そばにいるよ
〇〇:あー!!終わらないぃぃぃ!!
普段はあまり残業しないのだが、
この最近立て込んでいて残業せざるを
得ない状況になっていた。
ピロン
妻からメッセージが届いた。
??:"お仕事…もうちょっとかかりそう?"
〇〇:"うん…ごめんね…"
??:"ううん!大丈夫だよ!お仕事頑張って!"
僕は去年大学時代の後輩と結婚した。
僕の妻はとにかく優しい。
周りの世帯持ちの人は帰りが遅くなると
怒られるらしいけど、僕の場合は例外みたい。
それに甘えることもしばしばあるけど…
〇〇:"早く終わらせて帰るから!"
??:"気をつけて帰るんだよ?"
うっし…
そっからの僕は爆速で仕事を終わらせて帰った。
ーー
ガチャッ
〇〇:だだいまー!
??:おかえりー!
ギューッ
〇〇:遅くなってごめんね?"ひかる"
ナデナデ
ひかる:えへへ///
今僕の腕の中にいる小動物のような可愛さを
持ってるのが妻のひかる。
ひかる:〇〇も遅くまでお疲れ様!ご飯出来てるよ!
〇〇:いつもありがとうね。
ひかる:〇〇がお仕事頑張ってるんだもん!
私も頑張らなきゃ!
〇〇:ひかる…
ひかる:ほら!ご飯の前にお風呂入っといで!
〇〇:うん!
ーー
〇〇:ふぅ…
ひかる:おかえり!さ、ご飯食べよ!
〇〇:お〜美味しそ〜
ひかる:よし、それじゃ…
"いただきます!"
〇〇:モグモグ…ん!美味しい!
ひかる:よかった!じゃ〜はい!あ〜ん
〇〇:あ〜ん///
ひかる:どう?
〇〇:お、美味しい///
ひかる:ふふっ笑 照れちゃって笑
そりゃそうでしょ。
こんだけ可愛い人にあーんされて
照れない男はいないって。
ーー
ご飯を食べた後は2人ソファに座って
ゆっくりしていた。
ひかる:ねぇ〇〇?
〇〇:ん?
ひかる:耳かき…してあげよっか?
〇〇:へ?
ひかる:ほら?おいで?
ひかるは自分の膝をポンポンと叩く
〇〇:じ、じゃあ…
ひかる:はい、どーぞ!
僕はひかるの膝に頭を乗せた。
ひかる:ふふっ笑 〇〇は本当に照れやすいね笑
〇〇:そりゃ…ひかるが可愛いすぎるから///
ひかる:ふふっ笑 よしよし
ひかるは僕の頭を撫でる。
これが好きみたい。
こんな感じでいつも僕はひかるに甘やかされている。
ーー
とある日…
ひかる:ふんふんふ〜ん🎵
私、森田ひかるは大好きな〇〇と
結婚して幸せな日々を送っています!
ひかる:ん?…あ!
テーブルの上に〇〇への愛情いっぱい詰め込んだ
お弁当が!!
ひかる:そういえば今日は
朝バタバタしちゃったからな…
もうすぐお昼だし…
ひかる:あ!そうだ!
ーー
〇〇:あれ?
昼休み、いつもひかるが作ってくれるお弁当が無い…
〇〇:どうすっかな…
ブルルル
〇〇:ん?内線?
ガチャッ
〇〇:はい。森田です。
受付:"お疲れ様です。
今受付に奥様がいらっしゃっていますが…"
〇〇:ひか…妻ですか!?
受付:"はい。どうされますか?"
〇〇:今すぐ向かいます!
ガチャッ
ーー
〇〇:ひかる!!
ひかる:あ!〇〇〜!!
ギューッ
〇〇:うぉっ!
ひかる:えへへ〜きちゃった❤️
〇〇:ちょっ!ひかる!ここ会社!
ひかる:あ!ごめん!
〇〇:それはそうと…
ごめん!弁当忘れちゃったみたい…
ひかる:そう言うと思って…じゃ〜ん!
〇〇:え!持ってきてくれたの?
ひかる:うん!
〇〇:ありがとう!
グゥ〜…
ひかる:///
〇〇:ふふっ笑 もうお昼だもんね笑
ひかる:うぅ〜…恥ずかしい///
〇〇:もしよかったら社食で食べてく?
ひかる:いいの?
〇〇:まぁ僕がいれば問題ないっしょ。
ーー
僕らは社食でお昼を食べた。
ひかる:ん!ここのご飯も美味しいね!
〇〇:ね。結婚する前はここで毎日食ってたし。
??:お、〇〇やん。
〇〇:ん?あぁ田村か。
保乃:あれ?横の方は?
〇〇:〇〇の妻のひかるです。
いつもお世話になってます。
保乃:あー奥さんか!可愛い人やな!
ひかる:あ、ありがとうございます///
〇〇:ひかる?こいつは俺の同期の田村保乃。
保乃:初めまして!
てか〇〇の奥さんがなんでいるん?
〇〇:俺が弁当忘れて届けに来てくれたの。
保乃:いい奥さんやな〜。
そりゃアタックしても勝てへんわ。
ひかる:!?
〇〇:ちょっ!余計なこと言うなって!
保乃:あはは笑 じゃ仕事あるから行くわ!
そう言って田村は仕事に戻っていった。
ひかる:…。
〇〇:ん?ひかるどうした?
ひかる:ううん!なんでもないよ!てか仕事は?
〇〇:あ、やばい!戻らないと!
じゃあ気をつけてかえってね!
ひかる:うん!頑張ってね!
--
〇〇:よし!終わった!
時間は定時。
〇〇:お疲れ様でした!
--
ひかる:〇〇〜!
〇〇:えっ!?ひかる!?
会社を出るとひかるが待っていた。
〇〇:どうしたの?
ひかる:たまには一緒に帰りたいな〜って思って。
〇〇:そっか…。じゃ帰ろっか。
ひかる:うん…。
ギュッ
〇〇:えっ!?
いつも僕らが外で歩く時は手を繋ぐが、
ひかるは腕に抱きついてきた。
〇〇:どうしたの?
ひかる:…あの人いないよね?
〇〇:あの人?
ひかる:お昼に会った…
〇〇:お昼…あぁ田村?
ひかる:そう、その人。
〇〇:なんで田村が出てくるの?
ひかる:あの人…〇〇のこと好きなんでしょ?
〇〇:…うん。前に言われた。
ひかる:あの人…すごい綺麗だしいい人そうだった。
〇〇:まぁ確かに信頼してる同期ではあるよ。
ひかる:…。
ギュッ
ひかるの抱きつく力が強くなった。
〇〇:もしかして…嫉妬した?
ひかる:!?
〇〇:さっき言った通り、
入社して一年した時に告白されたよ。
でも、きっぱり言ったよ。
ひかる:…なんて?
〇〇:僕には一生を賭けてでも幸せにしたい人が
いる。僕にはあの人が必要なんだって。
改めてこういうこと言うと恥ずかしいな…。
ひかる:〇〇…。
〇〇:そ、そういうことだから///ほ、ほら!帰るよ!
歩き出そうとすると…
ひかる:〇〇!!
〇〇:何?…って!?
チュッ
抱きつかれてる腕を引っ張られ、
それでよろけた僕はひかるにキスされた。
ひかる:ありがとう!
〇〇:え?
ひかる:私は〇〇と一緒にいれるだけで幸せだよ!
〇〇:ひかる…。
ひかる:だから…ず〜〜〜っと一緒に居てね!
〇〇:そんなん…言われなくてもいるよ!
ひかる:えへへ笑 よし!かえろ!
〇〇:うん!
今僕の隣に咲いてる笑顔の花は絶対枯らさないよう、
これからもそばにいる。
僕はそう決心した。
Fin
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?