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今の高還元SES業界になにか言いたい事があったら教えてください!

各会社にはそれぞれの方針があり、私がその方針に口を挟む権利はありませんが、感想を述べるなら、「多くの高還元SES企業が急いでいる」と感じます。ビジネスは競争ですから、急ぐ気持ちは理解できますが、少し焦りすぎているように思います。

私は以前から、高還元モデルが急成長には向いていないと繰り返し述べています。成功するためには、まずしっかりと基礎を固め、徐々に成長していくことが重要です。

具体的に言うと、単価が低ければ高還元であっても給与は低く、その意味が失われます。高い単価を得るためには大手企業との取引が必要ですが、これには時間がかかります。大手企業との信頼関係を築くためには、粘り強い営業努力が不可欠です。

また、この高還元モデルは未経験者や経験が浅い人には不向きです。このモデルは、経験を積んだ人の価値を最大限に引き出すためのものです。しかし、経験者を採用するのは簡単ではありません。日本を代表する大企業でさえ、経験者の採用に苦労していることからも明らかです。

高還元や単価評価制度、案件選択制度など、各制度にはそれぞれ「意味」や「理由」があります。これらを誰でも簡単に真似ることはできますが、その背後の意味や理由をしっかりと理解していないと、問題が発生した際に一貫した対応ができません。対応のブレは、制度を利用するエンジニアに不信感や安っぽさを感じさせ、その結果、社員の気持ちが会社から離れ、会社の発展を阻害します。

SESや技術派遣は信用ビジネスです。私たちが扱うのはモノやサービスではなく、生きた人間です。人間には感情があり、意思があり、自らの足で行動します。この大切な部分を軽視する会社は必ず失敗します。多くの会社がこれを理解しようとしていますが、正しく捉えてより良いサービスを提供できている会社は少ないように思います。ただし、この把握力こそが人材会社の強みであり持続力です。

そのためには、課題と常に向き合い、自分で考えて答えを見つける必要があります。真似事ではなく、オリジナルが大切です。そして、そのオリジナルを見つけるには、時間と経験が必要です。

要するに、高還元モデルを成功させるためには、大手企業との取引や経験者の採用が重要です。そのためには、信用を積み重ねることが大切で、これには一貫した対応と実績が必要です。一貫した対応を続けるためには、課題に向き合い、自分の頭で考え、オリジナルの仕組みを作り上げることが重要です。これには時間がかかります。

冒頭で「急いでいる」と述べた理由は、以上の通りです。高還元モデルは一時的な成長には役立ちますが、他の制度と掛け合わせた際の矛盾は、やがて大きな問題に発展します。信用ビジネスは、信用が崩れた時に崩壊します。高還元モデルは簡単に真似できますが、取り扱いには注意が必要です。ですから、先を急がず、コツコツと積み重ねることが大切です。

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