煙草

最近、煙草を口にする回数が増えた気がする。

今なら大人の言っていた「口が寂しいから」
という理由で煙草を口にする意味が分かる気がする。

好きな人と別れた。
楽しく幸せな思い出だったが、寂しさも残る。
煙草を吸って掴めない白いものが自分の前を通り過ぎると思い出も共に昇華される気がする。それでも、〇〇くんと名前を呼ぶ貴女を想像して寂しくなる。

もう忘れようと何度思っただろうか、
後悔の数だけ虚しい吸殻が今日も溜まっていく。
またいつか名前を呼んでくれるだろうか、
恋人という関係じゃなくてもいいから
顔が見たい、声が聞きたい
女々しいなんて言葉で終わらせないでほしい
それだけ好きで、それでも嫌いになりたい

あぁ今日も自分が嫌いだ
きっと貴女はもう忘れてるでしょう
過ごした時間は今となっては残酷で
幸せだ

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