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『稲盛和夫一日一言』12/31(土)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 12/31(土)は、「終わりの価値を高める」です。

ポイント:宇宙のとてつもなく長い歴史からすれば、人生はわずかな一閃(いっせん)に過ぎない。しかしながら、その一瞬にも満たない生の始まりから終わりまでの間に価値を高めること。そこに私たちが生きる意義や目的、生の本質があるのではないだろうか。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)の中で、宇宙や生命を創り出す偉大な存在について、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 生命は偶然の重なりではなく、宇宙の意志による必然の所産である。そうした考えを筑波大学名誉教授の村上和雄先生は「サムシング・グレート」という言葉で説明されています。
 村上先生は世界的に有名な遺伝子研究の権威ですが、研究が進めば進むほど、この宇宙には人知を超えた不思議な意志が働いているとしか考えられなくなってくる、と言われています。

 遺伝子という微細なスペースの中に、恐ろしく膨大な情報が何の狂いもなく理路整然と書き込まれていて、しかも地球上に存在している生物すべてが、同じ四つの文字からなる遺伝子暗号によって生かされている。
 そこには、人間の想像をはるかに超えた、宇宙全体をつかさどっている「何か偉大なもの」の存在を想定しなければ説明がつかない、ということで、そうした存在を「サムシング・グレート」と名づけられたのです。

 私たち人類は、そのような偉大なる存在から生命力を拝借して使用しているにすぎず、しかも絶えず宇宙の創造主によって「命」を吹き込まれて生かされている存在である。

 そうした宇宙の意志が意図し定めた人間の生命が最終的に目指すべきものは、ただ心の錬磨であり、その魂の修行、試練の場として、私たちの人生が与えられているということです。それ以外に、宇宙や自然が私たちに生を授けた目的はありません。
(要約)

 今日の一言では、「生の始まりよりは終わりの価値を高めることに、われわれの生の意義も目的もある。私はそう考えています」とあります。

 毎日の生活の中に、瞑想や座禅を組むといったルーチンを取り入れておられる方には日常的なことかもしれませんが、忙しく毎日を過ごしている大半の人にとっては、「自分は何のために生まれてきたのか」「自分は何のために生きているのか」といった根源的な問いに真正面から向き合っている人は非常に少ないのではないでしょうか。

 12月31日、今日で今年も最終日となりました。あと半日ほどで新しい年を迎えますが、今年一年を振り返り、心を鎮めて禅問答をしてみる。より良い一年を迎える準備と考えて、しばしそうした時間を持ってみるのも必要なことかもしれません。

 皆さんにとって2023年が良き一年となりますよう、祈念しております!


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