霧の中の灯台~エピローグ

エピローグ:霧の果てに

レオは村の人々によって発見され、無事に家へ戻った。しかし、彼の記憶には霧の中での出来事が全く残っていなかった。

アリシアの存在は村からも家族からも忘れられるように消え去っていたが、灯台の近くを歩くと、時折、霧の中から彼女の声が聞こえるような気がした。

「レオ、幸せになってね……」

その声が聞こえるたびに、レオの心には何ともいえない温かさと切なさが残った。霧は消え、灯台の光は穏やかに村を照らし続ける。

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