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【質問箱】SESよりも派遣のほうが給与が高いの?

【質問】
はじめまして。
派遣とSESの違いがよくわかりません。
派遣で入った方が給料がいいなど聞いたこともあります。詳しく教えて下さい!

ご質問ありがとうございます。

「派遣」と「SES」の違いについてですが、正直なところ、この業界に25年いる私でも「明確に説明するのは難しい」と感じています!

ネット上では「派遣」と「SES」の違いについて、法律に基づいた説明が多く見られますが、実際の現場では、派遣とSESの働き方が混ざり合っており、ほぼ同じように感じられることが多いのが現状です。

具体的には、SES契約には「お客様から直接『これをやってください』と指示を受けてはいけない」というルールがあります。これが派遣との大きな違いです。しかし、実際の現場では、このルールを厳密に守らず、お客様と一緒に仕事を進めているケースも少なくありません。そのため、「派遣とSESの違いは何か?」と問われても、明確に答えるのが難しいというのが現実です。

法律や契約にはいろいろな決まりがありますが、現場でその通りに守られているとは限らず、結果として混乱が生じることも少なくありません。

ただし、だからといって法律を無視してよいわけではありませんので、当社では、法律に従った派遣契約を推進しています。実際に、エンドや元請け企業では、コンプライアンスを重視し、SES(準委任)契約よりも派遣契約を選ぶケースが増えています。

その結果、取引の商流が浅い契約では派遣契約が多く、商流が深い契約ではSES契約が多くなる傾向があります。商流が浅い場合、中間業者(中抜き)が少なく、単価が高くなる傾向があります。一方で、商流が深い場合は中間業者が増えるため単価が低くなり、結果的にご指摘の通り、派遣契約のほうが給与が高くなることが多いのです。

請負契約、派遣契約、(準)委任契約については、私がこの業界に入った25年前からずっと議論されてきたテーマです。

個人的な意見としては、契約の種類は請負契約と派遣契約の2つで十分だと考えています。なぜなら、法律的に曖昧な部分が多い準委任契約にはリスクがあるためです。また、エンジニア側としても、派遣契約であればクライアントからの直接的な指示を受けたり、質問したりしやすいため、作業の進行がスムーズになります。

一部の方は「準委任契約でチームとして一緒に仕事をする方が良い」とおっしゃるかもしれませんが、実際には派遣契約でもチーム体制を組んで一緒に仕事をすることは可能です。そのため、この2つを比較するポイントは異なると考えます。

SES(準委任)契約というのは、IT業界でよく見られる多重下請け構造を支えるために使われているという側面が強いです。つまり、元請けから下請け、さらにその下請けへと仕事が流れていく過程で、SES契約が多く使われるのは、そうせざるを得ないという事情があるからです。

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