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『稲盛和夫一日一言』 6月22日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 6月22日(土)は、「自信を持つ」です。

ポイント:真に創造的なことを始めようとする際、もっとも重要なことは、自分自身に対する信頼、つまり自信を持つこと。

 1989年発刊の『心を高める、心を伸ばす ー素晴らしい人生をおくるためにー』(稲盛和夫著 PHP研究所)の中で、可能性を信じることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 仕事という修羅場の中で、新しいことを成し遂げられる人は、信じることができる人です。信じることで生まれた光が向こうに見えているから、その光を追い続けることができるのです。
 そのため、難関を突破できないのは「自分の技量が足らないからだ、自分の努力が足らないからだ」と謙虚に反省し、唯一の希望の光を目指して一生懸命努力する。

 独創的な世界であればあるほど、従事する本人が「これはやれる」と信じているかどうかが問われてきます。
 証明する何ものも存在しないとき、心の中に信じられるもの、つまり光を持っていなければ、さまざまな障害や難関が持ち受けている独創への道のりに挫折してしまうことでしょう。しかし信じるものがあれば、その道をひたすらに歩み続け、一生かかっても追い続けられるはずです。

 流行に惑わされることなく、ひたすらテーマに身をささげている、そうすると、ものごとはいつか実を結ぶものです。
 人間にとって、信じるということは非常に大切なことです。自分の可能性、仕事の可能性を信じることができなければなりません。
(要約)

 今日の一言には、「自分の中に確固たる判断基準を持ち、それを信じて行動できるようでなければ、創造の領域で模索する間に、道を見失ってしまう」とあります。

 2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)「人間の無限の可能性を追求する」の項で、自分の可能性を信じることの大切さについて、名誉会長は次のように説かれています。

 仕事において新しいことを成し遂げられる人は、自分の可能性を信じることのできる人です。現在の能力をもって「できる、できない」を判断してしまっては、新しいことや困難なことなどできるはずはありません。人間の能力は、努力し続けることによって無限に拡がるのです。

 何かをしようとするとき、まず「人間の能力は無限である」ということを信じ、「何としても成し遂げたい」という強い願望で努力を続けることです。ゼロからスタートした京セラが世界のトップメーカーになったのは、まさにその証明です。
 常に自分自身の持つ無限の可能性を信じ、勇気をもって挑戦するという姿勢が大切なのです。
(要約)

 先日、NHK『新プロジェクトX挑戦者たち』で、「世界最速へ技術者たちの頭脳戦」~スーパーコンピューター「京」〜を観ました。

  「2006年、世界最速、1秒間に1京(けい)回の計算性能を目指す国家プロジェクトが始動。設計を担当したF社の切り札となったのは、不器用に生きてきた歴戦の設計者。先人からの技術のバトンをつないだ頭脳戦のドラマ」(一部紹介)というキャッチプレースがありました。

 番組のゲストとして登場されたCPU設計を担当されたエンジニアの方が語っておられたのが、「開発目標は、達成できるかできないかではなく、やり切るしかないものだった」という言葉でした。
 また、「四六時中、苦しみ考え抜いているときに、スーッと暗闇の先から差してくる一筋の光明のようなもの、そうしたひらめきが得られたのは、決して仕事をしている最中ではなく、お風呂に入っていたり、寝ているときだった」とも言われていました。

 まさに、それらは宇宙のどこかにあるであろう「知恵の蔵」「叡知の井戸」が開いて与えられたものだったのでしょう。

 私たちも、人一倍真面目に、そして一生懸命悩み苦しむことで、必ずやそうした素晴らしいアイデアや知恵を授かることができるはずだと信じて、日々目の前の課題に真摯に向き合い続けていきたいものです。


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