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遅れて職場にきたらなんかサバイバルモードでした。



"〇〇く〜ん♡"


〇〇:ど、どうすれば…


今僕は危機的状況に置かれています。


なんでこんな事になっているのか…


--

〇〇:やっべぇぇぇ!!
寝坊したぁぁぁぁぁ!!


僕はとある製薬会社の研究所に勤める研究員です。


〇〇:はぁ…はぁ…な、なんとか間に合った…

ギィィィ…

この研究所は時々危険な薬品も扱うので
扉が分厚く重い。

あ、でも作ってるのは合法なものですよ?

🚨ビービー!!

〇〇:!?

僕が所内に入ると同時に警報が鳴った。

"所内にてガスの漏洩が確認されました。
所員は直ちにガスマスクを着用してください。
また外部への漏洩防止の為、扉や窓はロックします。"

〇〇:はぁ!?

ガスが漏洩?
しかも扉はロックがかかる!?
僕…閉じ込められた!?

〇〇:と、とりあえず
ガスマスクを取りに行かないと!

確か機材室にあったはず!!

--

〇〇:はぁ…はぁ…

僕は全速力で機材室にやってきた。

??:あれ?〇〇くん?

〇〇:ん?あ!真佑さん!

呼ばれた方を振り返ると先輩の田村真佑さんがいた。

真佑:〇〇くんどうしたの?

〇〇:どうしたのって警報聞いてないんですか!?
ガスが漏洩したんですよ!!

真佑:えぇ〜そうなの?

〇〇:そうですよ!
この部屋の中にあるんでつけますよ!

真佑:そんなことより〜…

真佑:お姉さんと一緒に遊ばない?♡

〇〇:な、何言ってんですか!?
ほら早くしないと!!

真佑:だいじょーぶだからさ?
ね?♡

マズイ…

とりあえずこっから逃げないと…

〇〇:あ!所長!!

真佑:え?

〇〇:今だ!!

ビューン

真佑:あ!まってぇ〜〇〇く〜ん!♡

--

戻って現在…

真佑:〇〇く〜ん♡どこぉ〜?♡

あれから真佑がずっと僕を探している。

確かに普段から距離感近くて
勘違いしそうになるけど…

真佑:〇〜〇〜く〜ん♡

あんな恐怖感じた事ないんだけど!?

〇〇:一体…何が…

プルルル…

〇〇:!?

真佑から隠れていたら携帯が鳴った。

〇〇:も、もしもし…

??:〇〇くん!私!
今大丈夫!?

〇〇:あ!梅澤さん!!

電話の相手は主任研究員の梅澤美波さんだった。

美波:アラートが鳴ったって聞いたけど
大丈夫!?

〇〇:えぇ、ガスが漏れたみたいです。
それと…

美波:それと?

〇〇:真佑さんの様子が…おかしいんです…

美波:様子がおかしい?

〇〇:その…なんて言うか…
僕の事をすっごい追っかけて来るんです…。

美波:もしかして…あのガスが漏れたのかな…

〇〇:あのガス?

美波:〇〇くんは知ってるかな…
ちょっと前に流行った
惚れ薬入りのチョコが流行ったの覚えてる?

〇〇:惚れ薬入りのチョコ?

美波:聞いた話だととある学校で
それを食べた女子高生数人に男子生徒が襲われて
サバイバルモードになったらしいの…

〇〇:はぁ…

美波:詳しくは
"休日に学校きたらなんかサバイバルモードだった。"
を読んでね!

〇〇:こんな緊急事態に
作品の宣伝しないでください!!

美波:まぁそれは置いといて。
うちの研究所でその時のチョコに
入ってた惚れ薬の成分を調べて
香水を作ろうとしてたの。

〇〇:なるほど…

美波:でその成分の入ったガスが
N-46って言うガスなの。
でもそのガスがすごい危険で
それを大量に吸うと猫の発情期並みに
異性を求めてしまうの。

〇〇:そんな危険なもの作ったんですか!?

美波:ちょっとの量なら問題ないの!!

〇〇:あれ?でも多分僕も吸ってるはずなのに
そんな感じにはなってないですよ?

美波:どうやらそのガス…
男性が吸っても無害みたい…

〇〇:なんか都合良すぎません!?

美波:とにかく!
そのガスを打ち消すガスが
本社にあるからそれを取って来る!

〇〇:ほんとですか!?

美波:だからそれまで…生き延びて?

〇〇:僕もサバイバルモードですか!?

美波:頑張って!!

ピッ

〇〇:マジかよ…

とにかく梅澤さんが戻ってくるまで
真佑さんに会わないようにしないと…

〇〇:あれ?でも他の人は…

そんな事を考えていると…

??:〇〇先輩?

〇〇:!?
なんだ池田さんか…

振り返ると後輩研究員の池田瑛紗さんがいた。

〇〇:ん?ちょっと待って…

池田さんを見るとガスマスクをしていない…

〇〇:あの〜池田さん?
警報…聞いてた?

瑛紗:警報?何のことですか?

おいおいマジかよ…

瑛紗:それより…

コツ…コツ…

ゆっくり池田がやってくる…

〇〇:マ、マズイ!!

ここから離れないと!!

ガシッ

〇〇:!?

瑛紗:ねぇ…どこいくの?

走り出そうとしたら池田さんに腕を掴まれた。


瑛紗:ねぇ…そうやって他の女のところに行くの?
私はあなたしか見てないのに…

えぇ…まさかのメンヘラ属性…

瑛紗:ねぇ…なんで私だけ見てくれないの?
ねぇ…私のどこがダメなの?
ねぇ…ねぇ…
ねぇねぇねぇねぇねぇ…

〇〇:ヤバいヤバいヤバい…

僕はなんか振り切り、その場を離れた…

--

〇〇:はぁ…はぁ…

どこに逃げればいいんだ…

ガシッ

??:みぃつけた♡

〇〇:!?
や、山下さん!?



美月:やっと見つけた♡
愛しの〇〇くん♡

副主任の山下美月さんが物陰から
僕の腕を掴んできた。

美月:もぅどこ行ってたの?♡

〇〇:え、あ、いや、えっと…

美月:〇〇くんいなくてぇ〜
お姉さん寂しかったなぁ〜

〇〇:あの…

美月:だからさ…

ツー…

〇〇:!?

山下さんは指で僕の体をなぞる。

美月:お姉さんとぉ…いいこと…シない?♡

〇〇:ぐっ…

マズイ…
この状況に揺らぎそうな自分がいる…。

美月:ねぇ…いいでしょ?

耐えろ…僕には…

〇〇:ご、ごめんなさ〜い!

ビューン

僕はなんとか振り切った…

--

〇〇:ぜぇ…ぜぇ…

もう…足が…

〇〇:にしても山下さん危なかったぁ…

??:あ…〇〇…くん?

〇〇:!?
え、遠藤さん…

振り向くと同期の遠藤さんが居た。
しかし、遠藤さんはガスマスクをしていた。

さくら:大丈夫?

〇〇:う、うん…なんとか…

さくら:私は大丈夫だよ?
こうやってマスクしてるから。

〇〇:よかった…

さくら:ほら、こっちの部屋なら大丈夫だよ?

そう言われて、僕と遠藤さんは近くの部屋に入った。

--

〇〇:ふぅ…助かった…
ありがとう遠藤さん…。

さくら:ふふっ笑

〇〇:?
遠藤…さん?

遠藤さんの様子が一変した。

さくら:ごめんね〇〇くん。
さく…嘘ついちゃった。

〇〇:え?

そう言って遠藤さんはガスマスクを外した。

さくら:さくもあのガス…吸っちゃったんだ。

ドサッ

〇〇:え、遠藤さん!?

遠藤さんは僕に覆い被さってきた。

さくら:どうしても〇〇くんと
2人きりになりたくて…
でもいいでしょ?
〇〇くんも私のこと好きなんだから…

〇〇:!?

そう…僕は遠藤さんのことが好きだ。
でもバレてたなんて…。

さくら:さくも〇〇くんのことが好きなんだぁ。
でも他の子も〇〇くんの事を狙ってるみたいでね?
この混乱でどさくさに紛れて
既成事実を作っちゃおうと思ってさ。

〇〇:さらっととんでもない事言ってない!?

さくら:だからさ…さくのものになって?

そう言って僕の服に手をかける遠藤さん。

…その時。

真佑:あ〜こんなところにいた♡


瑛紗:先輩…なんで他の女が乗っかってるの?

美月:おっ、おっぱじめちゃう?
そしたら私も♡

〇〇:おいおい嘘だろ…

もうどうすることも出来ない…。

走馬灯が駆け巡りそうになったその時。

??:そこまでよ!!

真瑛美紗:!?

〇〇:う、梅澤さん!!

ガスマスクをつけ、消化器のようなものを持った
梅澤さんがやって来た。

美波:〇〇くん大丈夫!?

〇〇:や、やばいです…

美波:もう大丈夫!
このスゲーナスゴイデスガスがあるから!

〇〇:なんですか!その名前!?

美波:つべこべ言ってる暇はない!
気になったら
クレ〇ンしんちゃんの映画を調べなさい!
みんなこのガスを吸って!

梅澤さんが吸わせようと近寄ってきた。

カツッ

美波:あっ!!

ドテーン

梅澤さんはつまづき転んでしまった。

美波:いてて…

〇〇:!?
梅澤さん!マスクが!!

転んだ衝撃でガスマスクが取れてしまった。

美波:…

〇〇:う、梅澤…さん?

美波:〇〇くん♡

〇〇:あ…

美波:みーんなことほっといて…
みなと遊ぼ?

えぇぇ…まさかの甘えん坊…

真佑:ねぇねぇ、私と遊ぼ?♡

瑛紗:ねぇ!こんな女狐どもほっといて!
私のことだけ愛して?
ねぇ…ねぇ!!!

美月:こんな若い子じゃなくてぇ…
お姉さんといいこと…シよ?♡

さくら:〇〇くんはさくの事好きだもんね?
だからさくでいいよね?

〇〇:あ…あ…

"ふふっ…"





あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!




翌日…

研究所からはげっそりし気絶した男性職員が
警備員によって発見された。


Fin

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