ボーナスが無いほうがお得:SES・派遣社員のための給与比較
SES企業や派遣会社で働く者にとって、同じ還元率である場合でも、賞与のない月俸制や時給制は、賞与が付く月給制よりも給与面で有利な場合があります。この違いの主な理由は、残業や休日出勤などの時間外労働の計算基準が異なるためです。
例えば、請求単価が月額80万円で還元率が75%のケースを考えます。この場合、SES企業が示す還元率には社会保険料の会社負担分が含まれており、社会保険料は請求単価の約10%を占めるため、実際の給与分配率は65%になります。
請求単価80万円の65%は52万円で、これが月俸制や時給制での月収に相当します。1日8時間、月20日間働いた場合の時給をこの52万円から計算すると、1時間当たりの給与は3,250円になります。時間外労働の割増率を1.25倍とすると、時間外労働の時給は4,063円になります。
一方、賞与がある月給制の場合は、賞与を含めた年間の収入を考慮する必要があります。52万円の12ヶ月分は624万円です。仮に夏期と冬期の賞与がそれぞれ2ヶ月分支給されるとすると、年間の総額を16ヶ月分で割り、1ヶ月当たりの平均支給額を算出します。この計算では、平均月収は39万円、1時間当たりの給与は2,438円、時間外労働の割増賃金は3,048円となります。
したがって、時間外労働の割増賃金が基本給に基づいて計算されることを考慮すると、月俸制や時給制の方が賞与が付く月給制よりも、時間外労働を多くする労働者にとって経済的に有利であると結論付けられます。
追記:
時間外労働が少ない、またはほとんどない職場では、賞与のない月給制や時給制のメリットは大きくない場合があります。時間外労働が少ない環境では、時間外労働の割増賃金が給与に与える影響は限定的です。
また、基本給が高い場合、欠勤や遅刻、早退による給与の控除額も増加します。私生活の事情で出勤に影響がある場合、月給制や時給制はデメリットとなる可能性があります。
しかし、賞与の計算においては、社員の勤務態度も重要な要素です。欠勤、遅刻、早退は賞与に影響を及ぼす可能性があります。
賞与は、社員が一定期間会社に貢献したことへの感謝として支払われる特別な給付金であり、その支給は変動的です。従業員が確実に受け取れるとは限らず、支給額やその有無は、経済的状況や会社の業績によって大きく変わり、会社側の裁量に委ねられています。
賞与の計算における査定期間は通常、賞与の前6ヶ月間ですが、企業によって異なることがあります。例えば、7月の賞与の査定期間が前年の10月から3月、12月の賞与の査定期間が4月から9月である企業もあります。中途入社者の場合、この査定期間に含まれる勤務時間が短いため、賞与が減額されることがあります。入社直後の期間は、その人の業績や貢献度を完全に評価することが難しいため、企業はこの期間を賞与の計算に完全には含めない可能性があります。
また、賞与には支給日の在籍要件があります。支給日に企業に在籍していないと、通常は賞与の支給対象外となります。例えば、支給日前に退職や解雇により企業を離れた場合、賞与は支給されないことが一般的です。
以上の状況を踏まえても、賞与がない月俸制や時給制は、賞与の支給がある月給制よりも、確実性があり、SES企業や派遣会社で勤務する者にとってはメリットがあると言えます。
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