見出し画像

プロセス整理 -地域デザイン7Step-

さっそく具体的な整理手法をご紹介したいと思います。

1、フレームワークの大切さ

 私は、一橋大学大学院 商学研究科を修了し、MBAを所持しています。大学院時代の教えで今でも忘れないことは、「社会は変化して当たり前、その変化に対応できる論理的なフレームワークを身に着ける」ということです。

 おそらく当時の私は、この意味を正しく理解していませんでした。しかしながら、社会人になり、地域の揉まれる中でこの必要性を実感する出来事が起こりました。

 その出来事は、いくつかの地域ワークショップなどに参加して疑問を抱いたところからはじまります。その疑問は、どこの地域に行っても同じような課題抽出と意見出しを繰り返していることです。さらに多くの地域は、意見出しまでのプロセスで満足してしまい、その先に進んでいなかったことに気が付きました。

 この現状を聞いてみなさんはどう思いますか?

 だから地方は衰退するんだと頭から否定する人が多いと思います。

 若い頃、社会人駆け出しの私はそう思っていました。何で実践していかないのだろう?という疑問を常に抱き、苛立ちする感じていたかもしれません。そんなある時、ネガティブに考えてもしょうがないため、この現象の本質を見抜こうと客観的にその様子を見てみることにしました。すると、いくつかの現場を見て気がついたことが出てきたのです。

 それは、プロジェクトやコミュニティの作り方について教えてくれる人がいないということです。

 すなわち、多くの地域は、「やらない」ではなく、手法がわからずに「できない」ということに気が付きました。その気づきを得た瞬間、私は、プロセスを整理する一定のフレームワークの重要性に気がつきました。学生時代の教えの本質に気が付いた瞬間です。


2、オリジナル手法 地域デザイン7Step

 この気づきを得た瞬間にプロジェクトやコミュニティの作り方について、自ら実践した気づきをフレームワークに落とし込んでみようと閃きました。

 まず最初の実践は、神奈川県横浜市の若者ユースのプロジェクト運営です。その取り組みの様子は、横浜市が発行する「調査季報 176号 p60-p62」に掲載されているためぜひご一読ください。


 このプロジェクトで実践したプロセスを全てアーカイブ化し、記録に残してみました。すると、一定の法則になりそうだと気づいた上に、なんと循環するプロセスになっていることに気が付きました。独自の整理手法の仮説が出来上がった瞬間です。

 しかしながら、このケース1つでは、偶然の可能性があります。そのため、他の地域のプロジェクトも全て、このプロセス通りに進むのか実践検証を行いました。

 結論から述べますと、私が実践する地域プロジェクト・コミュニティ形成は、未だに大きな改善することなく全てこのプロセス通りに実践しています。すなわち、一定の法則を見いだせた手応えを感じています。

 この事実報告は、一般社団法人地域デザイン学会が発刊している「地域デザイン 12 p209-p227『農村地域住民と都会の若者を地域アクターとする地域デザインの共創 -地域アク ターズプロデューサーの役割に焦点を当てて-』」にて恩師である稲泉博己教授と大室健治先輩との共著として査読掲載しております。ご興味がある方はご一読ください。


 今回は背景説明が長くなってしまいました。次回は、各プロセスの詳細について説明していきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?