星降る丘の約束④

4. 病室での再会

病院に到着した頃には、日はすっかり暮れていた。
「田舎、何も変わらないな…」菜月はぼそっと呟く。

二人が病室に入ると、ベッドの上で横たわる祖父・陽一の姿が目に入った。痩せ細った体、そしてうっすらと開いた目。それでも、菜月を見ると小さく笑った。

「菜月か…大きくなったな…」
掠れた声で陽一が言う。

「おじいちゃん!」菜月は驚きと喜びが混ざった声を上げ、駆け寄った。

美咲は少し距離を取って立ち尽くしている。彼女は久しぶりに会う父親にどう接すればいいのか分からなかった。

「星を…また見に行けたらいいな…」陽一はふと呟いた。
その言葉に菜月は驚き、祖父の手を握る。

「星、数えるの?」
「そうだ…お前と一緒に、最後の星を数えたいんだ。」

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