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今からコンビニ始めるのは無理?無茶?無謀?

今からコンビニを始められるか?

15年以上前にコンビニを始めて複数店舗を成功させたオーナーは
「今から自分がもう一度始めても絶対無理」
と断言しています。
それほど条件が悪くなっています。

1人件費の高騰


少子高齢化によって若い人が減っています。
2015年には日本の新成人人口は126万人でしたが2025年は106万人です。
10年で20万人も減っています。
さらにコンビニアルバイトは時給も低い、業務が複雑で覚えることが沢山ある、他にもっと良いバイトがあるなどの理由で敬遠されています。
コンビニでアルバイトに来てくれる若い人がいないのです。
仕方ないので65歳以上の高齢者でも歓迎しているコンビニも増えています。
時給も高くなっていますので経営が苦しくなっています。

2物価の高騰とコスト増加


平成時代は本当にデフレの時代で物価やずっと安く保たれていました。
しかし令和の最近はどんどん物価が上昇しています。
生活必需品と光熱費がずいぶん値上がりしています。
コンビニ本部がある程度まで電気代は負担してくれますが最近の値上がりでオーナーの負担も増えています。
他にポイント戦略の加盟店負担金の上昇、キャッシュレス化による加盟店手数料のコスト増があります。
これも経営悪化の原因です。

3競合状態が厳しくなっている


近隣に、同じチェーンも含む、コンビニ店舗、ドラッグストア、スーパーマーケット、食品を扱うホームセンターなどが増えて厳しくなっているというオーナーの声が沢山あります。
人が集まりやすい立地条件の良い場所にはそれだけ競合が増えるということです。
特にコンビニ同士では確実に客を奪い合います。決してプラスにはなりません。

コンビニ業界の問題

オーナーの証言1


オーナーの高齢化がすすみ自分の周りでは60から70歳が増えている。
10年後はオーナー希望者はいなくなるのではないか。
自分も高齢化するので10年契約とか延長できない。

オーナーの証言2


コンビニ経営だけを力を入れてやってきて、もう借金が 2,000 万ありますよという話をしたら、
本部社員「2,000万、すくないですね。他のあそこの店は4,000万、5,000万、1億なんかざらですよ」と。
実際うちの近くのコンビニはつぶれたところがあるんですが、そこのオーナーさんは過労で亡くなって、1億円の負債を抱えて全部それ息子さんが引き継いで、それが現状なんですよね。
本部社員「地区のトップが 4,000 万、5,000 万(借金)が普通ですよ」と。

その他


コンビニ関係者からの指摘で、オーナーは健康状態が悪化しやすいといわれています。
廃棄弁当や廃棄パンをいつも食べている、深夜勤務、不規則勤務、過重労働で休日取れない、病気になってもなかなか病院に行けない、などの理由です。
共済関係の資料からコンビニチェーンのオーナーの過労死は国家公務員の6倍から9倍以上となっています。

結論

起業の原則は
“小さく始めて大きく育てる”
(初期投資ができるだけ少ない起業で利益を出しながら育てながら大きくして大きな利益を出し軌道に乗せる)
最初から大きく儲けようとして大きく投資してはいけません。
そしてうまくいかないときは”早めに撤退する”

ところがところがコンビニ経営だと莫大な初期投資と廃業時に大きな違約金がかかるのでうまく廃業できません。
ほとんどのオーナーは借金して始めているので生かさず殺さずの奴隷状態です。

”自分だけはうまくいく” 根拠のない自信は破滅への案内人です。
先人達の失敗談を文字通りの他人事だと馬鹿にして聞き流すのは危険です。
事業を始める前に自分も同じことになるかもしれないと謙虚になりましょう。

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