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「暖かく、掃除が楽で、本当に使いやすいハイコスパ風呂」、実際どうだった?
こんにちは、泉水です。
2024年前半、築35年の在来浴室をユニットバスにリフォームしてから、もう半年以上が過ぎ、冬がやってきました。
以前、コンセプトや機能選びの話を紹介した際には「暖かく、掃除が楽で、本当に使いやすいハイコスパ風呂」を目指した過程をお伝えしましたが、今回はその後日談です。
実際に使い続けてみて良かった点、意外だった点、そして「ここはさらに改善できたかも」と思うポイントまで、なるべく包み隠さずお話しします。
この記事は、同じように古い浴室をリフォームしようと考えている方、あるいは「暖かくて掃除しやすいお風呂が欲しい!」と漠然と考えている方の参考になれば幸いです。
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リフォーム前後の違い──「寒さ」からの解放が最大のメリット
まず、最大の変化は「寒さ」問題の解消です。
リフォーム前、妻はいつも「この家の風呂、ほんと冷えるよね」と嘆いていました。築35年の在来浴室は断熱性が低く、真冬になるとヒヤッとするあの感じがどうしても付きまといます。私自身は「まぁ、風呂なんてこんなもんでしょ」とある程度割り切っていたものの、実際、暖かい浴室を経験すると「なんで今まで我慢してたんだろう?」と思うほど快適さが違う。
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リフォーム後は、窓をなくし、断熱材入りのユニットバスに変更、さらに浴室暖房乾燥機を導入したおかげで、冬場でも「寒い!」と感じるシーンが激減しました。
むしろ入ると「ぬくぬく」していて、浴槽に入ってるとすぐ暑くなってしまってオフにするくらい。
この「寒さ解消」は、リフォームでかけた費用を正当化するだけの価値があると断言できます。特に冷え性の方や、小さなお子さんや高齢の家族がいる場合には、健康面や安心感にもつながります。
暖かさプラスα──保温性と追い焚きで朝まで快適
さらに、浴槽自体の保温性能も高くなり、夜入れたお湯が翌朝まで冷めきらないのは本当に便利です。「魔法びん浴槽」のような機能は各社で標準化されているとはいえ、その効果は実感すると大きい。夜中にお湯を抜かず、朝に少し追い焚きするだけでサッと朝風呂に入れる。
「お湯が冷めない」という当たり前が、実際に手に入るとこんなにありがたいものなのかと感動しています。
掃除のしやすさはどう変わった?──期待値を適正化することが大切
さて、以前の記事で「掃除が楽になる!」と意気込んでいましたが、実際問題「全くカビない」「一切汚れない」なんて都合のいいことはありません。
これだけは最初にハッキリ言っておきます。
床材や壁材を工夫して、なるべくカビや水アカがつきにくくなる設計にはしたのですが、やはり毎日の使用で少しずつ汚れは溜まります。ただ、前と比べて「掃除しやすくなった」ことは確か。
• 窓なしでサッシ掃除不要
• スライドシャワーフックをやめて凹凸を減らす
• ワイドミラーを避けて掃除面積ダウン
• コーキング部の設計でメーカーを選び、水が溜まりづらい
こういった小さな工夫の積み重ねで、以前よりは遥かに「掃除がストレスになりにくい」環境になりました。
もちろん、多少のカビは生えるし、水アカはつきます。しかし、物理的な掃除対象が減ったり、掃除道具の取り回しが楽になったりと、総合的な負担は確実に軽減されていると感じます。
実際、少々汚れてもサッと拭き掃除がしやすい。以前は「うわ、あの窓周りどうやって手を入れよう?」と悩むような箇所が多々ありましたが、今はそういう死角がほぼない。掃除の頻度もさほど苦にならないし、「とりあえず目立つ汚れだけ落とす」みたいな軽いメンテナンスでも十分綺麗を維持できます。
マイクロバブルシャワーの大活躍──新生児ケアにも優しい
シャワーは一見、「どれを使ってもそんなに変わらないでしょ?」と思いがちですが、実はかなり重要な要素でした。
マイクロバブルシャワーは、正直リフォーム前には「ちょっと良いかもね」程度だったのが、実際使ってみると新生児のケアにもピッタリ。
微細な水流が柔らかく、顔や頭に多少かかっても子どもが嫌がらない。その結果、毎日の入浴がスムーズでストレスフリーになりました。
大人にとっても、夏場なんかは霧状の水が気持ち良く、さっと汗を流すのに最高です。
スライド式シャワーフックをやめ、上下2つのフックで高さ調節する昔ながらの方式に戻したのも正解でした。
実はリフォーム前は「今どきスライドバー式じゃないなんて」と思わないか不安でしたが、使ってみると掃除が楽な方が断然ありがたい。
上と下、2箇所のフックを使い分けるだけで特に不便は感じず、シンプルイズベストってこういうことなんだなと。
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サイズダウンと窓なし選択──実際の使い勝手は?
「あえて小さくする? 窓もなしにする?」と、リフォーム前は自分でも一瞬迷いました。しかし、暖かさと省エネ、掃除のしやすさ、そしてデザイン統一感を重視した結果、この選択は大成功でした。
小さいお風呂は暖まりやすいし、窓がないことで冷気が入りづらく、気密性も高まる。見た目もすっきり収まり、どこか落ち着く「籠もり感」のある空間になりました。
もちろん、子どもが成長して一緒に入るようになると「もう少し横幅が欲しいな」と思うシーンもゼロではありません。2人以上で同時に洗うとなると、もう少しスペースが欲しいと思うこともあるでしょう。
ただ、そこはトレードオフ。浴室暖房を効率良く回したい、清掃範囲を最小限に抑えたい、という点を優先すれば、このサイズダウンの選択はやはり理にかなっていると言えます。
デザイン面──シンプルな統一感は長期的な満足度につながる
4面同色パネル、ダウンライト、そして余計な装飾やワイドミラーを避けたシンプルなデザイン。
こだわったのは温かみのあるマットな木目パネル。
半年使ってみて、これが思った以上に「飽きない」ことに気づきました。華やかな装飾やコントラストの効いたアクセントは、一瞬の「おぉ!」を生みますが、日常的に使う空間には必ずしも必要ありません。
むしろ落ち着いた空間のほうが、長い目で見れば「なんかもう見飽きたな…」という気分になりにくい。掃除もしやすいし、デザイン的に主張しない分、今後何か小物でカスタマイズしたくなっても対応しやすい。自分が使っていない数ヶ月先、数年先までを考えると、このシンプルさは「伸びしろ」でもあるんです。
費用対効果──ハイコスパは「コンセプト決め」と「不要機能カット」が肝
TOTO、LIXIL、Panasonicなど各社比較しましたが、最終的にLIXILリデアを選びました。当初はTOTOが有力だったのにデザインやショールーム特典、値引き率の兼ね合いでLIXILに傾いたことは前回も書いた通り。今振り返っても、納得の選択です。
ここで重要なのは、やっぱり「自分が本当に求める機能は何か」を最初に明確にすること。今回は「暖かさ」「掃除のしやすさ」「ハイコスパ」が軸でした。だからこそ、上位モデルの豪華機能や、オート清掃機能などに惑わされず、「本当に必要ないなら削る」決断ができました。
この決断が、最終的なコストパフォーマンスを高めてくれた要因だと思います。余計なものをつけない分、価格を抑え、必要なところにはしっかり予算を回す。これが「狙い通りのバランス」で満足度の高いリフォームを実現するコツです。
改善できるとしたら?──今後の可能性と提案
現状、かなり満足しているので大きな不満はありません。ただ、あえて改善の可能性を考えるなら、以下の点が挙げられます。
1. 浴室内の横幅調整:
子どもが成長して家族で入る頻度が増えたとき、もう少し洗い場が広くても良かったかも…と思う日が来るかもしれません。今は問題ないですが、長期的にファミリーユースを想定している人は、検討段階で「ちょっと余裕を持たせる」ことも選択肢でしょう。
2. 床材のさらなる検討:
カビがつきにくいといわれる床材ですが、実際は全く生えないわけではありません。もしも次回リフォーム(何十年先かは不明ですが)をするなら、床材選びでさらにお手入れ簡単な素材を追求するとか、定期的なコーティング施工を依頼するなど、さらなるメンテナンス軽減策を検討してもいいかもしれません。
3. オプションの後付け可能性:
簡易的な後付け小物(マグネット収納グッズなど)は既に使ってますが、照明色の変更や、音楽スピーカーの後付けなど、後からカスタマイズできる拡張性も面白いかも。最初から全て盛り込むとコスト増になるので、シンプルな状態を基準にして、必要に応じて追加できる仕組みを考えると、より柔軟な「ハイコスパ空間」になります。
このあたりを使っています。山崎実業最高。
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いずれも現時点で大きな不満ではありませんが、リフォームを考える方には「将来の家族構成」や「好みの変化」を念頭に置くことをお勧めします。
リフォームを考える読者へのアドバイス
これからリフォームを考える方へのメッセージとして、改めて強調したいのは、「コンセプト決め」の重要性です。
「暖かさ重視」「掃除重視」「デザイン重視」「コスト重視」など、何でもいいので自分にとって譲れないポイントをはっきりさせましょう。そのうえで、複数の業者やショールームを回り、相見積もりをとり、専門家の意見を聞き、そして冷静に判断することを強くおすすめします。
時間はかかるかもしれないけれど、結果的に満足度の高いリフォームにつながります。後から「これいらなかったな」と思う機能や、逆に「あれ付けておけばよかった」と後悔する項目を減らせるはずです。
ジュータクギャングさんのこのYoutubeには随分助けられました。
まとめ──春夏秋冬を巡って満足度は衰えず
こうして半年以上使い倒してみて、リフォーム直後の「おぉ!」という感動が、今なお「いい感じだな」と続いているのは、嬉しい誤算でした。季節が巡り、冬が来たときにも「あ、やっぱりこの風呂最高だ」と再確認できるのは、最初に描いたコンセプトがブレなかったから。
今後、家族構成やライフスタイルが変わっていく中で、細かい不満点や見直したい箇所が出てくるかもしれません。しかし、このリフォームを通じて得た経験は、将来もう一度住環境を整えるときにも必ず活かせるはず。
もし皆さんがリフォームを検討中であれば、ぜひ「何を一番大事にするか」を明確にして、その軸に沿って計画を進めてみてください。きっと満足のいく、ハイコスパなお風呂環境を手に入れられると思います。
では。