ラヴェル:組曲『鏡』

00:00 1. Noctuelles
04:50 2. Oiseaux tristes
07:36 3. Une barque sur l'océan
13:52 4. Alborada del gracioso
20:23 5. La vallée des cloches

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
組曲『鏡』(かがみ、仏:Miroirs)は、モーリス・ラヴェルが1905年、30歳のときに作曲した、5曲からなるピアノのための組曲。

初演は1906年1月6日にパリの国民音楽協会演奏会においてリカルド・ビニェスにより行われた。

構成
全曲で約30分である。各曲が単独で演奏されることもしばしば行われており、とりわけ第4曲「道化師の朝の歌」は演奏の機会が多い。各曲は、それぞれラヴェルが所属していた「アパッシュ」のメンバーに献呈されている。

蛾(Noctuelles):詩人のレオン=ポール・ファルグに献呈。クロスリズムが目立つ曲で、曲名である蛾は娼婦を暗示していると考えられる。
悲しげな鳥たち(Oiseaux tristes):初演者リカルド・ビニェスに献呈。
海原の小舟(Une barque sur l'océan):画家のポール・ソルドに献呈。
道化師の朝の歌(Alborada del gracioso):批評家のミシェル・ディミトリー・カルヴォコレッシに献呈。この曲のみスペイン語の題名。他はフランス語。
鐘の谷(La vallée des cloches):作曲家のモーリス・ドラージュに献呈。

管弦楽版
第3曲「海原の小舟」と第4曲「道化師の朝の歌」は作曲者自身によって管弦楽編曲が行われている。本人は前者の出来を好んでいたが、余り評判がよくなかったため封印してしまった。出版が彼の死後になったのはそのためである。

海原の小舟
編曲:1906年
初演:1907年2月3日パリにて、ガブリエル・ピエルネ指揮、コロンヌ管弦楽団による。
出版:1950年(ラヴェルの生前には出版されなかった)
編成:
ピッコロ(第3フルート持ち替え)、フルート2(第2奏者はピッコロ持ち替え)、オーボエ2、コーラングレ、クラリネット2、バス・クラリネット、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ、大太鼓、シンバル、タムタム、トライアングル、グロッケンシュピール、チェレスタ、ハープ2、弦五部
道化師の朝の歌
編曲:1918年
初演:1919年5月17日パリにて、ルネ・バトン指揮、パドルー管弦楽団による。
日本初演:1938年5月25日東京(日比谷公会堂)にて、ヨーゼフ・ローゼンシュトック指揮、新交響楽団による。
出版:1923年
編成:
ピッコロ(第3フルート持ち替え)、フルート2、オーボエ2、コーラングレ、クラリネット2、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ3、大太鼓、小太鼓、タンブリン、シンバル、トライアングル、クロタル、カスタネット、シロフォン、ハープ2、弦五部


演奏者ページ  Thérèse Dussaut (piano)
公開者情報   Pandora Records/Al Goldstein Archive
著作権     Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 [tag/del]
備考     From a recital at the Salle de Pleyel, Paris, March 1975.

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