運命の輪part.5 学級通信『Sagittarius』vol.37 2021.6.14発行
前号はなっちゃんが産まれ,ガンで父を亡くすというお話でしたね。父が亡くなったのは私が募集企画部2年目のお話でした。慣れない募集の仕事で心身ともに疲弊している中での出来事でした。今日は父が亡くなった後のお話です。
募集企画部の仕事は,基本的には午後は学校にいません。ずっと中学校や塾に行っています。そんな仕事なので,どうしても生徒たちとの距離が遠くなって,私自身,私の中で折り合いがつかない時期もありました。
そんなモヤモヤした中で私に転機が訪れます。それは募集企画部3年目です。仕事にも慣れ,自分なりのやりがいも見つけることができてきたこの時期,なんとあのK先生が募集企画部に配属になるのです。
これもなんとも“縁”を感じましたね。さらに翌年,募集4年目の時に,募集企画部に新人教員が入ってきます。そう,それがO先生です。すごく面白い“縁”ですよね。この2人とガチャガチャ過ごしているうちに,tada家に大きな事件が起きます。
そう,それは募集5年目。キミたちが中3の時です。(ちなみにキミたちが中学校の時,入試説明会で私しゃべってたんですよ)
奥さんが妊娠し,流産をします。これはかなりショックな出来事でした。しかもあれは,ちょうど入試業務がバタバタの時期で,本当は仕事に穴をあけられない時期だったのですが,当時の部長は快く休暇をくれました。そして,K先生が私に心身ともに協力してくれて,本当に助けられました。
そうやって,まわりのサポートを受けて何とか立ち直った私は,その3か月後,キミたちの担任となるわけです。ここから先のお話はキミたちも知っていますよね?
ここまで本当に素敵な“縁”に恵まれていたと自分でも感じています。ケータくんから始まった“運命の輪”が,K先生から私に繋がって,初担任3年間を無事に進めてくれました。ちなみに7組の担任はこの学年の生徒だったんですよ。
そして,生徒を卒業させた後になっちゃんが産まれ,父が他界し,まさに命のバトンがつながっていく中で,流産を経験したその年に,キミたちと出会ったわけです。さらに今年,O先生と同じ学年でキミたちを卒業させるわけですからね。
そして,間もなくtada家に第2子が産まれます。これも命のバトン,運命の輪ですね。ちなみに,今年,我が家の愛犬,たーくんが亡くなりました。
実は奥さんが妊娠した時に,1番心配だったのがたーくんだったんです。命のバトン,運命の輪を感じていた私は,「もしかしたら,新しい命と引き換えにたーくんが死んじゃうんじゃないかな?」って予感めいたものを感じていたのです。その感覚はK先生も持ってらして,私の奥さんの妊娠を報告した時に「ワンちゃん大丈夫か?」っておっしゃっていたのがすごく印象に残っています。
さて,この“運命の輪”は私の第2子に繋がりました。そして,この新しい命の誕生はキミたちの卒業に繋がっていくことでしょう。赤ちゃんが産まれたら,私もバタバタしてしまいます。キミたちに迷惑をかけますが許してくださいね。
私がこの10数年つないできた運命の輪,これはキミたちに繋がっているはずですよ。この後,キミたちが自分の足で自分の人生を歩んでいく時に,そんな素敵な縁に出会えたらいいですね。キミたちの人生が素敵な運命の輪で繋がれていることを,私は祈っていますよ。