その言葉に責任はあるか?|アートとコピー#3
悔しい、と思わなかった。
今回の課題は販促コンペ。
アブラのノった企画16案。自分たちのアイディアより、練られていて、盛り上がった背景が透けて見える。
どれもすごくエンタメだった。そんな、渾身のアイディアをドバドバ、一気に読めて、満足してしている自分がいた。楽しかった。良くも悪くも、悔しい、と思わなかった。
本気じゃなかった?他人事だった?少し違う気がする。
企画を本腰いれて取り組むのは、これが初めて。からっぽの頭に栄養が詰め込まれて、きっとすくすく育ったんだろう。
それに、販促コンペのゴールは、講座じゃなく応募締切日だ。ブラッシュアップできる余地を見つけられて、これからだ!という気持ちでいる。
良いものを良いと語れる力
3回目の講義。早くも夜行バスに挫折し、新幹線での帰り道。ノートを読み返しながら、この文章を書いている。
講義テーマは「プロジェクトを動かす企画書とは?」。阿部さんが大切にしている企画書の心得を教わりながら、提出した販促コンペの講評を受ける。
阿部さんは、繰り返し言っていた。「あくまでも僕が大事にしていることです」と。講評でも、「個人的にはこう思います」と、念を押すように何度も。
自分の企画に責任を持て。
そう言われている気がした。講座が始まり2ヶ月。慣れてきた頃合いで、ピシッと姿勢を正された気分だった。そうだ、このアートとコピーは手取り足取り教わる講座ではない。
選ぶ目を養い、選ばれる側からの脱却が目的のひとつだ。
今回の企画に限った話ではない。
感動メモ、推し3選の理由。ただ思ったことを書き連ねるのではなく、良いものを良いと語れる力を身につける。
伝わるように。読み手に発見をもたらすように。自分の言葉一つひとつに責任を持つ。
この講座への向き合い方を、改めて考えるきっかけになった言葉だった。
自分でしか、自分の仕事は面白くできないのだから。
受け身のスパイラル
課題はふたりで取り組む以上、役割分担が発生する。引っ張る人と支える人。道を示す人と推進力になる人。
前回、引っ張ろうとして空回りした節があった。だから、今回は少し待ちの姿勢をとることにした。
そうなるとふたりの関係性が「引っ張る人」、「着いていく人」で固まってしまう。ただでさえ、初対面のふたりだ。最初に決まったポジションを変えることは難しい。
頭もどんどん受け身思考になっていく。自分からアイディアが出ない。脳が回らない。あせる、あせる。
なんとか形にはなったが、不甲斐なさが残る結果だった。何もできなかった。
ただ、それでも「組めて良かった」と相手の方は言ってくれた。最初にも書いたが、本当のゴールはコンペの締切日だ。
残り約1ヶ月。前のめりな姿勢でぶつかっていきたい。
初めて飲み会に参加したよ、という話
飲み会には勝ち負けがある。
笑いと学びがあって次の日まで満足感が残る飲み会が、勝ち。何も得られなかった飲み会が、負け。
初めての講義後の飲み会。勝てて良かった。
顔は知らない。作ったものは知ってる。聞きたいことがいっぱいある。自分だけじゃなく、みんなそう思ってるのだろう。
話したことがなくとも、互いの情報を共有できてるため、一気に深掘りから話を進められる。ムズムズする探り合いの時間がないだけで、心がラクだった。
まだ話していない人にも聞きたいことがいっぱいある。自分が人付き合いに前向きになってるなんて、生まれて初めてかもしれない。
上司から「外の世界に出ろ」と言われ続けて4年。重い腰をあげて良かったと、思い始めている。
まだまだ、話したことない人がたくさんいる。ぜひとも対戦よろしくお願いします!
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