第19話 オカルトは人を救うのか
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第19話 オカルトは人を救うのか
ネタか本気かはさておき【基盤狙い、波狙い】なんて言葉を良く見かける
当然専業はオカルトを軸に立ち回ることはないが、期待値を追う範囲内で色んなオカルトを楽しむ
機械のように期待のみを稼ぐ的な意識高めの専業ですら「特化ゾーンは左手、フルウエイト」とか無意識でオカルト的なことやってたりね
そしてオカルトはユーザーだけではない。驚くことに中小店の店長ほどオカルトにどっぷり染まっていることが多い
高稼働の大型チェーン店と違い、中小店は一台の誤爆でその日の売上が左右される
稼働が低い中小店にとっては誤爆は死活問題なのだ
そしていかに予期せぬ誤爆を防ぐかを突き詰めていくと、設定ではなくオカルトにたどり着くらしい
【とある中小店で実際にあった話】
二年ほど前、とある中小店の店長は頭を悩ませていた。この店のメイン機種だったハーデス・転生が数ヶ月連続で赤字。そしてこの月は5台設置のハーデスが100万近い赤字だった
ゴトを疑いメーカーに基盤を調べてもらうも問題はない
設定は当然オール1、ハマり台はしっかりリセットもかけている
設定1は波が荒いと言う話を聞き、翌月は緩やかに回収出来るというオール設定2に変えてみた
…この月、赤字は100万を越えた
しびれを切らしたオーナーが店長にぶちギレる
「赤字になってる台番のハーデスの電源を落とせ!」
…四ヶ月後、この店のハーデスは全台電源が落とされた
ハーデスの稼働を止めてから赤字はなくなったものの売上が取れない。そして客からも何故ハーデスの電源を落としているのかとクレームが入るようになる
このままじゃまずいと考えた店長はオーナーに直談判、ハーデス全台の稼働がついに再開
店長は設定1、2を混ぜ、毎日リセットをかけた台はちょっと回した
これで準備は完璧だ
…その月、ハーデスの赤字は200万を越えた
報告を受けたオーナーは激昂しこう言った
「出なくなるまで回しておけ!」
店長は徹夜でハーデスをひたすら回す
(そもそも出なくなるまでってなんだ?)
朝になりオーナーが出勤、そして死んだ顔でハーデスを回している店長にこう言い放つ
「バカか?いつまで回してるんだ!」
この一言で店長は転職を決めたらしい
結論、オカルトは誰も救わないしきっと誰も幸せにならない
ちなみにこの店のハーデス、転生を大赤字にした犯人は一人の常連のおじさん。確かにいつ見てもベタピンのハーデスと転生でタコ出ししていた
余談だがこの常連のおじさん、若い頃この店の店員の女の子を引っかけ見事結婚していたらしい
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