【質問箱】他社と何が違う?リツアンが高還元を可能にする理由
実は、3%の差ではなく、実際には5%の差があるのです。
恐れながら、「バックオフィスをどれだけ効率化しても、これ以上還元率を上げるのは難しい」とおっしゃる経営者の方々は、設立してまだ数年の会社の方々です。当社は、2007年の創業以来、変わることなく給与還元率68%で運営してきました。今年で18年目を迎えます。
高還元を実現するためには、バックオフィスの効率化だけでなく、取引先の質が極めて重要です。プライム企業との取引は、単価、案件数、安定性、労働環境のすべてにおいて、中堅企業を上回ります。SESや技術派遣は、ご承知の通りクライアント依存型のビジネスです。したがって、バックオフィスの省エネ化だけでなく、いかに良い取引先を開拓できるかという営業力が必要であり、これこそが高還元を実現するポイントです。
内部の効率化と外部の営業力、この2つが重要な要素となります。
これを踏まえて、SESや技術派遣の利益構造のカラクリを公開いたします。
例えば、単価を【70万円】に設定した場合、リツアンでは1人当たり1ヵ月で13.5万円の利益があります。一方、他の高還元SESは17.6万円の利益が出ています。
リツアンの給与還元率は68%ですが、交通費が別途支給されるため、これを含めると還元率は約70%となります。一方、他の「高還元」は交通費が支給されない(賞与から減額されるなど、実質ゼロ)ため、還元率は65%のままです。したがって、両者の差は3%ではなく、実際には5%です。
① リツアン
・A: 月給:476,000(68%)
・B: 交通費:15,000
・C: 総支給:491,000(70%)←交通費を含んだ給与還元率
・D: 社保負担:73,321
・E: (C+D):564,321(81%)←一般的にSESで使われる水増し還元率
◆会社利益:135,679
② 他の高還元SES
・A: 月給:455,000(65%)
・B: 交通費:なし
・C: 総支給:455,000(65%)
・D: 社保負担:68,882
・E:( C+D):523,882(75%)←一般的にSESで使われる水増し還元率
◆会社利益:176,118
世の中には、技術派遣やSESなど以外にも、多くの人材ビジネスがあります。このなかでも工場派遣、事務派遣がメジャーどころです。例えば、工場派遣の仕組みは次のとおりです。
③工場派遣
◎単価:2,000(売上:320,000=1日8時間×20日出勤)
◎時給:1,400
・A: 月給:224,000
・B: 交通費:なし
・C: 総支給:224,000
・D: 社保負担:32,309
・E:(C+D):256,309
◆会社利益:63,691
工場派遣の場合は、1人当たり1ヵ月で63,000円ほどしか利益はありません。それにも関わらず、多くの製造派遣会社は規模を拡大し、会社利益を上げ運営できています。
製造派遣や事務派遣会社が運営できて、技術派遣やSES企業が運営できない理由はどこにあるのでしょうか?
待機保証をあげるSES企業の経営者の方がいますが、仮に賞与から待機時の給与を差し引くかたちの待機保証は、会社負担は一切なく従業員の賞与積立金を切り崩しているにすぎず、これは理由になりません。
結局のところ、多くの企業は「いくら給与を支払えば高還元か?」や「会社利益はどのくらいが標準か?」といったことを、単に割合でしか考えていないのではないでしょうか。
しかし、本当に大切なのは金額です。エンジニアには高い付加価値があるため、単価が高くなるのは理解できますが、それが会社が高い「利益額」を取って良い理由にはなりません。製造派遣でも技術派遣でも、労働には等しい価値があるという前提に立てば、割合ではなく、金額に注目すべきだと考えます。
たとえば、
・Xくんは非常に能力が高いので単価100万円。会社の利益は5万円、給与は95万円。
・Yくんはまだ成長途中なので単価30万円。会社の利益は同じく5万円、給与は25万円。
とするべきです。
一方で、
両者の利益率が10%で同じで、Xくんは単価が高いから会社利益は10万円、Yくんは単価が低いから会社利益は3万円。
とするべきではありません。
その理由は、Xくんの労働価値を否定しているように感じられるからです。また、これではXくんのモチベーションを削ぎ、Yくんの成長意欲も薄れてしまう可能性があります。
このような理由から、リツアンでは「プロ契」を導入しました。簡単に言えば、プロ契は、XくんもYくんも、一律で65,000円しか会社が利益を取らない仕組みです。
本来であれば、入社初年度からプロ契を適用したいのですが、「待機保証」の課題があるため、そうしていません。リツアンの待機保証は平均賃金の6割を支給しており、これは純粋に会社負担による保証です。賞与から待機時の給与を支払う「名ばかりの待機保証」とは異なります。
このリスクを考慮し、持続性を追求した結果、在籍4年目からプロ契を適用しております。理念から少し外れる部分はありますが、理想と現実を踏まえてエンジニア社員にも納得していただいています。
いつものように、説明が長くなってしまい申し訳ございませんが、結論として「これ以上還元率を上げるのは難しい」のではなく、解決の余地はあります。
僕たちリツアンも、まだまだ発展途中です。
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