遊具に関する構造的完全性の算出方法について、〔利用者荷重を算出する範例(安全係数なし)〕
こんにちは。本日も素敵な一日になりますように願っております
遊具に関する構造的完全性の算出方法についてシリーズで説明させて頂いております。今回は利用者荷重を算出する範例について記述させて頂きます。
BSI EN-1176-1:2017の附属書B(60-63頁)によれば、
利用者荷重を算出する範例(安全係数なし)
はしごのアクセスを備えたプラットフォーム(高床・高台)に関して、利用者数に基づく荷重方式が適用されます。 (下記図参照)
データ:
■ プラットフォーム(高床)
寸法: 1,000 × 1,000mm
■ はしご
長さ: 1,770mm
横木の数: 6本
外寸幅: 388mm
内寸幅: 350mm
角度: 76°
■ バリア
長さ: 4 × 1,000mm
プラットフォーム(高床・高台)
プラットフォーム上の利用者数は、以前の記事”遊具上の利用者数に関する荷重について、”内の60°以下の傾斜のある平面の面積上の利用者数の算出式から算出されます。
n = A pr/0,36 = 1,0/0,36 = 2,77 小数点以下切り上げ n=3
プラットフォーム上の総垂直荷重は、以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の全年齢層グループ対象の遊び場における総垂直荷重の表から生じます。
F tot;v = 2 516 N
(以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の利用者による水平荷重の合計を算出する式から算出される)プラットフォーム上の利用者水平荷重は以下の通りです。
F tot;h = 0,1 F tot;v = 252 N
バリア
線形の要素であるバリアに関して、2つの荷重の場合が考慮される:利用者荷重とバリア自体の荷重 (以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の傾きが60°以下の線形の要素の線形の要素上の利用者数の算出式 より算出される)1つのバリア上の利用者数は以下の通りです:
n = L pr/0,6 = 1,0/0,6 = 1,67 小数点以下切り上げ n=2
(以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の全年齢層グループ対象の遊び場における総垂直荷重の表から得られる)総垂直荷重は、 F tot;v = 1 948 N
バリアの線荷重は以下の通りです:
q v= F tot;v/L pr = 1 948 N/m
バリアの水平荷重は以下の通りです:
q h = 0,1q v = 195 N/m
注記 :この荷重はバリア自体の荷重によって無効にされ、それ以上は考慮する必要はありません。
はしご
A.3.2 に従い、各横木は1人の利用者を支えることができるものとします。
F tot;v = 1 391N
この例の中でのはしごは、アクセス用のはしごになります。A.2.6.5 に従って、利用人数はすべての横木の長さの合計に基づいて算出されるものとします。
全横木の長さの合計は次の通りです。: 6×0.35m = 2,1m
利用人数は、以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の傾きが60°以下の線形の要素の線形の要素上の利用者数の算出式 に従って算出されます。
n = L pr/0,6 = 2, 1/0,6 = 3,5 小数点以下切り上げ n=4
はしごは4人の利用者荷重を支えることができるものとします(以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の利用者荷重の垂直方向の利用者荷重(利用者による鉛直荷重)の合計を参照):
F tot;v = 10 × (4 × 53,8 + 1,64 × 9,6 √4) × (1 + 1/4) = 3 084N
便宜上、以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の全年齢層グループ対象の遊び場における総垂直荷重の表を以下の通り使用することができます:
F tot;v = 4 × 839 = 3 356N
完全な構造
完全な構造上にかかる荷重は、個々の(遊具の)要素の合計となります。しかしながら、増加する利用人数に対する荷重には低減効果を考慮することが許容されます。
プラットフォーム(高床): n = 2.77
バリア(4): n = 4 × 1.67 = 6.68
ラダー: n = 3.5
合計: n = 12.95
小数点切り上げ: n = 13
以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の全年齢層グループ対象の遊び場における総垂直荷重の表による構造物の総垂直荷重は次の通り:
F tot;v = 13 × 647 = 8,411 N
注記1: 以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の利用者荷重の垂直方向の利用者荷重(利用者による鉛直荷重)の合計に基づいて、より正確な算出Aを行なうこともできます。
以前の記事”遊具における短期(変動)荷重の利用者荷重について、”内の利用者による水平荷重の合計を算出する式 に従って算出される構造物の総水平荷重は以下の通りです:
F tot;h = 0,1 F tot;v = 841N
注記2 :総水平荷重は、異なるレベルで作用する3つ(プラットフォーム(高床)、バリア、はしご)の水平荷重から構成されます。