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今さら聞けない、Misskeyのリアクションの上手な使い方
基本的な使い方などについてはこちらの記事も合わせてご覧ください。
まえがき
2024年4月1日、Misskey.ioとクリエイターコミッションサービス「Skeb」との連携が開始され、また同月6日から11日までの間、Misskey.ioとSkebとの連携を行ったアカウントで一定の条件を満たすと、リクエストの手数料を無料に出来るキャンペーンが開催され、盛り上がりを見せた。
そんなMisskeyの特徴の一つとして、「投稿へのリアクション機能」が挙げられる。これは様々な絵文字を用いて投稿へのリアクションを行えるもので、「いいね」だけでは伝わらない意図や感想を投稿につけることが出来るものだ。
リアクション機能自体はMisskey以外のSNSでも実装されているが、Misskeyのリアクション機能の強みは、サーバー内に独自に登録された「カスタム絵文字」を用いることが出来ることや、リアクションではなくあえて「いいね」に絞ることが出来る機能があるといった汎用性にあると言えるだろう。
しかしながら、こういった高機能性故、使い方や勝手が分からないユーザーも珍しくない。そこで本稿ではMisskeyのリアクション機能の仕様や使い方のコツを伝授する。
「スタンプ」ではなく「リアクション」
Misskeyを始めたばかりのユーザーがよく間違えている要素として、投稿につく絵文字を「スタンプ」と呼ぶユーザーが多く見受けられるが、これは誤りである。投稿につく絵文字は、正式には「リアクション」と呼ばれているため、スタンプではない。
リアクションに使用できる絵文字は「👍」や「❤」「🥴」など(Unicode絵文字の他、各Misskeyサーバーで独自に登録されている絵文字があり、こちらは「カスタム絵文字」と呼ばれている。
重箱の隅をつつくようだが、「リアクションを絵文字やカスタム絵文字で行う」というのが正しい表現であり、Misskeyにおいてスタンプと呼ばれる機能は記事執筆段階では厳密には存在しない。
リアクションの基本的な使い方
まず基本的に、各投稿に付けられるリアクションは一人一つである。Discordなどのように複数使用出来ないので注意。
リアクションを付けたい投稿の「+」ボタンを押すと、絵文字ピッカーと呼ばれる絵文字選択欄が出現する。またブラウザ限定だが、パソコンから利用する場合、設定から右クリックでピッカーを開く設定にも出来る。
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左から「返信」「リノート(Twitterでいうリツイート)」「リアクション」「詳細」となっている。
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ブラウザからMisskeyを開き、
設定→全般から設定可能。
絵文字ピッカーにはお気に入りの絵文字やよく使うリアクションをピン留め出来る機能がある。Misskeyユーザーからは「リアクションデッキ」とも呼ばれている機能だ。
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絵文字のピン留めはリアクションに用いるものと、
投稿で使うものとで内容を分けることが出来る。
間接的な方法でどちらかに統一することも出来る。
絵文字ピッカーには「ピン留めされた絵文字」の他、「最近使用した絵文字」と「サーバーに登録されている他の絵文字」が表示されており、この内「サーバーに登録されている他の絵文字」は、ピッカー内の検索欄から検索し使用することが出来る。
カスタム絵文字の登録数の多いサーバーでは有効だが、カスタム絵文字がこの絵文字検索で出やすくなるよう設定されていない場合(絵文字自体がサーバーの設定でタグ付けされていない場合)は検索しても出ない場合があるので注意が必要だ。
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また、既に付けられているリアクションに便乗してリアクションすることも出来るが、カスタム絵文字は同じサーバーのカスタム絵文字でのみ便乗出来るようになっている。
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また、カスタム絵文字の元画像が何らかの理由で無くなっている場合は、カスタム絵文字の文字列のみが表示されるようになる。
Misskeyでのリアクションの基本的な使い方は以上になるが、いくつかのコツや仕様、裏技が存在する。
リアクションのテクニック・仕様集
リアクションを貰いやすくする方法
せっかくリアクション目当てでMisskeyに来たのに、投稿にリアクションが全く付かないこともあるだろう。フォロワーを増やしたり、面白い投稿や素敵なイラストや写真を上げるのが基本だが、そこまで面白い投稿でなくともリアクションをもらう(もらいやすくする)方法がある。
それは「投稿に絵文字をひとつ以上付けること」である。たったそれだけのことなのだが、Misskeyならではの方法でもあるので詳しく解説したい。
まず、Misskeyの投稿に付けられている絵文字は、軽く押すと小さなメニューが出現するようになっている。このメニューの「リアクションする」を押すと、その絵文字でそのままリアクションすることが出来る。
つまり、投稿に絵文字が使われている場合、絵文字ピッカーを開いて絵文字を探したり選んだりすることなくリアクションが出来るため、リアクションする側としては絵文字を選ぶ手間が省け、結果としてリアクションがしやすくなるというわけなのだ。
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「コメダなう」の絵文字を押すと、
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(画像は自分の投稿にリアクションしています)
もう一つの方法が、botにフォローしてもらう方法だ。Misskeyには「藍」というbotアカウントがある(正式名称「三須木 藍」。アカウントがないMisskeyサーバーや名前の違うサーバーもあります)。
このアカウントにフォローしてもらうと、投稿内の絵文字を検出してリアクションするようになったり、名前を呼ぶと絵文字で返したりするようになる。しかも、他のMisskeyサーバーにも藍ちゃんが居る(ことがある)ため、他のサーバーの藍ちゃんも大勢フォローすると、大勢の藍ちゃんからリアクションが大量に飛んでくるようにも出来る。
ちなみに、藍ちゃんをMisskey内で遊べるリバーシの対戦相手にすることも出来る。なかなか手強いので一度試してみてはいかがだろうか(筆者はストレート勝ちしたことがない)。
この他、Misskey.ioには「おいしいbot」というリプライで送られた美味しい食べ物を記憶するbotもあり、こちらはフォローすると投稿内の食べ物のワードを検出して絵文字を送ってくるbotアカウントである。botからでもいいからリアクションが欲しい人は、藍ちゃんやおいしいbotにフォローしてもらうのがおすすめだ。
送れないリアクションがある?
他のユーザーの投稿にリアクションを付けようとして、ピッカーに表示された絵文字が押せなくなっている場合がある。
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ある2つのリアクションに斜線がかかっている。
これは結論から言うと、ユーザー側の設定次第でこのような表示になる。
Misskeyのカスタム絵文字にはセンシティブ属性をつけることができ、主に「育ちが悪い」「バカ」「アホ」といった悪口などがサーバー管理者の判断でセンシティブ指定されていることがある。このセンシティブ指定された絵文字は、ユーザー設定で受け付けないように遮断出来るため、送る側からはこのような表示になる。
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設定→プロフィールの下部にある。
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「ノート」のすぐ隣にあるボタンから受け入れ設定を開くと、
先ほどの受け入れ設定メニューが出現する。
リアクションの受け入れを個別に設定したい時はこちらを使うといいだろう。
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一般的なSNSのような表示になる。
またこの状態の投稿では、右クリックでのピッカー表示を有効化している場合、
右クリックで即時にいいねが送れるようになっている。
かつてはリアクションの受け入れを制限した投稿にセンシティブ絵文字を送ろうとすると自動的にいいねに変換される仕様で、いいねに絞った場合の投稿の表示も異なるものだったが、現在は先述の仕様に変更されている。
また、他のサーバーからのセンシティブ絵文字は受け入れ設定を設定しない限り遮断できないことや、他のサーバーへは(見かけ上)センシティブ絵文字を送れてしまうことに注意が必要だ。
Mastodonとでの絵文字リアクションの仕様
Misskeyと相互にやり取りできる分散型SNSの1つであるMastodonは「絵文字リアクション」でも「いいね」でもなく「お気に入り登録(いわゆるふぁぼ)」を採用している。
Misskey側からリアクションを送ってもMastodon側では全てお気に入り登録として通知されるため(ちなみにMastodon→Misskeyの場合はいいねで通知+リアクションされる)注意が必要なのだが、Fedibirdというサーバー(記事執筆段階では招待制サーバー)はMastodonでありながら絵文字リアクションが使えるようになっている。
Fedibirdでの絵文字リアクションは、基本的にはMisskeyと同じ仕様だが異なる点が2つある。
まず、Fedibirdは絵文字リアクションを2つつけることができる(Misskeyは1つ)。さらにMastodonなので「お気に入り」も送れるため、最大3つまでリアクションを送れるのが特徴だが、リアクション相手先では正しく表示できないことがあるため注意が必要だ。
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もう1つの特筆すべき仕様として、Misskeyから「⭐」の絵文字を送ると、Fedibird側ではお気に入り登録として通知される仕様がある。
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リアクションとお気に入りとでニュアンスを使い分けたいユーザーにはおすすめの仕様だろう。うまく使ってみて欲しい。
リアクションされた数を表示する
これはただの設定紹介だが、投稿への総リアクション数を表示する機能が最近追加された。
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デフォルトではオフになっている。
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大量にリアクションされた時にリアクションの総数が知りたい時や、詳細なリアクション数を知りアカウント運用に役立てたい時などに有用な機能と言えるだろう。
あとがき
リアクション機能は決してMisskey特有のものではないが、人によって慣れ不慣れが分かれやすい機能であり、特にMisskeyのものは独自性が強いため、今回解説を記すに至った。
本稿がよきFediverseライフを送るためのテキストとなることを、切に祈るばかりである。