これからMisskeyを始める人や復帰する人に向けた、Misskeyの上手な使い方
基本的な使い方などはこちらの記事をご覧ください。
まえがき
Twitterがイーロン・マスク政権下に入ってかなりの時間が経った。イーロン・マスクの手によってTwitterを「X」に改名する、インプレッション制度が導入されるなど様々な改変が行われた結果、居心地を悪くした多くのユーザーが「移行先」を求め、Mastodon、Misskey、Threads、Blueskyなど様々なSNSを試すようになった。
この「SNS戦国時代」の中で、一際異彩を放つのがMisskeyであるといえよう。それもそのはず、先ほど挙げた4つのSNSの中で唯一の日本製であり(これら以外にも日本製のSNS自体は存在する)、リアクション機能や豊富なカスタマイズ性、投稿への装飾機能などの機能性が売りだ。
さらに、2024年4月1日からはMisskey.ioとクリエイターコミッションサービス「Skeb」との連携が開始されるため(他のMisskeyサーバーとは連携しないため注意)、Misskeyへの注目は更に高まると考えられる。
しかしながら、Misskeyは高い機能性を有しているがゆえに、操作に難解さを感じるユーザーや、そもそもの運用方針を定めるのが難しいユーザーも多く見受けられる。そこで本稿では、Misskeyを利用する上でのコツとも言える、「Misskeyを楽しむ方法」を伝授する。
基本的にはMisskey最大規模サーバー「Misskey.io」を例にしているが、他のサーバーでも応用できるものや、他のSNSでも参考になるものもある。
Misskeyを上手に使うコツ
一日の計は挨拶にあり
挨拶は「人間関係の潤滑剤」とも言われており、他者との円滑な人間関係を築く有効な手段だ。筆者も中高生時代には積極的に挨拶するよう教えられた。
SNSで今さら挨拶なんて・・・と思うユーザーも居ることだろうし、とにかく自分の成果物や作品を見てほしいユーザーも多いことだろう。Misskeyはどちらかといえば他者との交流を求めるユーザーが多く集っている。確かに、プロのイラストレーターやクリエイターも多く集っているが、全くそうでないユーザーも同時に集っている。「絵を描くけど、最近食べた美味しいものの話もするね」「絵は描けないけど、何らかの形で場を盛り上げることは出来るよ」といったスタンスのユーザーも同時に好まれる傾向がある。
つまり、挨拶という基本的なコミュニケーションが出来れば、イラスト以外でも一定の注目や人気を集めることが出来ると言えるだろう。
Misskeyに限らず、他ユーザーとの交流が重視されているSNSでは挨拶などの基本的なコミュニケーションが重要となる。「おはようございます」の一言でも構わないので、迷ったりつまづいたりしたら初歩に立ち返ってみよう。後述するリアクション機能も有効だ。
積極的にリアクションをしよう
Misskeyには「いいね」の代わりにリアクション機能が備わっているが、Misskeyで他のユーザーにリアクションをする事はとても重要なのだ。
これは結論から言うと、「リアクションをしなければ誰の目にもつかない」のが最大の理由だ。
Misskeyには「あなたへのおすすめユーザー」を表示する機能がなく、あってもフォロワー数上位のユーザーや最近新規登録したユーザーを表示する程度のものだ。Twitterなどのように、いいねを押した投稿の傾向に合わせておすすめユーザーを紹介する機能がない。つまり自分から存在をアピールしなければ次第に埋もれていってしまうのだ。
「見る専だから」「Skeb連携のためのアカウントだから交流する気はない」とケチつける必要はない。推しのイラストレーターやVtuberを追いかけてMisskeyに来るユーザーも少なくないが、推しを追いかけてMisskeyに来たのなら、推しへのリアクションはじゃんじゃんしてあげた方が推しのためになるだろう。ついでにリノート(RN、Twitterでいうリツイート)もするとなお良いだろう。
激流TLを少し遅くしよう
Misskeyの大きな特徴のひとつとして、激流とも呼ばれる「ローカルタイムライン(LTL)」の存在がある。LTLとは、「同じサーバーのほぼ全ユーザーの投稿が流れてくるTL」であるため、アクティブユーザー数が多ければその分流速も速くなるというものなのだ。
さらに、MisskeyのLTLはデフォルトではRNも同時に表示する作りになっており、例えばイラストを大量にRNした場合、そのRNもLTLに流れてしまい、なおかつそれが一人二人ではなく大勢で行った場合、凄まじい流速になるのは当然と言える。
このローカルタイムラインだが、実はある方法で流速をある程度抑えることが出来る。画面右上の「…」を押すと、RNや画像投稿などの特定の投稿を非表示にするメニューが出現する。そこからRNやセンシティブ画像の投稿を除外することで、流速をある程度抑えることが出来る。
TLの流速の速さに困ったら、とりあえず「リノートを表示」を無効にするとよいだろう。また、「センシティブなファイルを含むノートを表示」を無効にすると、センシティブ指定された画像(R18系画像など)や動画が添付された投稿も非表示になるので、苦手な人はそれも無効にするとよいだろう。また、この設定はHTLなどでも使うことが出来る。
とはいえ、これらの設定を有効にしてもMisskey.ioのLTLはかなりの流速であるため、交流が難しいと思うユーザーもいることだろう。
そこで有用なのが次項で解説する「チャンネル機能」である。
チャンネルを活用しよう
Misskeyにはチャンネルと呼ばれる、他ユーザーとの交流に適した機能が備わっている。イメージとしては、Misskeyの中にさらに小さなSNSが存在し、同じサーバーに属しているユーザー同士で利用できるもの、と捉えるのがよいだろう。
自分がフォローしているユーザーの投稿が流れるホームタイムライン(HTL)やLTLなど、通常のタイムラインとは別に、ペットの写真やソーシャルゲームの話題などで交流が出来るようになっている。そのため、チャンネル機能を活用すれば、同じ趣味の仲間を探しやすく、なおかつ交流もしやすい。好みのチャンネルがない場合は自分で作ることも可能(ただしなぜかチャンネル自体の削除ができないので注意)だ。
チャンネルへはフォローとお気に入りを行うことが出来る。チャンネルをフォローすると、HTLにフォローしているチャンネルの投稿が流れるようになる。例えば、犬の写真を投稿するチャンネルをフォローしていれば、チャンネルに投稿された犬の写真がHTLに流れるようになる。
一方、チャンネルをお気に入り登録すると、デフォルトUI上部のチャンネル選択画面にお好みのチャンネルへのリンクが表示されるようになる。基本的には、フォローとお気に入り両方を行うのがベストと言えるだろう。
チャンネルに投稿された投稿は他のサーバーから閲覧することは出来ないので注意が必要だ。また、カスタムCSSを導入することで、フォローしている他のチャンネルや他のサーバーからの投稿など、チャンネルのTLにお好みの投稿をRNすることも出来る。
あとがき
先述したが、Misskeyには「あなたへのおすすめ」はない。多くのユーザーからの反応を得たり充実したタイムラインを構築したりする───上手にMisskeyを使ったり楽しんだりするには、自分から動いていく必要があるのだ。
本稿がよきFediverseライフを送るためのテキストとなることを、切に祈るばかりである。