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【もう食べられない名店】新橋 洋食すいす<2>
■最後の日、サラリーマン憩いの地へ
前回、訪問して痛く感激をした・・・
洋食すいす
あれから半年ぶり・・・という感じでしょうか。
レトロチックなお店ではありますが、まあ、金額的にも
安いわぁ~
・・・というお店でもないので、そうそう頻繁に来られるワケでもなし。
・・・だからこそいい。
締めを飾るには。
団体さんが入ったためかなり待つことに。
まあ、こうした光景を目に焼き付けたかったから、ちょうど良かったかな・・・
ここで気になっていたメニュー。
おまちどうさま
メンチカツのLサイズ。
とにかくデカイ。
ちょっとしたレスラーの手のひらサイズぐらい、大きさと厚みがあるんじゃないかしら。
だから、揚げるのに時間がかかるのでしょう、だから、来るのに30分ぐらいかかるのでしょう。
ここは時間も楽しむお店なのだ。
ちなみに、メンチカツしか写っていませんが、その下にはちゃんと(?)千切りキャベツも・・・
本音を言うと、
ここにポテサラでも欲しいなあ
・・・と思わなくもないですが、とりあえずこの迫力に圧倒される。
この厚みであります。
ナイフとフォークを使って食べると、なんというかランチ感というか、洋食感というか、そういった特別感が増します。(洋食屋だし、ランチだけど)
パクリと一口。
うむ・・・
揚げたてでアッツアツ。
コロモもカリッカリ。
しかし、自分が思い描いていた
おほぉ!あふれる肉汁!!
なんたるジューシーさ!!!
・・・というのは一切なく、そこにあるのは無骨なまでにミシッ!ガシッ!とした、ひき肉のカタマリ。
無論パサパサ、ではありませんが、少々意外ではありました。
しかし、肉汁タップリ、ジューシーなものは、得てしてクドくなりがちなもの。ひき肉の旨味が十分味わえ、恐らくそれよりも、アッサリと食べられることでしょう。
しかも、噛みごたえあって満足感あり。
メンチの周辺部はそんな感じで、中央部はそれなりにジューシーさはありました。(まあ、それでもあふれ出す肉汁という感じではないですが)
ゆる~い和カラシに、ウスターソースで食べていたのですが、途中から卓上の塩にチェンジ。
本当に何の変哲もない食卓塩ですが、それでカリカリのメンチカツとキャベツがウマイ。これは意外な発見でした。
隣に座っていたベテランサラリーマンのお父さん同士。
たまたま相席になっただけで、全然知り合いという感じではないものの、
「あっ、すみません、この人の注文まだですか」
「ああ、いやいや、すみませんねぇ!実は私ハンバーグを頼んでましてね。ここのハンバーグはとにかく時間がかかるんですよ。お気遣いありがとうございます。ハハハ!」
「ああ、そうなんですか!私メンチ食べてますけど、コロモで揚げただけなのに、そんなに違うんですねぇ~。いやあ、面白いもんですな!ハハハ!」
・・・みたいな、ベテランかつ、何となく江戸の上品な旦那さんという感じの両者のやり取り。
マナー向上の宣伝、江戸しぐさがどうとかっていうのも悪くないですが、こういう全くの赤の他人のことも、思いやれる配慮。こういうことだよなあ。
とても穏やかで良い時間を過ごしたな・・・
そう思って店を出る。
もう少し、生きてみよう
そう思った。
新橋 洋食すいす 終了
<2015年03月31日に訪問>
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