Twitter疲れ
そろそろTwitterにも疲れてきた。
Twitterを始めたのは、震災のすぐ後なので、2011年頃と記憶している。mixi(懐かしすぎ!)では十分に感じられなかった、「悲しみ」のインターネット文学と、日常の些細な「喜び」を共有することと、新たな音楽への出会いを求めての乗り換えだった。
2011-13年くらいのTwitterコミュニティは本当に面白くて、日常の孤独感や悲しみ、また2chの延長のような悪ノリやふざけたネタ、はたまた癒し猫画像もあり、非常にケラケラ笑って泣ける有能なツールだった。
また、Twitterには色々な洋楽・邦楽を教えてもらった。今聴いている音楽たちも、Twitterがなければ出会えていない。本当に良いツールだった。セレンディピティを得るのには、見知らぬ人の好みや、感じたものを流れるように多読できるのはベストツールだ。
だが、これは過去形になりつつある。
何がTwitterを、人を(少なくとも俺を)疲れさせるメディアにさせたのか
TwitterがFacebookになりつつある。
自分の主義や主張に関しておおっぴらに書くアカウントが増えたような気がする。そういうTweetが、気づいたら追加されていた機能(人のfavなんか興味ないのに)によって、嫌でも目につく。これは元来Facebookが担っていた役割ではなかっただろうか。
主義主張は人それぞれだ。いろいろなチャネルで、そういうものを発信できるようになった現代というのは、本当に素晴らしい。
例えば、2011年頃のジャスミン革命に端緒をなすアラブの春がある。これは民衆がSNSの大きな力を認識した、初めての出来事だったのではなかろうか。Facebook革命、なんて呼ぶ人もいるくらいだ。
身近なインターネットを通じて、社会を動かせるというのは本当に明るい光であり、全く異論はない。民衆の小さな「怒り」や「不満」を大きな塊に可視化して届けるのは、インターネットの得意分野だ。
そういった「怒り」のエネルギーは、どちらかというとFacebookに多かった。しかし、「怒り」をエネルギーにする発信が、最近はTwitterにも増えていると感じる。そしてそれが、苦手。
ジャスミン革命の頃、俺はFacebookが苦手であった。なぜかというと、自分の場合は、人の「怒り」の感情、それをエネルギーにした言葉が苦手だからだ。同じ理由でワイドショーも見ない。自分と同じ考えの主張でも、「怒り」から発せられる言葉は、俺の精神には刺激が強すぎる。INFPあるあるでしょう、きっと。
Twitterはあまりそういったものを見ずに済むメディアだったと思うのだが、トレンドは変わる。昔から#KuToo運動だったり、似た類のものは存在はしていたとはいえ、フォローしなければ別にそこまで目につかないから、自分でフィルターをかけられていた。
潮目が変わったと感じ、同時にうんざりし始めたのは、「#検察庁法改正案の強行採決に反対します」がトレンドに入ったときだ。
そして俺のTLにもfav表示機能のおかげさまで、多く目についた。とっても疲れてしまいました。
SNSの力は強い
「#検察庁法改正案の強行採決に反対します」は結果的に大きなムーブメントとなった。やはりSNSの力は強い。繰り返すが、大きな希望を感じるのは言うまでもない。
そして、つい最近のテラスハウス、木村花さんの事件。
やはりSNSは強いのである。クーデターも起こせるし、政治の流れを変えることだって、人を死に追いやることさえも、できてしまう。
今一度、どういう言葉を、どういった意図で、ネットの海に放つのかを考えなければならない。
ペンは剣よりも強い。そのペンが、キーボードやタッチスクリーンに変わっても、変わらないのだ。
ところで、やっぱりTwitterが苦手になりつつある
真面目なソーシャル・ネットワーク論になりかけたが、言いたいのは、最近のTwitterはどうも疲れてしまうことが多いということ。
似たような人、いるんじゃないかなあ。
対処としては、アカウントを整理して極力自分の見たくないものを見ないように対策すること、そもそも見ないことが得策なんだろう。見るものを選べるのも、またインターネットのいいところ。
しかし、Twitterのセレンディピティというものを、まだ強く信じてもいる。だから決して見るのやめることはないだろう。偶発的な素晴らしい出会いを求めるのには、ある程度コストを払う必要があるのかもしれない。
俺がTwitterに求めるのは、「悲しみ」と「喜び」を発信のエネルギーとする言葉と、素晴らしい音楽への出会いだ。
そのガイドラインに沿って、フォローを整理しよう。ミュートワードを決めよう。
それと、次なるそういった面白いSNSが現れたら、乗り換える準備はできている。というか、あったら教えて。
以上。
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