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石鎚山ULハイクでの装備振り返り

山行の全体感想は前回記事の通りですが、装備振り返りも前回同様にやっておきます。ただ、いきなり結論めいた話になりますが、昨日(10/27)公開の下記の山と道のコラム後半にほぼ全て書いてありました。経験値と知見の詰まった超保存版の記事だと思います。

さて、以前に記事に書いたこともあるように、山の楽しみの醍醐味は準備と振り返りにもありますね。今回、自分なりに準備してきた1ヶ月間の間も普段と比べて装備を見直したりロングトレイルの本や映画を見たり、毎晩のように色々な服でジョギングに行って汗の抜けを確かめたり(メリノウールカーディガンを羽織ってみたり)、闇夜でツエルトを張る練習をしに公園に通ったりと、大いに楽しめたのでした。

以下の振り返りは全て主観です。意見の分かれる部分も多いと思いますがあくまで個人のスタイルを見つけていくプロセスの記録として記載します。

【持って行ったけど不要だったもの・見直しが必要なもの】

朝昼・行動食としてのミックスナッツ(450g×3日分):初日で飽きて余らせてしまったし食べるのがしんどかった。ゼリーのほうが喉の通りが良かったし初日から余らせてしまったので、次回から行動食のメインはゼリーとスポーツようかんで行きます。あとシリアルも美味しかったので少し持って行こう。
・個別のスタッフバッグたくさん:これは今回の大きな気づきですが、「寝袋もツエルトもダウンも、個別に小さなスタッフバッグに詰め込む必要はあんまりない」ということです。全体の防水さえしておけば、大ざっぱに入れて上から押し込めば隙間なく詰め込めるのでそれが最適なんだろうと。本で読んだり店員さんに聞いたことのあった話でしたが、山行準備では何層にもきれいに個別パッキングして満足してしまっていた自分がいました。500g以上あったので反省反省。
・折りたたみ傘(mont-bell):日帰りの時はビバーク用に持って行っていましたが今回は宿泊でツエルトもあったし、雨が降っても特に使わなかったと思いました。これは、公共交通機関を使う時に町中で使うかどうかという感じですね。
・ボトル型浄水器(Grail):GrailのPR動画にあった、がばーっと川の水をすくってごくごく飲む姿に憧れて持っていきましたが、結果として水場はだいたい細い水が出ているのでウォーターバッグで十分でしたし出番はありませんでした。泥水でも飲めることは水場の少ない2日目の心の支えにはなりましたが現実的には過剰装備だったなと。次からはミニ浄水器(ソーヤーミニ)とウォーターバックで行きます。
・固定燃料(カエン15g):ホテルのご飯で出てくる青い固定燃料です。風防も持っていきましたが5度前後のキャンプ場でも火力が弱くてお湯が沸騰せず、アルファ米が微妙にぬるかったのがめちゃ寂しかったのでした。次回はアルコールバーナーを検討したいけれど、もう従来のガスバーナー(Sotoのwind master)でも良いかなと思っています。単純に「火が点く、お湯が勢い良く湧く」ことって心の励みになりますよね。以前から固定燃料はあまり上手く行ってないので、ここらで見切りをつけます。
・インスタントのカフェオレ・しょうが湯たくさん:これは量の問題で、風邪気味だったので2~3日間で飲める量を超えてしまっていた。
・トレランシューズ(Adidasテレックス):昨年の雲ノ平周遊では岩場に強くて頼もしかったシューズですが、今回のひたすら草(ササ)と泥を踏み続ける登山道ではよく滑って転んでいました。ただ一人だけ何度も転んでいたので、自分の足がす既に疲労で踏ん張りが効かなかった可能性もあり。行く前にトレイルの状態を情報収集して、それに合わせた靴を選ぶのも必要と思ったのでした。もし次に同じ行程を行くならもっとスパイクの深いシューズを履いていくと思います。一方で、非防水のシューズを履いて行って全く問題なかったのは無雪期ハイクの良い気付きでした。3℃くらいの中でいくら濡れても寒さは感じなかったですし、保水しないことで逆に足元を冷えから守ってくれたようにも思えました。(ソフトゲイターが防風の役割を果たしてくれたとも思います。)
・岩登り用のグローブとシェルグローブ:ブラックダイヤモンドの指なしグローブに必要に応じてシェルを重ねていましたが、木や草を掴みまくってたらシェルグローブは破れてしまいました。次回はもう少し薄くて指まであるグローブ1枚で行ってみたいと思います。
BCAAの粉たくさん:山で摂取しにくかったので次回からは朝夕の少しだけにしておきます。
ライトツェルト(mont-bell):素人丸出しでお恥ずかしいですが、自分の寝相が悪くてポールを蹴っ飛ばしてしまい、夜中に2回もツエルトが倒壊してしまいました。結露でヒタヒタのツエルトにまみれながら、「こんな狭い上に結露で寝袋が濡れないか心配になるなんてやってられない!」と思ってしまったので、しばらくタープ(フロアレス)としての使い方を研究してみます。イマイチなら次回からはワンポールシェルターへ。
タイベックシュラフカバー(mont-bell):寝袋はスパイラルストレッチなのに、窮屈で息が詰まる思いだった。次回から一応、ワイドのカバーを使いますがそもそも寝袋だけで寝れないかこれも少し研究してみます。

・スマートウォッチ(ファーウェイ):これは一長一短なのですが、標高と心拍数が常時確認できた一方で「時計を写真で収めて記録する」ことに不向きで、カメラを向けると消えてしまうことのストレスが少し大きかったのでした。次からは常時表示も検討します。

※その他応急用具の過剰装備も含めて、今回不要だった物一覧。しめて1.1kgありました。次回持って行かないための備忘です。

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【今回、着用・持参して行って良かったもの】

・メリノウール半袖Tシャツ(無印):昨年から使っていますが今回も冷えず臭わず、とても快適でした。ウール最高。

・メリノウールのボクサーブリーフ・タイツ(mont-bell):昨年の二泊三日の山行で、ナイロンのパンツ・スパッツ・短パンが履き替えたくて仕方なくなったのが今回は全くなかった。何より帰宅後の衣類の洗濯が、ほとんど臭わなくて普段着の洗濯のような感じだったことに感激しました。

・バイタリンZ:父親から以前にもらった謎のサプリメント。納豆の味がするのでおそらくペプチド系かなと思いますが、足りない物を補ってくれてる感じがして

スーパーフィート(インソール):今回初めて使用しましたが、スピード系トレランシューズの足底の保護とアーチの維持という意味では上々だったと思います。今回、体調不良があった中で25kmくらいの山道を歩けたのは適度なクッションと反発があったからかなと思います。

【次に持っていきたいもの】

・アルコールストーブと400mlくらいのクッカー:大半の方が液体燃料(アルコールストーブ)でたっぷりのお湯を沸かしてラーメンやらご飯やらをすすっていたのがめちゃくちゃ羨ましかった(しつこいですが)。ただガスバーナーも全然ありです。
・ラーメン:色々ありそうなので調べます。
・行動食のお餅・ようかん:多少、水気のあるほうが食べやすいので。その分ミックスナッツは減らします。
・防水靴下:秋山ではトレランシューズ(非防水)に防水ソックスがいいよと教えて頂いたので。
・グラサン:山でグラサンかけてる人めちゃカッコ良いです。これはファッションですね。体力ついてから。
山と道さんのあれこれ:バックパック、メリノ上下、シェル上下、どれも自然体でかつカラフルでとてもかっこよかった。
・ワンポールテント(six moon designs):これは単純に憧れですが。今回の多数派でした。自分はライトツエルト買ったところですが結露が一晩で嫌になったので、フロアレス的に使えないかどうか試行錯誤してみます。

と言うわけで帰宅した翌日に不要だった物を全て除いて整理し直すと今手持ちのギアでも4.655kg(マット250gを入れて約4.9kg)でした。ザックを次回はmont-bellアルチプラノバック650gから山と道mini2(350g)に変えるのを踏まえると次回のベースウェイト4.5kg強という感じです。その他の増減は、固定燃料をバーナーにするとプラス200g、ツエルト450gをワンポールシェルターに変えるとマイナス200gくらいの感じです。
今の装備はほぼ全てmont-bellで購入したものなので、mont-bellだけでこれくらいULに近付けることはできるということもわかりました。改めて見ても装備は数えられるほどしかないですね。今回非常に学びになりました。

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