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季節で変わる風格・雪化粧の金閣 ー鹿苑寺金閣舎利殿(北区)ー

京都観光において今さら説明するべくもない鹿苑寺金閣。

鹿苑寺は臨済宗相国寺派の寺院として世界から多くの人が訪れています。

初夏になると青紅葉がとても美しい

創建者は室町幕府の三代将軍足利義満ということですが、元々は鎌倉時代に西園寺公経が所有していた土地に建てられた西園寺という別荘が始まりとされています。

世界遺産レリーフは門前に立つ

足利義満は、この地を譲り受け、1397年に山荘北山殿を造営しました。 北山殿は、義満の死後、遺言により禅寺に改められ、鹿苑寺と名付けられたとされます。

入るとすぐに舎利殿が迎えてくれる

通称名としての「金閣寺」が一人歩きし著名になってしまいましたが、義満は正式名の鹿苑寺の名前が一般的に呼ばれなくなったことをどう感じているのでしょうね(^_^;)

時期に応じて大がかりな修理も行われている

金閣寺の名が一人歩きしてしまった当寺のシンボル舎利殿は金箔をふんだんに使った豪華絢爛な建物です。

舎利殿とは、仏教において釈迦の遺骨(仏舎利)を安置するための建物のことですが、金閣寺の舎利殿は、三層構造であり、各層がそれぞれ異なる建築様式を取り入れている点が特徴です。

角度を変えてもまた美しい

一層 (法水院): 寝殿造と呼ばれる平安時代の貴族の邸宅風の様式であり、中央に釈迦如来像と足利義満の像が安置される。
二層 (潮音閣): 武家造と呼ばれる武士の住宅風の様式であり、観音菩薩像が安置される。
三層 (究竟頂): 禅宗様と呼ばれる中国の禅寺風の様式であり、仏舎利が安置される。

以上のように、ただ見るだけではなく、非常に精緻な作りをしている点で価値の高いものであることが再認識されますね✴️

外国人観光客からは「ゴールデンテンプル」と呼ばれています。どうしても見た目に注目されがちですが、平安期から脈々と続く歴史を伝える努力を我々もしなければなりません。


◎雪化粧の舎利殿

朝イチにいけばもっと一面の雪を見られる

この数日京都でも寒波の影響で積雪が観測されました。関西でのニュースでも毎回このような時には雪化粧をした金閣の様子が取り上げられます。

冬場は松などの常緑樹を除いて比較的無機質な風景が広がります。そのため、金閣が余計に強調され、美しさが引き立つとも言えます。

そうした冬の金閣に雪が積もるとまた雰囲気が一変し、美しい様子に息を呑みます。
京都の冬は確かに温度は低く寒いですが、積雪を観測することはシーズンに数回程度しかなく、遠方から来られる方にとっては雪化粧の金閣の風景は特別な体験として記憶に残るはずです。

同じ構図で撮っても縦と横ではまたイメージが異なる

雪化粧を見るなら前日夜に雪が降ったあとの朝一番の風景が格別です。冬の日には京都の天気予報を見ながら、雪の鹿苑寺を訪れるとはいかがですか✨

《行き方》
京都駅から205系統市バスにて金閣寺道下車
地下鉄北大路駅からバス多数

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