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脳のCPUをいかに空けておくか

入社して10年以上働いて、「脳のCPUをいかに空けておくか」ということを仕事で意識することが多くなりました。いくら経験値があっても頭を悩ます仕事≒本当に頭を使わないといけない仕事というのはあるものですが、同時に複数のことを考えながら(マルチタスク)では歯が立たないこともあります。今日は、いかにして普段から脳のCPUを空けておくかという話です。

1.「今は何をしている時間」を明確にして業務をシングルタスクの積み重ねにする(Googleカレンダーを活用)

予定管理はGoogle カレンダーを使用しているのですが、カレンダー画面を常時表示にして「今からの9−10時は朝の書類チェックの時間」ということを自分で決めて、急に思い出した業務やメールチェックに予定外の時間を使ってしまうことが極力ないようにしています。当然、メンバーからの相談や緊急性のある業務については予定変更をして即対応しますが、一息ついた時に「さて何してたんだっけ」と思い出すような時間がほぼなしにできています。

おかげで、今では「1年前のこの日の13時台に何をしていたか」と急に尋ねられてもGoogle カレンダーを見れば回答できます。自分が何に時間を割いているのかという一人ABC分析もできてしまって振り返りにも有効です。(※上記は、「何がそんなに忙しいんだ」と言われても答えられず苦い思いをしていた若手時代の反省から、手帳に一日の記録をつけだしたことがきっかけでした。)

2.情報整理と判断手順において自分の「型」を決めておく(テキスト、エクセル、書類整理)

自分の仕事はサービス管理なので、定期的なモニタリングや記録の入力、過去の膨大な資料をまとめないといけないようなことがあるのですが、ほとんどの情報整理について自分の「型」を持ってヌケモレのない記録の積み重ねを行うようにしています。おかげで「前も見たけどこれなんだっけ」ということはなく自分の過去の記録を検索すれば概要は一目瞭然ですし、自分が過去にサマライズしていないイレギュラー案件を発見した場合はまさに「今、自分にとって何らかの方針付けが必要で重要度の高い(付加価値のある)仕事」となります。

その他、数字の絡む検討は基本的に全てエクセル上で情報整理とシミュレーション等をするようにして、ファイルも全て保存しているので「情報整理」において頭のCPUを使うことは最小限に留められています。(3つ以上の足し算もエクセルを使うので、電卓を使うのはごく簡単な検算に限られます。)

3.自分(達)の価値観・判断基準について普段から社内外に伝えておく

これはCPUの確保というよりは社内外の関係メンバーに自分の分身を作っていくような話なのですが、「自分(達)の判断基準をブラックボックス化しない」ことです。これ仕事をする上でめちゃくちゃ大事ですね。

10年前くらいまでは企業と顧客や社外関係者との「情報の非対称性」を武器に仕事をすることは多かったですが、今や企業の業務情報でブラックボックス化できるものなんて一部の先端技術企業だけだと思います。ましてや何十年前から同じサービスをしていたら、判断基準の秘匿(ただし見る人が見たらバレバレ)は業務上の無駄なステップでしかなくなってきています。サービス業が付加価値の主戦場としていくのは情報の非対称性でなく、むしろ正直な姿勢やITによる利便性、何より人の感情に触れるハイタッチサービスのところでしょうと。(それを組織的に行うオペレーションこそが最大の難関であるのですが)

一方で企業内でも権限を離さない仕事の仕方「俺がウンと言えば良い」みたいなことってまだ残っているので、これはどんどん体系化してオープンにしていくべきだと思います。ブラックボックスの多い仕事もいずれ体系化・AI化していくのだから積極的にオープン化していくプロセス自体が個人の付加価値にもなってくるかもしれませんね。

4.ITツールと対面コミュニケーションを効果的に使い分ける

相手がどこにいるか(近くの席で話しかけられるか)にもよるのですが、誤解を恐れず言えば「メールは少なく、対話は多く、業務指示記録は綿密に」という感じです。メールは受け答えが必要なやりとりには時間がかかりすぎるので原則「大人数へのアナウンス」にしか使わないですし、可能な限りチャットツールに移行しています(ここは世間一般よりも遅れていますが)。大事にしているのは意外と「対面コミュニケーション」で、やはり対話による業務指示へのコミットの強さ(相手の)や得られる情報量というのは何にも代えがたいので、近くにいるメンバーとマンツーマンで確認すべき情報は対面で確認し、業務指示記録として綿密にサマライズして記録します。

なんでもかんでもメール・対面ということでなく、最適なコミュニケーション手段を選ぶのはめちゃ大事ですね。これは言い古された話でした。

5.最後に

誤解されたくないのは、頭のCPUを空けておく目的は「より難しい課題に自分の頭のリソース(頭と時間)を集中させる為」だということです。CPUというイシューから少しずれてしまったようにも思いますが日常業務における生産性を上げていく為に意識していることを、なるべく抽象度を上げて記録したつもりです。効率化という観点では「社内外で顔の見えるネットワークを広げておいて、困った時のお願い力を高めておく」みたいなこともあるのですがCPUと全然関係ないので記載しませんでした。順次、見直して編集します。(以上)

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