王道な恋って叶いますか? Scene6
王道な恋って叶いますか? Scene6 <実力>
坂道学院対成田学園
成田学園は県内では中堅くらいの実力である。
堅実な守備に定評があり、失点は県内でも少ない方。
一方、坂道学院は○○を筆頭に攻撃力の高さが売り。
得点率は全国でもトップクラスである。
試合は坂道学院のペースで進んでいった。
京子:小林先輩、ほんとにうまいね。
○○はチームの司令塔として幾度となく
チャンスメイクをしていた。
優佳:でも、さすが成田学園だね。
なかなか決めさせてもらえないね。
○○:(くっ…ポゼッションはこっちがあるのに…
きついな…)
○○が前線に向け効果的なパスを送るが、
決め切れていなかった。
○○:(仕方ない…あまり無理に行きたくないが…
一か八かだ!)
○○はボールを持つと今まで見せていなかった、
ドリブル突破を仕掛けた。
成選:やけになったか!奪ってカウンターだ!
成田のDFの一人が○○とマッチアップする。
優佳:なるほど!そういうことか!
京子:どうゆうこと?
優佳:今まで小林先輩は真ん中の方にいて、
攻撃と守備のバランスをとる為に
あまり長くボールを持たずに長いパスで
チャンスメイクをしていたの。
でも、そうすると全体が少し下がり気味に
なって攻撃に切り替わった時に
少し人数が少ないの。
京子:ほうほう。
優佳:そこで中盤の起点である小林先輩が
上がることによって、
全体を前に上げて攻撃に人数をかけられるの!
京子:なるほど!
優佳:でも同時に奪われた時にカウンターを
仕掛けられたら、守備に人数が少ないから失点する
リスクもある。
成田の得点パターンはカウンターからが多いから…
小林先輩、ギャンブルにでたね。
京子:(○○先輩…)
___
成選:この先は行かせない!
○○がフェイントを仕掛けるが、中々抜けない。
○○:(さすがに守備のうまい成田…でもっ!)
フェイントを続けていると、DFの股下に空間できた。
○○:(そこだ!)
○○は相手の股下にボールを通し、相手を抜き去った。
成選:なっ…!
坂道学院の攻撃陣が相手ゴールに迫る。
拓馬:こっちだ!
○○がフェイントで抜く間に他のDFが
FWの拓馬から離れフリーになった。
○○:拓馬!
○○は針の穴を通すような芸術的なスルーパスを出す。
拓馬:さすがだぜ!
拓馬は○○のパスをダイレクトでゴールに向かいシュートを放った。
拓馬:よしっ!
シュートはゴールに突き刺さった。
○○:ナイスシュート!拓馬!
拓馬:お前もいいパスサンキュ!
2人はハイタッチを交わす!
京子:すごい!すごい!
優佳:さすが、日本代表候補の2人。
見てて気持ちいいプレーだよっ!
前半を1-0で折り返すと後半も終始坂道学院の
ペースだった。
___
拓馬:それっ!
成選:あぶねっ!
成田のGKが拓馬のシュートを弾くが…
○○:まだあるよっ!
こぼれ球を拾った○○のシュートが成田のゴールに
収まった。
○○:よしっ!
練習試合の1試合目は2-0で坂道学院の勝利で
終わった。
___
優佳:ふう~見ごたえのある試合だったね!
京子:うん!やっぱりサッカーって面白いね!
2試合目は○○と拓馬など1試合目でフルに
でた選手はベンチでスタートした。
成選:そこだっ!
坂選:しまった…!
1試合目と同様に攻めていた坂道学院だがボールを
奪われカウンターにあい1点失った。
設楽:う~ん…よしっ!○○!
○○:はい!
設楽:もしかしたら、後半頭から行くかもしれんから
そのつもりでいてくれ!
ただ、ボールをあまりドリブルで仕掛けず
パスでチャンスを作ってくれ!
○○:?
設楽:一年の小西。あいつとお前の相性を試したくてな。
今うちにいるFWとはまたちょっと違うタイプ
だから、どうなるかなって。
○○:了解です!
後半になると交代で○○が出た。
京子:あっ!小林先輩!
優佳:なるほど。小西君との相性を試すのね。
京子:相性?
優佳:秋山先輩やほかのFWの人は守備にも
献身的に戻るけど、小西君は前に残り続けて
ひたすらチャンスを待つ生粋の
ストライカータイプ。
だから、一本のパスで決定的なチャンスを
作れる小林先輩との相性を見るんだろうね。
京子:ほんと詳しいね…
優佳:しかも相手は守備が固いチーム。
うまくハマれば勝ちパターンが増える。
____
駿介:小林先輩!よろしくお願いします!
○○:駿介!お前はとりあえず前にいろ!
俺がパスを出すからそれをゴールに叩き込め!
後半が始まり、○○にボールが渡る。
○○:さて…お手並み拝見と行こうか!
○○はキラーパスとも言える厳しいパスを前線に送った。
駿介:絶対に決める!
駿介はDFを振り切り、○○のパスに追いつく。
成選:決めさせるか!
相手GKとの一騎打ち。
駿介:(俺は小林先輩とプレーがしたくて
この学校に来たんだ!
ここで決めなきゃその目標も叶ったとは
言えない!)
駿介はワンタッチでシュートを放った。
成選:なっ…!
駿介の放ったシュートはゴールを捉えた。
駿介:よっしゃーーー!
○○:駿介!よくやった!
駿介:先輩!ありがとうございます!
もっとパスください!絶対に決めます!
○○:よし!もっとやってやろうぜ!
その後、もう一度○○から受けたパスを駿介が決めて
2-1で試合を終えた。
一同:ありがとうございました!
___
帰りのバスの中…
優佳:いや~それにしても小林先輩すごいね~
京子:うん!かっこよかった~
優佳:2試合目なんて小林先輩が出てから雰囲気が
ガラッと変わったもんな~
個人技もすごいけど周りを生かすってのも
うまいんだね!
京子:(ほんと、初めて○○先輩のプレーを見たけど
やっぱりかっこいい!そらモテるよ…)
私は○○先輩に恋している。
ただ、今この思いを伝えたとこで先輩に
似合う女じゃない。
いつか先輩にお似合いになる為にがんばろ!
Next Scene…
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