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音調室


7周年ライブの帰り道、楽しく打ち上げを終え、一人余韻に浸りながら今の素直な気持ちをここに書き記そうと思う。



僕には一つ、どうしても忘れたくない匂いがある。
リュックと添い寝ごはんの始まりの場所、母校の音調室の匂いである。



始まりは古い小さな音調室。

『バンドとは』、『音楽とは』何も考えていない僕たちはお互いなんの音を出しているのかすらわからないほど衝動的で、がむしゃらだった。
周りにはかっこいい同級生や、かっこいい先輩たちで溢れていて、負けたくない、ぎゃふんと言わせたい気持ちだけが原動力だった。

そんな瞬間が一番楽しかった。

授業が終わり、自由の身になった瞬間、クラスの友達との会話もそこそこに駆け出して向かった部室。たとえ誰もいなくとも一人ベースを弾き続けた毎日。明らかにそこには初期衝動があった。


絶対に変わりたくないと思っていても、周りにいてくれる人だったり、自分自身の立場だったり。色々なものが変わっていく中で少しづつ初期衝動というのは失われたいってしまう。
大好きな音楽でもそうで、思い起こされる当時の記憶は次第にぼんやりしていくし、当時どうやってみんなで曲を作っていたのかも忘れてしまった。


しかし、2024年11月10日のduo MUSIC EXCHANGEにはかすかに音調室の匂いがした。


建物の大きさも違うし、何一つ同じものがないはずなのに、あのライブの時間、確かに僕は感じていた。七年間の時間の重みがそうさせたのかもしれないし、祝ってくれたあなた方ひとりひとりがそうさせてくれたのかもしれない。

初めて人前でギターを弾いたことがそうさせていたのかもしれないが。笑




とにかく、また忘れたくない一日ができたことをとても嬉しく思う。

これから先何年何十年も突き進んでいこうと思うので、みんなももついてきてほしい!


photo Ryohei Nakayama


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