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頭お花畑の元教え子が教育実習生になって帰って来た話。




〇〇:ふぁ〜あ…

??:おっ!〇〇っち、やっぴ〜!

〇〇:おい、菅原!
お前いつまでバブルやってんだ?
それに俺は〇〇っちじゃなくて先生な?
しかも俺先輩。
お前ももうちょい教師らしくしてくれ…

菅原:まぁまぁ、〇〇っち。
そういえば、今日から教育実習生ちゃんが
くるみたいよ?

〇〇:あぁ、そういえばそうだったな。

ガラガラ

教頭:みなさん、おはようございます。
今日から教育実習生の方が来られます。
それじゃ、入って来て下さい。

ガラガラ

〇〇:げっ…

??:みなさんおはようございます!!
今日からお世話になる井上和です!
よろしくお願いします!

パチパチ

教頭:それじゃ井上さんは…
同じ理科が担当の〇〇先生!
よろしくお願いします!

〇〇:へっ?

教頭:それでは皆さん
今日も一日よろしくお願いします!

--

和 :〇〇せーんせ!お久しぶりです!

〇〇:お、おう…

菅原:あれあれ?〇〇っちと
にゃぎってお知り合いな感じ?

和 :にゃぎ?

〇〇:こいつ、ちょっと変わってるんだ。

菅原:どうも〜!
ギロッポンからシーマ転がして!
この乃木坂高校で日本史を教えちゃってる
菅原…バブ美です!よろぴく〜!

和 :ど、どうも…

〇〇:井上は元々ここの生徒だよ。
俺が一年目の時に俺が担任だった。

和 :違う!〇〇の彼女でしょ!

菅原:まじ!?おったまげー!

〇〇:違うわ!!

和 :違くないっ!
いっつも一緒にいたじゃん!

〇〇:お前が付き纏ってただけだろ!

和 :それは〇〇が一緒にいて
欲しそうだったから!

〇〇:お前の頭の中はお花畑なのか!?
どこをどう見たらそうなるんだよ!

和 :せっかく〇〇と
同じ先生になりたくて
〇〇と同じ大学に行って、ここに来たのに…

〇〇:なんだろう…
ストーカーにしか思えない。

菅原:まぁまぁ、2人の仲が
よしこちゃんなのはいいけど、〇〇っち?
そろそろ朝礼の時間よ?

和 :ほら〇〇!行くよ!

〇〇:わかったよ。
…ってか2人とも先生って呼べや!!

--

ガラガラ

〇〇:おーいお前らー、席につけー。
委員長、号令。

いろは:起立、礼!

〇〇:えー今日から教育実習生の
先生が来てくれてます。
じゃ、入ってきて下さい。

ガラガラ

和 :みなさん、はじめまして!
乃木大学から来ました井上和です!
よろしくお願いします!

パチパチ

"なぁ、すげぇ可愛くね?"

"なんか…大人の人って感じ"

〇〇:井上先生は元々ここの生徒で
お前らの先輩だ。
仲良くやるように。

男1:先生!

〇〇:ん?なんだ?

男1:井上先生は彼氏とかいるんですか?

〇〇:お前なぁ…

和 :え〜っと彼氏はね〜…
ここにいる〇〇先生です!

"えぇ!!"

奈央:先生…生徒に手を出したんですか…

茉央:優しそうに見えて
そんなことするんですね…

〇〇:違うわ!!!
ただの元教え子だわ!!!

和 :元教え子兼彼女でしょ!!

〇〇:ない事言うな!ペシッ

和 :いったぁ〜!
パワハラだ!パワハラだ!
この暴力教師!!

〇〇:お前が変な事いうからだろ!!

--

昼休み、理科準備室…

ガラガラ

和 :やっぱりここに居た!

〇〇:なんの用?

和 :久しぶりに一緒に
お昼食べようかなって。

〇〇:断ってもいるんだろ?

和 :さっすが〇〇!
よくわかってる!

〇〇:いい加減先生って呼んでくれ…

和 :いっただきまーす!

〇〇:話を聞け!!

和 :にしてもここ懐かしいな〜

〇〇:お前ずっと入り浸ってたもんな。

和 :だって〇〇と一緒に居たかっただもん♪

〇〇:はいはい。

和 :むぅ…そうやってまた流す…
なんで本気にしてくれないの?

〇〇:お前は俺の生徒。
本気にしたらアウトだろ。

和 :でももう卒業したよ?
いい加減、和って呼んでくれてもいいんだよ?

〇〇:呼ばねーよ。
それに今は教育実習生で俺が教えてるだろ?
俺にとっちゃまだガキなのよ。

和 :むぅ…

--

1か月後…


和 :あ〜今日で終わりか〜

〇〇:早かったな。

和 :あれぇ〜?寂しいの〜?笑

〇〇:ちげーわ。
いつも1人で静かに昼休みを過ごしてたのに
誰かのせいで騒がしかったからな。
それが戻ると思うと嬉しいよ。

和 :もう〜素直じゃないな〜

〇〇:それよりこの後の授業は大丈夫か?

和 :ばっちり!
でも何回かやって大変のがわかった。

〇〇:まぁ、こっちはお前みたいに
ストーカー心理で教師やってないからな。

和 :むっ!
人をストーカー呼ばわりなんて失礼な!

〇〇:てか、ほんとに俺を追っかけて
教師になろうとしたのか?

和 :もちろん!
それだけじゃないけど。

〇〇:?

和 :私…高3の時に進路で
すっごい悩んでたの。
やりたい事とかは特になかったし。
そんな時に助けてもらったのが〇〇なの。

〇〇:俺?

和 :他の先生とか親はさ、
やりたい事見つけろ!とかそんな事
いっぱい言ってくるけど
〇〇はそうじゃなかった。
「やりたい事なんて探して
見つけるもんじゃない。
ふとした時に見つかるもんだ。
だから焦るなよ」
って言ってくれたの。

〇〇:今思うと恥ずいな…

和 :でも実際私だけじゃなくて
周りの友達も言ってたよ?
〇〇先生が担任でよかった!って。

〇〇:そっか…

和 :そんな時かな、
こういう人になりたいって思ったのは…
誰かの助けになれるような人…
そう思えたから教師を目指したの。

〇〇:なるほど…お前なりに考えてたんだな。

キーンコーンカーンコーン

和 :あ!もうすぐ授業始まっちゃう!
最後の授業…ちゃんと見ててよね!先生!

〇〇:…ああ。

--


授業終了後…

いろは:井上先生!ありがとうございました!

和 :いろはちゃん…

奈央:この1か月、すっごい楽しかったです!

和 :奈央ちゃんも…

茉央:これからも教師目指して頑張って下さい!

和 :茉央ちゃん🥲

〇〇:…ふふっ笑


--

職員室…

和 :1か月間、ありがとうございました!

パチパチ…

菅原:もぅ、にゃぎがいなくなるなんて…
寂しくて涙がちょちょぎれちゃう…

〇〇:お前のその感じで感動が半減するのよ。

和 :〇〇先生!ありがとうございました!

〇〇:あぁ、お疲れ様。

和 :まさか2回も〇〇から教えてもらう事になるとはね笑

〇〇:そうだな。

和 :また離れちゃうけど…
私の事忘れないでね?

〇〇:急に重たい彼女感だすなよ…

和 :だって彼女になるのは私だもん♪
私が教師になるまで、待っててよ!

〇〇:…ふっ笑

和 :あーばかにしたー!!

〇〇:別にばかにしてねーよ。

和 :だって笑ったもん!

〇〇:はいはい笑

和 :ふんっ!
もう行くからね!

〇〇:あぁ…またな。"和"

和 :えっ…今、和って…

〇〇:さぁ、どうだろうな笑

和 :もう一回!もう一回呼んで!

〇〇:え〜?

和 :むぅ…意地悪…

〇〇:もう一回呼んでほしいなら、
教師になって俺の前に来い。
そん時呼んでやるよ。

和 :ほんとに!?

〇〇:あぁ。

和 :絶対…絶対だよ!

〇〇:わかったよ。
絶対呼んでやるから…頑張ってこい。

和 :…うん!

〇〇:まっ、それまで俺が教師続けてればな笑

和 :絶対続けてて!!

〇〇:はいはい笑

和 :またそうやって笑う…

〇〇:だってわがままなガキみたいなんだもん笑


和 :むっ!
次会う時はぜっっっったいに
立派な大人の教師になってやるから!!



数年後…

〇〇が受け持つクラスの副担任に
和がなるのはまた別の話…?



Fin

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