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衣類/髪の挟み込み(エントラップメント)について

おはようございます。本日も素敵な一年になりますように願っております。

前々回の記事”遊具での挟み込み(エントラップメント)に対する保護について”では挟み込み(エントラップメント)に対する保護に関する記述をさせていただきました。

今回は様々な挟み込みタイプの中から衣類/髪の挟み込みの安全要件についてお伝えさせて頂きます。

BSI EN-1176-1: 2017(24頁)によれば

衣類/髪の挟み込み(エントラップメント)

衣服の巻き込みを引き起こす可能性のある、以下のような危険な状況をつくらないように遊具は構築される必要があります。
a)       利用者が強制的な動き(慣性運動)を受けている間またはその直前に、 
     衣服の一部が挟まる可能性のある隙間やV 字形の開口部
b)       突起部、そして
c)       支軸/回転部

注記1:天然素材および異なる部品間の接続部は経年変化することが実際の経験上分かっている為、トグル試験(本規格の附属書D内の図解を参照)はフリースペースに限定されています。フリースペースの定義(本規格内の”フリースペース”の条項を参照)には、落下運動が起こる三次元領域は含まれません。

※トグル(Toggle):留め木という意味があり、ダッフルコートなどのアウターの木製のウキや、水牛の爪の形をしたボタンや紐の先端に取り付けられるものとして使用

円形断面の要素を使用する場合は、特別な配慮を、例えば丸い筒(チューブ)または支柱(ポール)を使用して、落下空間内での衣服の巻き込みを避ける必要があります。

注記2:これは、スペーサーまたは同様の装置を使用することによって実現できます。
スライド(滑り台)およびファイアーマンポール(登り棒)は、本規格の附属書D内の図解に従って試験したとき、フリースペース内にある開口部がトグルを挟まないように構築されなければなりません。

屋根は 本規格の附属書D内の図解に従って試験した場合に、トグルを挟まないように構築されなければなりません。支軸と回転部は、衣服や髪の巻き込みを防ぐように構築されなければなりません。

注記3:これは適切なカバーまたは遮蔽物(シールド)を使用することよって実現できます。

部分的に閉鎖した開口部へのトグル付き紐の挟み込みの例
V字開口部へのトグル付き紐の挟み込みの例
突出部のマフラーなどの引掛りの例
可動部でのマフラーなどの巻き込みの例
可動部での髪の毛の巻き込みの例

BSI EN-1176-1: 2017(89頁)参照