マーラー:交響曲第3番ニ短調

In this video, we're going to be listening to Gustav Mahler's Symphony No.3 in D minor. This symphony is a masterpiece, and is a great choice for those studying classical music.

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00:00 I. Kraftig: Entschieden
34:05 II. Tempo di menuetto: Sehr massig
42:59 III. Comodo. Scherzando. Ohne Hast
59:42 IV. Sehr langsam: Misterioso
1:08:07 V. Lustig im Tempo und keck im Ausdruck
1:12:35 VI. Langsam. Ruhevoll. Empfunden

ハンス・スワロフスキー指揮
ベルリン放送交響楽団
(A)ソニャ・チェルヴェナー
RIAS女声合唱団
ベルリン大聖堂少年合唱団
1963年1月21日録音(ライブ録音)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

交響曲第3番ニ短調は、グスタフ・マーラーが1895年から1896年にかけて作曲した交響曲。全6楽章からなり、第4楽章にアルト独唱、第5楽章にアルト独唱と児童合唱、女声合唱を導入している。演奏時間は約100分。マーラーの交響曲としても、また通常の演奏会で採り上げられる交響曲としても、最長の曲として、かつては「世界最長の交響曲」としてギネスブックに掲載されていた。

作曲時にマーラーは全曲及び各楽章ごとにも標題を付していたが、出版時にこれらをすべて削除している。交響曲全体の標題は、初期には「幸福な生活-夏の夜の夢」、その後「楽しい学問-夏の朝の夢」、「夏の真昼の夢」などと変遷している。各楽章に付けられていた標題(後述)も含めて、これらは作曲と平行して考えられていたものであり、音楽の内容と深く結びついている。したがって、演奏や録音の際の解説では作品理解の助けとして各楽章の標題が紹介されることが多く、交響曲の副題として「夏の交響曲」あるいは「夏の朝の夢」などとするものも一部にある。

もともと7楽章構成で構想されたが、最後の楽章は分離されて交響曲第4番の第4楽章となった。このため、第3交響曲の第5楽章と第4交響曲の第4楽章には同じ旋律素材が見られるなど、ふたつの作品には音楽的に関連がある。また、交響曲第2番も含めて、声楽の歌詞に歌曲『少年の魔法の角笛』を用いていることから、これらを「角笛三部作」と括ることがある。

楽曲構成
全6楽章からなるが、経過で述べたようにマーラーは第1楽章を第一部、第2楽章以下を第二部としていた。第1楽章は最後に書かれており、後の楽章、とくに第4楽章、第6楽章とは音楽の素材に直接の関連がある。

第1楽章
力強く、決然と (Kräftig. Entschieden.) ニ短調 4/4拍子 拡大されたソナタ形式

演奏に30分以上を要することの多い長大な楽章である。8本のホルンの斉奏で出るのが第1主題。この主題はブラームスの交響曲第1番のフィナーレ主題の進行や、同じくブラームスの『大学祝典序曲』に用いられた学生歌「僕らは立派な学び舎を建てた」と似ている。金管や打楽器に重々しい行進曲のリズムが現れ、低弦の急速に突き上げるような動機やトランペットが半音階的に上昇する動機が加わる。弦のトレモロのなかでホルンが叫びのような第2主題を奏する。興奮が静まると、木管のコラール風な動機に導かれて、オーボエがなめらかな第3主題を出す。この部分が「目ざめるパン(牧神)」に当たると考えられる。ヴァイオリン独奏がつづき、長い休止となる。ここまでが、マーラーが標題に記していた「序奏」に当たる。

再び行進曲のリズムが現れ、トロンボーン独奏が第2主題に基づく自由な変形を叙唱風に奏していく。やがて第3主題に基づいて軽快な行進曲となり、クラリネットが第4主題を示す。第1主題が長調で明るくホルンに現れ、第3主題がつづく。第4主題を経て力を増していき、第1主題に基づいて大きな頂点を作る。この小結尾はフィナーレにも再現する。ハープのグリッサンドも加え、強烈になったところで展開部にはいる。

展開部は、ホルンの第2主題で始まる。低弦の突き上げる動機やトランペット動機で荒涼とした雰囲気になるが、静まると再び叙唱風なトロンボーン独奏が現れ、イングリッシュ・ホルンが受ける。弦のトレモロ、ヴァイオリン独奏につづいてトランペットとホルンが遠くで掛け合うなかで、第1主題、木管のコラール風動機が示される。曲想が和らぎ、ホルン独奏とヴァイオリン独奏が絡み、オーボエ、チェロ独奏と受け継がれて多彩な効果を示す。クラリネットが下降していくと、低弦の小刻みなリズムを繰り返し、次第に高まっていく。呈示部のさまざまな素材が組み合わされ、トロンボーンの第1主題が大きく示されると興奮は頂点に達し、さまざまな各楽器が乱舞のようにカデンツァ風に掛け合いながら楽器を減じ、最後に小太鼓だけが残る。そこにホルンの第1主題が登場し、曲は再現部にはいる。

再現部は、「序奏」部が縮小され、すぐにトロンボーン独奏による叙唱となる。第2主題は明確に再現されない。低弦のリズムから行進曲となり、第4主題、第3主題の順で再現、ホルンで第1主題が出ると、曲は大きく高調していく。やはり小結尾のクライマックスが築かれ、ハープのグリッサンドが出ると、そのまま短いコーダとなり、速度を速めて悦ばしくなり、最後はヘ長調で結ばれる。

演奏時間は約30.5~44分程度[要出典]。

第2楽章
テンポ・ディ・メヌエット きわめて穏やかに (Tempo di Menuetto. Sehr mäßig. Ja nicht eilen!) イ長調 3/4拍子 ABABAのロンド形式

主部は弦のピチカートの上に、オーボエが穏やかな主要主題を出す。中間部は嬰ヘ短調で、3/8拍子から2/4拍子、9/8拍子とリズムが変化する。二回目の中間部はさらにめまぐるしい変化を見せる。主要主題は再現するたびにオーケストレーションが変えられていく。結尾になると、中間部も引用し、最後に弦の高いフラジオレットの和音で終わる。

演奏時間は9~12分程度。

第3楽章
コモド・スケルツァンド 急がずに (Comodo. Scherzando. Ohne Hast.) ハ短調 2/4拍子 複合三部形式

主部は、それ自体が三部形式をとる。弦のピチカートに乗って、ピッコロが戯画的でいくぶんもの悲しげな主題を出す。これは『少年の魔法の角笛』から「夏の歌い手交代」(1887年-1890年作曲)の引用である。木管が小鳥のさえずりのような音型を示す。テンポを速めると、ヴァイオリンが新しい動機を出して活気づき、展開風に扱ったのち、主要主題が戻る。やがてトランペットが信号風の動機を示すと、中間部となる。

中間部は、ポストホルンによって長い旋律が歌われる。途中、二度ほど主部の曲調が戻るが、神秘的な森の雰囲気が支配的。ポストホルンの演奏は難しいため、トランペットが弱音器を付けて吹く場合もある。

主部が再現するが、ポストホルンがもう一度回想されると、鳥の声のような動機を各楽器が繰り返して急激に高潮し、変ホ短調の和音で爆発する。金管の厳かな響きからまた力を増していって、その頂点で曲を閉じる。

演奏時間は15~19.5分程度。

第4楽章
きわめてゆるやかに、神秘的に 一貫してppp(ピアニッシシモ)で (Sehr langsam. Misterioso. Durchaus ppp.) ニ長調 2/2拍子

アルト独唱がニーチェの『ツァラトゥストラはこう語った』第4部、第19章「酔歌」の第12節「ツァラトゥストラの輪唱」から採られた歌詞を歌う。オーケストラの間奏を挟んで二部構成となっている。

序奏などに現れる動機は第1楽章との関連が深い。弦が静かに消えるようになったところで、次の楽章に切れめなくつづく。

演奏時間は8.5~11分程度。

第5楽章
快活なテンポで、大胆な表出で (Lustig im Tempo und keck im Ausdruck.) ヘ長調 4/4拍子で 三部形式

児童合唱が鐘の音を模した「ビム・バム」を繰り返し、アルトと女声合唱が『少年の魔法の角笛』の「3人の天使は歌う」に基づく歌詞を歌う。「ビム・バム」の音型は、第1楽章のコラール風動機が原型である。 中間部分では短調となり、アルトに導かれて、交響曲第4番の終楽章で節を締めくくる重要な楽句が現れる。この楽章ではヴァイオリンは休み、管楽器の響きが主体となる。児童合唱と女声合唱がともに歌う「ビム・バム」で楽章が終わり、次の楽章に休みなくつづく。

演奏時間は3.5~4.5分程度。

第6楽章
ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて (Langsam. Ruhevoll. Empfunden.) ニ長調 4/4拍子 変奏曲の要素を持つ自由なロンド形式

Aを主要主題部、Bを副主題、Cを第1楽章小結尾の再現とすると、全体の構造はA-B-C-A-B-C-A-C-A-Coda。

弦楽合奏による美しい主要主題が奏される。次に副主題部となり木管が加わってくる。主要主題が復帰する前に短く第1楽章の小結尾が回想される。この主題も再現されるたびに明確になっていく。やがてヴァイオリンに主要主題が戻ると、木管の新しい対位旋律が伴っている。副主題部の再現はより長く、変奏的になっており、ホルンやヴァイオリン独奏、オーボエなど木管楽器によって情熱的に高まっていき、やはり第1楽章の小結尾の主題が回想される。主要主題を暗示しながらすすみ、さらに第1楽章の小結尾部分が再現し、不協和音による頂点に達する。静寂の中でピッコロに導かれて金管に主要主題の再現となる。ここから曲は次第に力を増していき、エピソード部分の素材も輝かしく変形され、全管弦楽による主要主題の巨大な歩みとなる。その後、壮大なコーダになり、感動的に全曲をしめくくる。

演奏時間は20.5~34分程度。
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