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『稲盛和夫一日一言』 8月17日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 8月17日(木)は、「状況の奴隷になるな」です。

ポイント:状況の奴隷になってしまうと、自分の夢がいかに非現実的なものであったかという結論を出すだけになってしまう。目標に到達するまで、決して諦めてはならない。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)の中で、あふれるほどの夢を描くことの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 事をなすには、まず「斯(か)く在(あ)れかし」と思うことがその起点となります。「斯く在れかし」とは、こうありたい、こうあってほしいといった意味です。
 そして、その思いをどれだけ強く抱き、長く持続して、実現のために真剣に取り組むことができるか。それがすべての成否を分けます。

 思いの力を知り、それを意識的に活用する。人生や仕事で大きな成果を得るには、まずその土台となる「大きな夢」を描くことが肝心です。
 ほとんどの人は、夢を持て、大志を抱け、強く願えなどと言われても、毎日の生活をやり過ごすことに精一杯で、何をのんきなと思われるかもしれません。

 しかし、自分の人生を自分の力で創造していける人は、必ずその基盤として、大きすぎるくらいの夢、身の丈を超えるような願望を抱いているものです。私にしても、自分をここまで引っ張ってきてくれた原動力は、若いときに抱いた夢の大きさ、目標の高さだったといってもいいでしょう。

 京セラを創業した当初から、「この会社を世界一のセラミックスメーカーにしたい」という大志を抱き、従業員に対しても、常にそう話していました。しかし、その時点では具体的な戦略があったわけでも、また確実な目算があったわけでもありません。
 しかし私は、常に繰り返し繰り返し、同じ夢を従業員に語り続けました。そのようなことを通じて、私の「思い」は、全従業員の「思い」ともなり、やがて結実することとなったのです。

 どんな遠い夢も、思わないかぎり叶いません。そうありたいと強く心が求めたものだけが手に入るとすれば、その思いが潜在意識にしみ込むまで、思って、思って、思い続ける。夢を語るということは、そうした行為の一つなのです。
 夢を抱けない人には、創造や成功がもたらされることはありませんし、人間的な成長も見込めません。私たちは、いくつになっても夢を語り、明るい未来の姿を描ける人間でありたいものです。
(要約)

 また名誉会長は、夢が実現するまでの日常のあり方を次のように述べられています。

 目的に向かって進んでいく人、挫折を重ねていく人、そしてだらだらと一生を終えてしまう人の違いは、目的に到達するまで決してあきらめないという願望の強さの差なのです。
 夢が大きければ大きいほど、その実現までの距離は遠いものになる。しかし、それでもそれが成就したときの姿や、そこに至るプロセスを幾度もシミュレーションし、眼前に「見える」までに濃密にイメージしてくると、実現への道筋が次第に明らかに見えてくるとともに、そこへ一歩でも近づくためのさまざまなヒントが、何気ない日常生活からも得られるようになっていくものです。(要約)

 果たして、いくつになっても夢を語り、明るい未来の姿を描ける人間でい続けようとしているのかどうか?
 命あるかぎり「人生=修行」と考えて、ひたむきに努力を重ねていくことで、人格に磨きをかけていくこと。心安らかに天寿を全うするためにも、日々精進あるのみ!ではないでしょうか。



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