証券保管振替機構(ほふり)について
証券保管振替機構(ほふり)は、日本の資本市場において非常に重要な役割を担っています。この機構は、「社債、株式等の振替に関する法律」(振替法)に基づいて設立された、日本唯一の組織です。
主な機能として、上場株式、国債を除く公共債、社債、短期社債(電子CP)、投資信託など、多岐にわたる電子化された有価証券の振替および総合的な証券決済インフラ業務を行っています。
株式等振替制度は、上場会社の株式などに関連する株券等をすべて廃止し、株主などの権利の管理(発生、移転及び消滅)を、証券保管振替機構及び証券会社等に開設された口座で電子的に行うものです。この制度により、株券等の存在を前提に行われていた従来の管理方法が、電子的な方法へと変わりました。
ほふりでは、株式等の振替制度に関する規則、手数料、業務処理要領など、さまざまな業務を行っています。これには、登録済加入者情報の開示請求、機構名義失念株式に関する共同請求手続き、残高証明書の請求及び交付方法、外国株券等保管振替決済制度、一般債振替制度、短期社債振替制度、投資信託振替制度などが含まれます。これらの手続きや規則は、証券取引における効率性と安全性を向上させることを目的としています。
ほふりの制度を通じて、証券会社間で株式を移管する際には、電子的な口座振替が利用されます。これにより、証券の物理的な受け渡しや保管の手間を省き、迅速かつ安全に取引を行うことが可能となります。証券保管振替機構は、その公共的な役割を認識し、資本市場の重要な基盤として機能しています。
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