見出し画像

完全閉鎖構造遊具に関する追加の特定安全要件と試験方法について、(安全要件:設計と製造)

おはようございます。本日も素敵な一日になりますように願っております。

完全閉鎖構造遊具に関する追加の特定安全要件と試験方法についてシリーズで記述しております。今回は設計と製造に関する安全要件について以下のように明記致します。

BSI EN-1176-10:2008(6-16頁)によれば、

完全閉鎖構造の遊具はEN1176の本パートに別段の規定がされていない限り、EN 1176-1に適合するものとします。

設計と製造

注記 EN1176の本(完全閉鎖構造遊具に関する)パートでは、換気に関する要件を示してはいません。ただし、遊具および建物内の換気に関する地域の及び/又は国家の規制にご注意ください。

構造的完全性

構造的完全性は以前の記事”遊具の構造的完全性について、”に準拠するものとします。

衝撃保護

自由落下高さ
自由落下高さは2 mを超えないものとします。

注記 自由落下の可能性は、分離や閉じ込めによって制御されます。

衝撃減衰地表面材(IAS)
衝撃減衰地表面材は以前に記載しました”インパクトエリア地表面での怪我・傷害に対する保護”、”遊具の設置される場所での衝撃減衰(吸収)(地)表面材敷設後の衝撃減衰(吸収)性の適正レベル確認手順について、”や”遊具の設置される場所での衝撃減衰(吸収)(地)表面材敷設後の衝撃減衰(吸収)性の適正レベル確認手順(英国の要件)について、”等の記事内の要件及び項目等に準拠して提供されるものとします。

外面のよじ登り可能性

よじ登りに対する保護が地面から2 m、および他の潜在的な足掛かり又は支えの上部2 mまでの高さに設けられなければなりません。

そのような保護方法は以前に記載の”遊具での挟み込み(エントラップメント)に対する保護について”か”指の挟み込み(エントラップメント)について”まで記事内の要件および下記の視認性に関する細目の視認性の要件に適合するものとします。

注記 マス目の小さな保護ネット、開口部のない又は開口部が8 mm未満のパネルで実現可能です。

視認性

完全閉鎖構造の遊具の安全管理において良好な視認性は必須です。効果的な見守りや監視は、視認性に左右される上、火災に関するリスクアセスメントの調査では、良好な視認性が捜索や救助の成功に重要であることが示されてきました。

監視(見守り)エリアから遊びエリアまで遮るものない視界でなければなりません。

注記 建物の形状またはその他の避けられない要因によってこれが実現可能でない場合、監視カメラ(CCTV:閉回路テレビ)の見張りを提供されるはずです。

利用者が外から見えない遊具は、大人がアクセス(出入り)し易くなければなりません。

スペース(空間)とエリア(領域)の測定(法)

完全閉鎖構造の遊具は、必要なEN 1176への異なるハザード(危険)への取り組みをさせる多くの独特な特徴があります。要件は特定の特徴に関して下記の落下空間・インパクトエリア・フリースペースの細々目に示されています。

落下空間
600 mm超えるが1500 mm以下の自由落下高さに関して、以前の記事”遊具上の移動および落下での怪我に対する保護に関する安全要件としての落下空間の範囲について”内の細目に示されているような落下空間の範囲は、もし衝撃保護が周囲の垂直表面に施されている場合、遊具のアクセス(出入り)可能部分の周囲を1000 mmに狭くすることができます。

インパクトエリア
もし自由落下高さが600 mm以下で強制的移動(慣性運動)が無い場合、衝撃減衰性のための特別な要件はありません。自由落下高さが600 mmを超えて、1500 mm以下の場合、水平なインパクトエリアで使用される素材は以前の記事”インパクトエリア地表面での怪我・傷害に対する保護”内の細々目に適合しなければなりません。

インパクトエリアの範囲は落下空間の範囲まで狭くすることができます。

自由落下高さが1500 mmを超える場合、EN 1176-1に示されている衝撃減衰性とインパクトエリアの要件が適用されるものとします。

もし適切なバリア(例:(保護)ネット、開口のないパネル、開口部が8 mm未満のパネル)の使用によって入口又は出口の側面までインパクトエリアの範囲が狭めることが出来る場合、以前の記事”遊具での挟み込み(エントラップメント)に対する保護について”か”指の挟み込み(エントラップメント)について”までのエントラップメント要件に適合するものとし、衝撃に対する保護が施されなければなりません。

フリースペース
フリースペースの測定(法)のために使用されるシリンダー(円柱)の寸法(以前の記事”遊具上の移動および落下での怪我に対する保護に関する安全要件としてのフリースペースの決定について” 参照)は、次の表に示されているようでなければなりません。
 
注記 フリースペースの寸法は挟み込みや衝突による怪我のリスク(危険性)の無い仕切りの提供によって変更させることができます。

表-フリースペースの測定(法)のための円柱寸法
単位:ミリメートル (mm)

接続部分

接続部分は後日記載の記事”完全閉鎖構造遊具に関する追加の特定安全要件と試験方法について、(製造者又は供給者によって提供される点検と保全/保守管理の情報、試験報告書およびマーキング)”内の細目1に従って点検されるものとします。

ロープ外観

全てのロープ外観はしっかりと結び目がつけらているものとし、撚り縄の端は解れ防止処理が施されなければなりません。

ナイロンロープを加熱して固める場合は、硬い端部を避けるように注意しなければなりません。

登り用や綱渡り用のロープは、四肢が通り抜け(滑り)落ちないように設計されなければなりません。この防止措置が付加的なハザード(危険)を創出しないものとします。

硬質なバーにロープが渡しかけられている場合は、動かないようにしっかりと固定させる必要があります。

握り(グリップ)の安全性の向上や/又は擦過傷を最小限に抑える必要がある場合、ロープ外観の適切な部分に保護用筒(カバー)を取り付けるものとします。

照明

照明器具は適切に保護され、子どもたちがアクセス(触れること)ができないようにする必要があります。

標識

以下を含んだ適切かつ明確な標識が表示されるものとします:
― 子どもたちの年齢層または身長
― 許容量(利用可能人数)
― 緊急用標識
― 遊びのルール