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シモキタライブレポ〜まじめ編〜

ぼくは、何かを表現するなら、誰かの心に刺さる方がいいと思っている。

嫌われないように、なるべく好かれるように、差し障りのない言葉と行動で、圧倒的に刺さらないようにする表現者の方が多いんですけど…

必要以上にそうしてしまいすぎると、結局、『なんとなく楽しくて、なんとなく仲間な気がその時はしているけど、本当は魂レベルでは誰の心も繋がっていなくて、誰の未来のためにもなっていなかった』と言うコミュニティになってしまうので…

ぼくは沢山語る分、『そうは思わない』って人には嫌がられるかもしれないし、もしかしたら誰かを嫌な気持ちにさせるかもしれない。でもそのときは誠心誠意を持って誰よりも真摯に謝るよ。

それに別段、自分が思っている事を、心に留めずに表に出さないと気がすまないタイプでもない。
共感してくれる理解者が欲しいわけでもない。

毎回毎回、同じ気持ち、同じコンセプトでライブやってる訳ではないし

時と状況によって、人の気持ちは変わっていくことも、ライブで表現したいと思ってるので

ただ、なるべく素直な気持ちをここに記録的に書きとめておくだけ。

振り返りますと、僕は…
メンバー全員そうだと思いますが、少しばかり、哀しい気持ちで終わったライブでした。

別段、トラブルがあった訳でも、イザコザがあった訳でもなんでもありません。

ただただ、あの日あの場に居る人々の往来を見ていて、僕はなんだか、哀しく思ったのです。

お天気が悪くて憂鬱だったこともあるでしょう。
大雨で身動きが取りづらく、心の余裕が少なかったこともあるでしょう。

楽しかったと言って帰ってくれた人も勿論居ました。

でも、居心地が悪かった、イライラするって呟いているお客さんも、何人も居て

やっぱり、うちらがあの日思った感覚を、共有した人が結構居るのではないかなと…

ツイッターで当日

『ぶっちゃけ優しさが足りない人の比率は少しだけ多かったかもね…色々な点で。
お客さん対応や居心地も決して良くはなかったし、取り返せるタイムテーブルだし、もっともっと出来ることはあった、と言う印象。』

と呟きました。

僕は、イベントを見ていて、『これは先月のZepp Nagoyaの逆パターンだな』と思いました。

『みんなの力で繋いで、トラブルを取り返して大団円で終わったイベント』ではなくて、

『みんなの力で繋ごうと言う気が無くて、特にトラブルがないにも関わらず人の心を打たないイベント』になってしまったような気がしました。

誰が悪いという訳でもないのです。
誰のせいだという訳でもないのです。

ただただ、1人1人の、力が、心が、弱いのです。

『優しさが足りない人が多い気がする』と言いました。

負けず嫌いがこじれて、負けることを徹底的に恐れた人達、

自分が負けなくて済む生き方、

自分が負けなくて済む場所、面子、状況、立ち位置、理由が好きな人達が、

僕の目の前をたびたび往来していくな、

あの日そう思いました。

主催者である、クールドロワの近藤さん、お1人で頑張られていて、私は何の力にもなれず、申し訳なく思いました。

リハ中、ずっと『ここのバンドは、こんなテーマで、こんな雰囲気でやってるんです。音楽性はこんな感じで、よくバンドカラーに○○色を使います。そういう音響と照明の感じでお願いします』などと、ずっと音響さんに伝えておりました。

そこまでして下さるイベンターさんは、僕は見たことがありません。

でも、イベントは全員で作るものですから、1人の力ではあまりに無力です。

ハコから帰ってくる返事のほとんどは

『はぁ』

その熱意の伝わらなさに、僕は正直イライラしました。

自分たちのリハの時も、何を言っても『はぁ』でしたし、

『音をこうして欲しい』と言うリクエストに対して、

『そっちの作った音の問題じゃないですか』
『我々は初めて聞くバンドだから、どんな音響でやりたいか知るわけがない』

とか、そんなレス、要らんですわな。

ひたすら
『〜〜だから、〜〜できない』、『〜〜である責任は誰の所在であって、自分ではない』と言う言葉が多く飛び交う日だったんですけど、

誰も責めてなくて。誰のせいだ、自分は関係ないじゃなくて。

良いイベントにするために、動きたいんです。

そんな小さいこと、誰のせいでもいいです。私のせいでもなんでもいいんです。
良いイベントになれば、こっちが悪役でも、なんでもいいんですよ。

ライブハウスさんの悪口を言いたい訳ではないです。

最近は、人手不足で派遣のスタッフさんが回したりしていて、必ずしもそこのライブハウスの人がやっている訳ではありません。

当日、どのようなスタッフさんたちがいらっしゃったのかは解りません。
このご時勢でも連日イベントが入っていて、ちゃんと経営なされているのですから、普段は素晴らしいハコなのかもしれませんし。

お客さんのために良い音作りをしたいから、手伝って欲しい

『はぁ』

他の出演者さんのために、押さないで、急いで準備をしたいから、手伝って欲しい

『はぁ』

…疲れますわ。

既にタイムテーブルが20分押している、遠くから来てるお客さんも居るし終電が心配、物販の時間が少なくなったら、共演者さんたちだって嫌なはず。
既に出番が終わった対バンさんの機材が僕たちがステージまで出る導線上に散らばってる、対バンさんのスタッフぼーっとしてる、タバコ吸ってる、片付けて欲しい、

『はぁ』

…疲れますわ。

ねぇ、友達なんだよね?友達の出番、見なくていいの?応援しなくていいの?

『はぁ』

…うん、僕が私情を持ち出しすぎなんですよね、性善説ばっか説きすぎですよね、疲れました。

僕は『知り合いの多いイベントだから見てあげて欲しい。うちら以外も応援して欲しい』といつも1人で言い続けて、

大概、いつも、いつも、素直にうちのお客さんだけが、そうしている背中を見守ることになるのは

本当に…疲れました。

うちとしては、いつもより撮影希望のお客さんがかなり多かったので、今回ばかりは撮影制限を設けようか一瞬悩んだんですが、自分とこのお客さんにばかり『我慢して、他のバンドやお客さんの居心地を優先的に尊重して』と言うことすら疲れすぎて…辞めちゃいましたwww

大雨でした。客席も狭い。居るところがない。
だから沢山の人が、通路に溜まるのは解ります。
めっちゃタバコ臭くて真っ白なのも、仕方ないと思う。

でも誰か通った時だけは、避けてあげて欲しいよ。譲り合って欲しいよ。

『入ろうとしても誰も避けてくれないから、何か貸切のイベントやっているお店であってライブハウスじゃないのかと思って、何回も目の前を素通りした』

って、僕、何人ものお客さんに言われたよ。

僕だって入る気すらサラサラ無くすわ。
全体の醸し出す雰囲気がそもそも悪いもの。

態度が悪いって言うんでもない…そこまで悪くない…
とにかくなんだろう、1人1人の発する『気』が、やっぱ負のオーラにまみれてるんよ。

だから、自分の出番の前に、何度も通路、見に行ったよ。
うちのお客さん来てたら、多分入るの萎縮するだろうから、見つけたら引っ張って入れなきゃと思って。

通路を通るたび、何回も、何回も、受付やスタッフさんに、何分押しか聞いたよ。

『だから、20分押しですけど、それがどうかしたんですか』

だからどうかしたんですかって、巻かないの?誰か巻こうとしないの?巻いてってアナウンスもしないの?

ちゃんと全体を見てて、必要な時には急いで、走って、準備したら、どんどん撒き戻る状態だよ、こんなの?

『20分押しだから何だ』って言ってる人たちは、みんな楽屋なり、事務室なりで座れるけど、お客さんは、金曜日でいちばん疲れてる日の夜に、無駄に20分立たされてるんだよ。。。

あと、なんで、オープン時点で看板に嫌がらせされてるんだろうね。

オープン直後には、もう、とあるバンド名が消されてたよね。
Rose&Rosaryが消されてた訳じゃないけど、他のバンドだけどさ。

誰が嫌われてるんだか、バカにされてるんだか、なんだかわかんないけどさ

レベル低い。

同じ空間に、嫌がらせして喜んでるバンドとかお客さんとかが居るらしいってだけで

真面目に、みんなが楽しいように成功させようと思いながらあの場所に行った事自体、すごいバカらしくなっちゃう。

僕は、あの日予約特典に配ったDVDには本当に大切だったライブが入ってて、応援してくれてるお客さんに、コッソリ見せたかったんだ。歌も、演奏もぐちゃぐちゃだけど。
でも1〜2枚しか配ってくれてなかった。

イベント終了直前に、受付に山積みになってるのに気づいて、

『これ、うちで入ってくれたお客さんに配ってくださいって言ったんですけど…』

『配りました。ここのバンドで入ったお客さんには配りました』

『ええと、じゃあ、今日、うちのバンドのお客さんは1〜2人しか居なかったって事でしょうか?』

『そうです』

そうですか
ならいいです

ダブルスコア、トリプルスコアどころかフィフススコアでカウント間違われたら
いくらお客さんの皆が頑張って来てくれても、ライブ出演費足りなくって大赤字、火の車でございますわなー。

当日、ツイッターで『優しくない。』と言ったのは…

誰が何したというわけでもないんだ。
誰も悪くない。

でも、僕の目には、

深層心理的に、出演者より優位に立ちたいと願うハコのひとたち、

深層心理的に、対バンより優れていたいと願うバンドマン、

表向きには、エゴを隠してるのかもしれない。
隠しきれてるつもりでいるのかもしれない。

でも、そういう心の奥底の動きが、僕には非常によく見えた。

サル山でボスになりたいような人達が、

『ありがとう。』や『ごめんなさい。』や『君はすごいね。』と言う言葉を嫌う人達が、

本当は自分も小さい人間なのに実は気づいていて

ただただ大雨の中、いまだ自分を認めないでいる人の世と言うものを嘆いてるだけの日に見えた。

僕は最近のライブは、全部、必然だと思っている。

僕の心が弱いのかね。

『知り合いの多いイベントだから見てあげて欲しい。うちら以外も応援して欲しい』
『自分のバンドのファンを囲い込まないで、他の出演者さんにも沢山流すくらいの心意気で』

と、いつもたった1人で言い続ける気がしてしまう

同じような心意気で、命かけて挑んでくれる仲間が予想以上に少ないことに、毎度毎度、驚愕してしまう

今回に関しては、一人で知り合いのライブちゃんと見て、うちらより関係深い友人ばかりだっつーのにまったく誰にも見てももらえねーさっし〜〜ときたもんだわ

いやいや〜、うちのバンドがしょっぱいから、色々な人に蔑ろに扱われてる訳じゃねっすよ〜?

僕知ってるよ〜?
みんな、怖いんすよ。
自分の方がすごくないと生きていけないから、負けを知る前に逃げるんすよ。

MC、うまく出来なくてごめんなさいな。
ヘラヘラ笑ってて、ごめんなさいな。

ダサイな、僕。

そのときの瞬間で思ったことをいつもMCで言うのだけど、あの場で、『哀しい』、『本当は怒ってる』なんて言えないことばかりだったから。

物販時間もほとんど無く、大雨なので逃げ場もなく、お客さんとも全然話せませんでした。

いつも来てくれてる人からほったらかしたり、本当にごめんなさい。

そのかわり、メンバーみんなで朝までたくさん話しました。
大雨の音がガラス越しに伝わる中、どうでもいい話ばかりしました。

大袈裟かもしれないけれど、やっぱり僕は最近のライブは、全部、必然に起こっているとしか思えなくて、

今年さっし〜〜が入っていることも、なんかの運命なのかなって思った。

ぼくは、怒るべきときには怒りたいし、哀しむべきときには哀しみたい。
(心が弱いのでライブの日はヘラヘラしてましたwww)

どうしても、『怒るほうが悪い』、『怒ったりするほど我を失ってるのは格好悪い』って風潮は世間にはあるけど

頑張ったからこそ怒りたくなる、そのとき怒らないと守れない人が居る、

なんかそう思う日も、たくさんある。

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