23歳の頃の仕事の悩み、35歳になって思うこと
入社した日から13年間、週1〜2のペースで日記を書いて頭の整理をしています。今の後輩と同じ2年目の7月頃を振り返ってみると「どん底」の日記を書いていたので当時悩んでいたことについて35歳目線で振り返ってみます。
23歳の自分はサブマネジャー見習いのような仕事を少しずつアサインされていたのですが、それまで可愛がられキャラでいたのに急に「リーダーシップとらないと」と上司然としだした自分に周囲の反発は厳しく、また仕事上の脇の甘さもあって職場では完全に浮いたキャラになっていました。難しい案件は役割としてアサインされまくるのに、仲間として全然認めてもらってないような。たまに皆さんに話しかけてもプイとされたり、書類を渡される時に少し放られただけでもすごく傷ついたりしていて、人間関係に傷つきすぎて毎日その状態をどうやったらブレイクスルーできるのか考えながらも全く糸口がつかめないみたいな気持ちでした。(当時から読書はよくしていましたがビジネス書や歴史小説ばかりで、実務スキルが圧倒的に不足していたことへの解決策にはなっていませんでした。)
当時、毎日半泣きになりながらあれこれ考えていたことを今になってまとめると、「こんなに傷つくのはきっと自分が会社の人間関係に依存しすぎているからで、職場以外の自分のセーフティゾーンをしっかり確保して職場でチャレンジできるようにしておこう」ということでした。「ひるまずにもっと話しかけよう」「何が不満なのか踏み込んで聞いていこう」という姿勢は今見るとかなりリスキーですが、他にやることを思いつかない中でもがき続けた経験は自分にとって原体験の一つになっています。
途中からは「そもそも人間関係に依存しないで(この時点では人に聞かないでという意味で)仕事って覚えられないのか」と思い立ち、社内マニュアルや専門書を手当たり次第読み込んでマニアックな実務スキルと知識を身に着けていきました。濃い仕事を通じて自分がお客様に提供できる付加価値は間違いなく上がっていきましたが、リアルタイムでは社内人間関係の改善というのは正直なかったです。当時はわかっていませんでしたが、自分のアウトプットと社内の人間関係ってまた少し別の問題ですね。仕事に対する信頼はできても、感情面での対処はまた別というか。本質的には「相手をどう認めるか」というところが人間関係の肝なのかなと今は思います。
ただし当時の自分が「社内の人間関係に一喜一憂するのはやめて外に向けた仕事をきちんとやろう」という姿勢になれたことは自分にとっての1つのターニングポイントでした。
そして1年後のチームの大幅な若返りで突然「頼られる先輩ポジション」になり、それまで溜めていたノウハウをチームに還元する機会を得て、周りの皆さんの温かい協力もあって一気に自分のチーム作りを進めることができたのでした。後輩の育成を通じて、対組織の人間関係を再構築していけたことも嬉しい誤算でした。(その頃には人間関係への『依存』はもうなくなっていましたが。)
この原体験は今でも自分の中に根付いていて、「社内で『好かれている自分』に執着せず、お客様への付加価値を第一で考えて行動すること」、「ただし組織をリードする為に必要なネットワークはきちんと作ってメンバーをよく見てコミュニケーションすること」、「一時的な人間関係の冷え込みはあるものといつも心の準備をしておくこと」、「誰も見ていないと思うような時期の努力の積み重ねが、思わぬところで必要とされる時が来るとわかっておくこと」といった今の自分の基本姿勢や思考パターンとして今も生きています。
当時、四苦八苦していた自分を安易に助けずにただ見守ってくれていた先輩や上司には本当に感謝しています。そして12年前の自分に「ボロボロに傷ついていた経験が将来の宝物になるし、心配していた仕事も覚えて家族もできて、さらに思い切りチャレンジしていける日がくるよ」とこっそり教えてやりたいと今は思います。書いていてなんだか大人になったのび太のような気分になりました。
※以下、自分の2006年7月の日記の抜粋です。
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