ツンな妹が素直になれば
12年前
2011年
父:〇〇…今日からお前に新しいお母さんと妹ができるんだ
〇〇:お母しゃんといもーと?
父:そうだ。仲良くするんだぞ!
〇〇:うん!
母:よろしくね〇〇くん
〇〇:よーしく!
母:ほら和挨拶して
和:…
〇〇:和たんよーしくね
和:コクッ…にいたん!
〇〇:わぁ〜///
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2012年
一年も経つと俺たちはとても仲の良い兄妹になった
〇〇:😴スースー
和:にいたん!
そう言って〇〇の上に乗る和
〇〇:スースー😴
和:にいたんおいて〜!
〇〇:ん〜和…おはよう
和:は〜よ…あしょぼ
〇〇:まだ眠いよ〜
和:やら〜あしょぶ!にいたんとあしょびたい!
〇〇:わかったよ〜
和:やっら〜!にいたんしゅきスリスリ
〇〇:僕も和好きだよ〜
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あれから
11年
2023年
現在
俺は高校2年生になり妹の和は同じ高校に通う1年生
しかし最近の和は…
〇〇:ふぁ〜おはよ
和:……
母:おはよう〇〇
〇〇:おはよう!和もおはよう
和:うるさいな〜早くご飯食べれば?
〇〇:うん…
最近の和はいつも冷たくて…
どうしてこんなに嫌われてしまったんだ…
同じ学年に通ってるのに一緒に登校してくれないし…
あんなに可愛い妹が冷たいなんて兄として悲しすぎる
和:行ってきます
和が家を出て数分後俺も家を出る
⁇:おはよ〜愛しの〇〇
〇〇:おはよ美月…何が愛しのだよ
美月:だって大好きな大好きな幼馴染だし
〇〇:そりゃどうもありがとう
美月:あ〜ちょっと照れた?
〇〇:照れてねぇ〜よ
美月:まったく妹以外にはクールなんだから
〇〇:いや、美月には普通だろ
美月:あら、やっぱり可愛い可愛い美月ちゃんにはクールイケメンの〇〇も素直ってことか
〇〇:何がクールイケメンだよ。俺でイケメンだったらそこら中イケメン祭りだろ
美月:それはないでしょ…ってかクールは認めるのねw
〇〇:つーか、聞いてよ。また和に冷たくあしらわれた…昔はあんなに甘えてくれたのに
美月:そりゃもう高校生だからね。さっさと妹離れしなさい。シスコン
〇〇:バカかお前は!あんなに可愛い妹だぞ!妹離れなんか無理だろ!
美月:やれやれ…じゃあこの美月ちゃんが幼馴染がシスコンじゃなくなるためにラブラブデートしてあげよう!
〇〇:は?なんで?
美月:だって私にドキドキすれば妹ちゃんのことなんて気にならなくなるでしょ!
〇〇:あ〜なるほど!
美月:で、〇〇のことを1番理解してて〇〇と1番長くいて〇〇の1番好みのタイプに近い女の子といえば〜そう、美月ちゃんです!
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教室に着いてしばらく経つとクラスメートのさっちゃんが話しかけてきた
咲月:おはよ〜和〜
和:おはよ……
咲月:あら、テンション低いってことは…
和:はい、またやってしまいました…
咲月:もうっ、〇〇先輩可哀想だよ
和:だってだって!お兄が好きなんて恥ずかしいし////
咲月:ここで照れるなよ拗らせブラコン
和:こ、拗らせブラコンって!…酷い言われようだ…シュン
咲月:ちゃんと素直になりなよ
和:え〜
咲月:まぁ和がその気ないならそれはそれで私としては好都合
和:なんで?
咲月:だって〇〇先輩かっこいいし!最近はよく話しかけてくれるからこのまま私が〇〇先輩と〜💕
和:ダッ!ダメ!ダメダメダメ!絶対ダメ!お兄はさっちゃんにはちょっと合ってない気がするよ!だから辞めときな!
咲月:何そんな必死になってw和可愛い
和:揶揄うなー!
咲月:でも他のクラスにも〇〇先輩狙ってる人沢山いるらしいよ
和:え!?そうなの?
咲月:うん。A組の美空、C組の茉央と瑛紗、それに2年A組の梅澤さん、B組の久保さんと与田さんもなんかそんな噂を聞いたような…
和:そ、そんなに?
咲月:まぁ2年生の情報は嘘か本当かわからないけどね〜。あーでも大本命がいたな…
和:大本命?
咲月:そう、〇〇先輩の幼馴染の山下さん
和:え…あ、あの人か…何回か家に遊びにきてた
咲月:まぁお兄ちゃんラブなら早く素直になりなよ〜
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放課後
和:さっちゃん帰ろ〜
咲月:はいよ〜
2人が下駄箱まで行くと近くに〇〇と美月がいた。
美月:ねぇ〇〇〜今日デートしよっか!
〇〇:え〜なんで?
美月:そんな嫌がる?
〇〇:べつに嫌がってないけど
和:……
咲月:ほら、和
和:…
茉央:〇〇せんぱーい!
〇〇:ん?おぉ五百城ちゃん
茉央:今帰りですか?
〇〇:うん
茉央:一緒に帰りましょ!
美月:ごめんね〜あなた五百城ちゃんだっけ?今から〇〇は私とデートなのよだからちょっと
茉央:山下先輩…グヌヌ
美波:あ!〇〇く〜ん!
史緒里:〇〇くん一緒に帰ろ!
美月:ダメ!〇〇は私の幼馴染なの!
〇〇:いや、ちょっと…
美波:はぁ?
史緒里:ただの幼馴染でしょ!
瑛紗:〇〇さ〜ん💕
美月:ちょっと〇〇!
咲月:ほら、和早く行かないと!ってあれ?和?…あっ!
〇〇:うわっ
気づいたら俺は女の子に急に腕を引っ張られて学校の門へと走ってたその子は俺を引っ張りながら俺の前を走ってて顔は見えないけど後姿だけで誰だかわかる
その子は俺の手を引いたまま家まで俺を連れて行って玄関の中に入ると…
〇〇:和…?
和:おにぃ…
〇〇:ど、どうした?///
久しぶりの妹からのおにぃ呼びは少し照れる
和:いろんな子にデレデレして…
〇〇:え…?
少しシュンとしながら涙目の和に戸惑う…いったい何があったのか…
和:おにぃは和のおにぃなんだから他の子にデレデレしちゃ嫌なの!
〇〇:え、あ、うん…ん?
和:今まで…ごめん。おにぃのことが大好きででも素直になれなくて…妹なのに好きとかキモいかなとか思ったり…でも血繋がってないからありかなとか…そんなこと考えてたらドンドン恥ずかしくなって素直になりたいのに大好きって伝えたいのに……
〇〇:和…
俺は和が口にする言葉に驚いて空いた口が塞がらなかった。でも…
〇〇:和…すっごく嬉しいよ!俺も和のこと好きだよ
和:え!…ほ、本当?
〇〇:うん。大好きだよ和
和:やった!
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その日の夜部屋にいるとドアを叩く音が…
和:おにぃ?
〇〇:どした?
和:久しぶりにいっしょ寝たい
昔から和は甘える時には"一緒に寝たい"ではなく"いっしょねたい"という
これがたまらなく可愛い…
〇〇:おいで
コソコソと俺の布団に入り隣にぴったりくっついてくる和高校生になってからは初めてだ
和:はぁ〜幸せ///
〇〇:いつでもおいで
和:ずっとこうしたかった
〇〇:可愛いな〜和
和:ヘヘヘにいたん
〇〇:にいたんって久しぶりに呼んだね
和:うん///
少し沈黙が起きて
和:スースー
〇〇:寝ちゃったか
妹の可愛い寝顔を見ながら俺も眠りについた
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翌朝
〇〇:ん〜ふぁ〜
身体に違和感を感じ目を覚ますと自分の上に和が乗っかりながら寝ていた
〇〇:和〜ちょっとくるしいよ〜
和:も〜和が重いってこと?
〇〇:う〜ん
和:女の子に重いって言ったらいけないんだぞ
そう言いながら上に乗ったまま顔を近づけてくる
少しプク顔してるのが可愛い
和:おはよおにぃ💕
〇〇:おはよ
和:今日はもう少しこのままおにぃにギュッってしてるね
素直になった妹に勝る者はいない
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