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小論文を捕まえろ! 学級通信『Sagittarius』vol.75 2021.10.21発行

 最近,小論文の添削をしていますが,なかなかに苦戦していますね。入試で小論文を使わない人も,就職試験でエントリーシートを書くことになりますから,今日は一緒に勉強しましょう。
・テーマを正確に捕まえろ!
“下の会話文を参考に,教科教育において暗記以外に大切なことを1つ取り上げ,それがなぜ大切なのか,あなたの考えを600時以内で述べなさい。”
【高校生2人の会話】
A:今日のテスト範囲,勉強してきた?
B:うん。丸暗記,丸暗記。
A:えー。そうなの?覚えただけじゃダメなんじゃないかなあ。
B:とりあえず,今日のテストの点は取れるからいいのいいの。
A:そうかなあ。
 さて,キミたちはこの出題どう捉えますか。出題者は「暗記以外の勉強法」が聴きたいんでしょうか。暗記以外の勉強法が聞きたければ,「あなたは暗記以外にどんな勉強をしていますか」と聞けばすむんですから。
 AさんとBさんの会話から何を感じました?Aさんの「覚えただけじゃダメなんじゃないかなあ」「そうかなあ」は
暗記ではテストが終わると忘れるよ!
次の試験では点が取れないよ!
って言いたかったのでしょうか。おそらく違うでしょう。私はこの2人の会話からAさんが「勉強ってテストで点が取れらたいいんだっけ?」って言っているように感じます。
 じゃあ出題者はなぜ直接そう書かないのか。理由は明確ですね。テストで点が取れればいいって考えている人は,暗記以外の勉強方法を書いちゃうから
です。
 まとめると,この2人の会話文から,
  勉強って何のためにするの?
って問いが見えますね。だから小論文の内容は「学ぶのは楽しい」とか,「授業で身に付けた教養は人生を豊かにする」とか,「勉強は興味を広げるためにする」とか,
  キミたちがなぜ勉強をするのか?
ということを書かなければなりません。受験生にこの出題をし,テストの点の取り方以外をきくのは少しいじわるな出題ですね。
 さて,この小論文,「一夜漬けはダメで,理解が必要」とか,「長期記憶をすべきだ」ってのは,結局テストの点の取り方ですから,どんなに上手にかけていても,最大で75点といったところでしょう
・小論文は書くまでが得点の8割を決める
 だからです。小論文を書く時に,なんとなく書き始めてはいけません。絶対にです。まず問題をよく読み,出題者がききたいことを読み解きます。
 次に,設計図を作ります。第1段落は結論ですよね?だから設計図の最初は第2段落です。“定例経理”,“定義”・“例”・“経験”・“理想”のどれを使うか,そして,自分のどのエピソードを使うかを決めます。
 それが決まれば,出題を“定例経理”を見比べてどういう結論にもっていくかを考え,第1段落の内容を考えます。
 そして,第3段落は書きながらでもいいから考えていきます。第3段落はまとめですね。第1・2段落は書きながら内容が少し変化することもありますから,
  第2段落が書き終わったら,必ず読み返します
そして,第3段落を書きあげましょう。
 このように,キミたちが書く小論文の場合は,いや面接もそうですが,第2段落の“定例経理”をどう書くかが,勝敗を分けることになります。だから,
   小論文は第2段落が主役!
      ベストな“定例経理”をみつけ,
        それに合わせて第1・第3段落を作ろう!

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