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1年次フィールドワーク‐小河2日目
はじめに
11月26日(日)、フィールドワーク基礎技術演習の小河2日目がありました!
テーマは「獣害に強い地域づくりから、これからの地域社会を考える」
今回は、ゆずの製品加工と獣害対策がどのように行われているか、実際に見てきました。
授業内容
午前中には、ゆずの加工体験をしてきました。
一日目の前回はゆずを収穫しましたが、今回はそれらを製品に加工する現場を体験し、制作されている方に現在の状況をお話しいただきました。
そもそも小河地区では、平成3年(1991年)より、”ゆずで村おこしをしよう!”ということで、地域内で大切に育てていたゆずを加工することにしました。加工は小河ゆず栽培組合 加工部とよばれる地元の女性を中心に、公民館内の加工場にて行っています。
製品としては、
ゆず果汁を100%そのまま使った「まるごとゆず」
販売会を行うとすぐに売り切れてしまうほど人気の「ゆず大福」
ゆず果汁を絞った後の皮を有効活用した「ゆずマーマレード」
などがあり、地元にある道の駅ペーロン城や、スーパー等にて販売されています。製品の中には西播磨フードセレクションで金賞を受賞しているものもあり、味に自信があります。
加工された製品はどれも手作りで、保存料と食品添加物等を使わないようにしているため安心して食べられることから、学校給食に使用されている製品もあります。
今回は数ある製品の中でもゆずシフォンケーキ作りを体験させていただきました。
材料は一般的なシフォンケーキの材料に、ゆずマーマレード、ゆず皮、そして香りを立たせるためにゆず果汁を入れます。
マーマレードが入ることによって、食べたときにもゆずの味を強く感じることができます。
まず最初にメレンゲを作るところから始まったのですが、これが難しいかったです、、、
メレンゲの混ぜ具合によって焼き上がりの膨らみに影響するそうですが、何度も「もっと混ぜて!」と声をいただいてしまいました。
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他の材料と合わせるときも、せっかく泡立てたメレンゲが消えないように混ぜる熟練の技術がありました。
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シフォンケーキを焼いている時間に、加工部の方にインタビューを行いました。
何度も夜中まで試作し、最終的な製品になるまで1年くらいかかったお話や、ゆずという季節商品を扱うため年中通して働くことができないこと、そして加工のなり手が不足しており今のままでは続けられないことなど、小さな地域内で栽培から加工まで行うことの難しさを実感しました。
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お昼は地域内にある「パン工房スマイル」さんで食べさせていただきました。相生市は牡蠣の養殖が盛んで、特産品になっています。
今回頂いた牡蠣ピロシキは、昔つくられていたものを再現したものだそうで、とても美味しかったです。
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午後には、獣害対策として行っている鉄柵、箱檻を見せていただきました。
小河地区では、集落をぐるりと囲むよう一周、鉄柵を設置しています。
これらは、鹿やイノシシが集落内の田んぼ・畑を荒らさないようにするために住民総出で設置、保守を行っています。
その結果として、近年は作物への被害はほぼゼロに近い数字となっており、今後も続けたい地域活動の一つとなっています。
しかし課題もあります。
柵を設置している場所は山の中にあり、何十年も点検しているため道があるようにみえますが、舗装をしてあるわけではないので歩きづらい箇所もあります。
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また、イノシシは鼻さえ下に入ってしまえば柵を持ち上げてしまうほどの力持ちだそうで、下の部分は特に頑丈に作っています。
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集落の近くには箱わなを仕掛けており、柵により防ぐだけでなく捕獲も行っています。
猟師さんの監督のもと、作動させてみましたがかなり大きい音がし、学生たちはびっくりしていました。
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おわりに
この授業では、住民の方からお話を聞くだけでなく、実際に自分たちの目で見て、体験し、触れてみることにより、地域への提案につなげています。
今回のフィールドワークでは実際にやってみて、加工作業の大変さや、獣害対策の難しさについて知ることができました。
次回のフィールドワークにでは、地域住民の方の中心となっている源重郎池を見に行き、簡単ではありますが発表を行います。
テーマにもなっているこれからの地域づくりを学生ならではの発想で考えてもらいたいです。
また、今回お世話になった小河ゆず栽培組合加工部のみなさんは12月24日(日)に相生文化会館なぎさホールにて開催されるげんき市に出店され、ゆず製品を販売されます。
(TA 修士1年 丸山)