょうか。
ただ、今回責められるべきは、あまりにもザルな警護をした奈良県警とSPであり、安倍晋三氏でも医療関係者でもありません。(犯人は論外)
基本的には、ひどすぎる警護プラン(おそらく何も考えず「慣例のプランを今回もやった」だけなのでしょう)を行った、奈良県警の落ち度です。
そして、SPは、そのひどいプラン内で警護しなければならなかった同情の余地はありますが、それでも、SPが一人しかいないのであれば、せめて自分は「総理の反対側を向いて、反対側に注意を払う」べきでした。
余談
今回の襲撃では、開かなかった「折りたたみのカバン型の防弾バッグ」って、日本のSPレベルで意味があるのでしょうか。訓練ではできても、実戦で開くことができないのであれば、普通に「でかい盾」を持っていたほうが、よっぽどいいと思うのですかが。
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