るろ剣と感覚の話

昔観た映画を今改めて観ると、「あ~おもんなかった」と思ったものほど面白く感じて、いやお前の感覚どうなっとんねんと思う。

昔、といっても私がちゃんと映画を観始めたのはSPEC天以降(2012年~)で、それも映画館に気軽に行けるようになってからなのでここ10年くらいの話。
その上、貧乏学生で頻繁には観られなかったからほんの何作かの話だけど。


私は基本的にまっすぐな作品があまり好みじゃく、ぶっちゃけ甘味も辛味もほしい。
私のSPECへの思い入れの強さでも分かるかと思うが、シリアスなくせに横道に逸れる(ギャグとかギャグとかギャグとか)ものとか無茶苦茶好き。イチコロ。

今はどんな作品もどんと来い!(ホラーを除く)と思っているし、まっすぐな作品の良さが最近は少しは分かるようになってきた。
そう、なんか、分かるようになってきた。
経験値なのか、年のせいなのか、昔は面白くなかったものが、今は面白いと思う。
その逆もまた然りなので、そこは問題だなとも思うけれど。


その内の1つが「るろ剣」だなと思う。
これを書く数時間前に「るろうに剣心 The Begininng」を観た。ついさっき。

なんで映画館で観なかったのか選手権で入選する、本当に後悔してる今。だから衝動でこんな長文をたらたらと書いているんだけど。

最高だった。
もうマジで言うことないくらい最高だった。
(剣心は不死身なんか?という疑問は消えないけどw)


るろ剣に初めて触れたのは2作目の映画だったような気がする。
その頃の私は、実写版るろうに剣心とは正直気が合わなかった。
アニメはハマりにハマったけど、実写版は本当に気が合わなかった。

今思うに、私はるろうに剣心のエンタメ性しか観ていなかった。
剣心のギャップとか、薫との色々、佐之助との友情とか、そういう明るいとこ、分かりやすいところにしか目がいかなかった。
実写版の人間ドラマに重きを置いた、あの暗さが10代の私には合わなかった。

よって、新作も映画館に行くという選択をしなかった。
なんという理由か。アホ。

新アニメも観ているけど、ギャグパートが誇張されていなくても十分面白いし、人間ドラマに特化しているほうがむしろ魅力が増して良い。
昔なら多分観ていなかっただろう。

(原作は手を出す勇気がなくてまだ未読だよ✨)
(なんて失礼なんだろう✨)
(これを機に読もうかな✨)


面白いと思えるものが増えたのは素直に嬉しい。

今までの面白くないが自分の思い込みによるものかもしれないと思うと、恥ずかしくてたまらない。

でも、どこか、昔のシンプルに面白い面白くないで判断できていた自分が消えていくのが、ちょっと恐ろしいような、そんな気持ちにはなる。

年のせいなら、こんなにさびしいことはない。

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