三度の飯より好きな事を仕事にするなら折り合いが必須
数年前は単発で、現在は継続的に続けている仕事に「文章を書く」という仕事があります。自分が生きていられるのも、三度の飯よりも好きな「文章を書く」という事をしているからであるとまで言う事ができますが、「好きな事を自分の満足がいくレベルまで仕事として行う」事がいかに大変であるかという事を身に染みて感じています。
1 あなたの仕事は好きな事?嫌いな事?
よく、「『好き』を仕事にする」と女性誌や若者向けの雑誌に書いてあります。確かに虫唾が走るほど嫌いな事を仕事にするよりも、普通~好きという範囲のものを仕事にする方がよいのです。
例えば、虫唾が走るほど嫌いな事を仕事にして、お金をもらったとします。この世で生きるにはお金が必要ですので、「お金を稼ぐためだから我慢をするか」・「給料は我慢料」と思うという処世術もあります。
しかし、
(1)その仕事でトラブルが起こる
(2)長時間労働も頻繁に発生する
(3)予想外の馬力が必要となるという
このような事態が頻発したら、耐えられるでしょうか?また、働く理由の根底にあったお金が、会社の都合で一方的に減額されたとき、それでもあなたは妥協ができますか?
家族や自分の生活がある以上、「だって生活のためだから仕方がないじゃないか」と一時的には妥協ができるかもしれませんが、それが積み重なれば精神・肉体ともに疲弊していきます。中には病気になる人もいます。これは当たり前と言えば、当たり前です。
それでは、「じゃあやっぱり好きな事を仕事にするのがいいじゃないか」という意見があると思いますが、私は「好きな事を仕事にする事は、意外に大変な事である」と思ってしまうのです。
2 なぜ、あまりにも好きな事を仕事にすると大変なのか
幸運にも、三度の飯より好きな事を仕事にできたとします。仕事は相手がいる事なので、相手のニーズに応える必要が出てきます。そうすると、好きな事を好きなように、自分のスタイルでできなくなります。
私の知人に、好きな事=仕事という人がいますが、その人の場合は好きな事が1つに絞られているので、ある意味では仕事以外の逃げ場がないようです。脱線すると、その人の場合は仕事に対するこだわりが、エベレスト並みにあって仕事=人生であるので、仕方がないと言えば仕方がないのですが・・・。
話に戻って、例えば、「文章を書く事が好き」である人がいたとします。ブログやツイッターも含め、自分の好きな事を好きなように書いている事が幸せであると思い、書く事を仕事とするライターになる事になりました。ライターと言ってもひとくちに色々とありますが、ここで2点矛盾点が出てきました。
(1)自分の好きな内容を書いてよいと言われたものの、読み手を意識した文章を書かなくてはいけない
(2)自分の興味がない内容を書かなくてはいけない
確かに例にあげた人物は、「文章を書く事が好き」なのです。それも好きな事を自分が好きなように書くという事です。(1)の「自分が好きな事を好きなように書く」という事での最大の落とし穴は、読み手を意識しないという独りよがりの文章になりがちであるという事です。(2)の「自分の興味がない内容を書かなくてはいけない」は、いわゆる「興が乗らないので書けない/何を書いたらよいのかわからない」という事態に陥ったと考えられます。こうなると、締め切りに焦るものの、なかなか仕事を完結する事ができません。いずれにしても難儀な事です。
上記の少ない例からも、本来、好きで始めた事であっても、それが思うようにいかないとストレスがたまります。それでは、ストレスを解消するにはどうしたらよいかというと、仕事以外の別の世界を開拓するか、自分の中で「好きな事をやっているといっても、仕事なのだから思うようにいかない事もある」と折り合いをつけて取り組むしかないと言えます。ある意味では、最初の段階から斜に構えていられる、「嫌いな事を仕事にする」よりは、厄介な事であると言えます。
3 自分の場合
(※この部分は文章力の考察に関する記事と重複しています)
私は「書く事が好き」である反面、「独りよがりの文章になる事」が、物心ついてから今に至るまでの自分の最大の課題なのです。そのため、この感覚がよくわかりますが、自分の言いたい事を相手に的確に伝え、ビジネスにつなげるという段階までもっていくのは、なかなかできません。文書作法系の本を読んで、良い事は実践するようにしていますが、一般的なセオリーは私には通用しないのだと思います。私が、西洋・東洋問わず占術の世界に興味をもったのは、上記のような事が数十年も積み重なってきたのも、その理由の1つなのです。
西洋占星術では水星の位置が重視されますが、私は高等教育や宗教・哲学をあらわすハウスにあります。そうであったら、その分野に関する文章が書けるのではないか?と思いますが、星がその位置にあったから発揮できるかというと、それは違います。水星は自ら鍛えなくてはいけない星です。ここからは言い訳ですが、正直、そういった水星を生かすのが難しいような星ががっちりついており、その星が私のホロスコープ全体に多大なる影響を与えているのも、理由の1つかもしれません。
それでも占術は、一喜一憂するのではなく、実生活に生かしてはじめて生きるものです。そういった自分の特性を頭に入れつつ、書き続けるしかないのです。
4 まとめ
結局、嫌いな事よりは好きな事を仕事にする方がよいが、その場合は仕事と好きな事という事の間でうまく折り合いをつけるしかないのだと思います。特に仕事以外に他の世界への関心が持てない場合は、「好きな事」の中を2つに分割して、こちらは「好きな事+仕事」、もう一方は「好きな事+仕事以外に取り組む事」とする事も処世術ではないかと思います。
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