ベルリン旅行記③
2023年12月、3泊4日でベルリンに行ってきた。記憶が新鮮なうちに、見たり食べたりしたもの、感じたこと、考えたことを記録する。初日、2日目のふりかえりはこちらから。
12/29
ベルリン3日目は、恋人の体調不良によりスロースタート。冷え込む外気から身を守るために室内では暖房が効いているのは、冬が長い地域のあるあるだと思う。ホテルの隣にあるオーガニックカフェも例外ではない。しかし、隣のテーブルに現地の人がやってきて、上着を脱ぐと思いきや、いきなりノースリーブになったのには驚いた。
この日は24時間乗車券を買って、市内をたくさん移動することに決めていたので、まずはハンブルガー・バーンホフというコンテンポラリーアートの美術館を訪問。19世紀には鉄道駅だったというその建物には大きなアーチや窓があり、ところどころにその面影があった。想像よりも大きな美術館で、メイン展示のほかにも、東京の森美術館で見た李禹煥の展示などもあって心が躍った。日本の禅の雰囲気が漂う作品があったり、石などの自然の素材を使っていたり、わたしの好きな要素が散りばめられている。
メイン展示は、カタルーニャ出身のアーティストの作品。巨大なインスタレーションはポップな色と、思わず触ってみたくなるモフモフ、ポコポコした立体感が目を引いた。(触れるのは禁止なのが、少し残念だった。)繊細な作品であることは理解しつつも、その場にいることでしか味わえない触覚(触れること)を通しても作品を鑑賞できればさらに楽しいのではないかと思う。
外に出ると小雨がちらつく。中心地から少し離れたSoviet War Memorial Treptowに向かうと、少し雨脚が強くなった。ドイツの歴史といえば、どうしてもユダヤ人の虐殺が思い浮かぶが他にも多くの人が犠牲になった。わたしは歴史学者でも、政治家でも、オピニオンリーダーでもない一般人なので月並みなコメントしかできない。でもこの凄惨な事実を忘れずに、そして悲惨な歴史を繰り返さないようにすることが大切だと思った。
恋人の体調がどんどん悪くなっていったので、ホテルに戻って一休み。子どもの頃にたくさん食べていた、どこか懐かしいプレッツェルを軽めの昼食として、近場のスペシャリティーコーヒーのお店へ行った。あっという間に日が落ちてしまったので、美しい間接照明と温かいカフェラテ、甘酸っぱいアップルパイが身に染みる。
夕方にAlexanderplatzのクリスマスマーケットへ再び向かい、恋人はホットチョコレートを飲んで温まっていた。スケートリンクで行きかう人々を見ていた。12月のドイツの寒さが堪えたのか、疲れが出てしまったので早めにホテルに戻り、近場のケバブ屋さんで夕食を買う。トルコ系移民が多いドイツでは、ケバブがどんどん存在感を増しているようだ。早くて、安くて、美味しい。意外と野菜もたっぷり。愛される訳だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?