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俺の結構ぐうたらでちょっと残念な幼馴染の話。




チュン、チュン…



??:zzz…

コンコン

〇〇:おーい。

??:zzz…

ガチャッ

〇〇:おい、起きろ。

??:あと5分…

〇〇:んなこと言ってねぇで起きろ!!

バサッ

俺は布団を剥ぎ取った。

??:ん、ん〜…

〇〇:今日全校集会あんだから絶対遅刻できねーぞ!
"史緒里"

史緒里:は〜い…

〇〇:ほら、下で待ってっから早く着替えてこい。

史緒里:は〜い…

〇〇:ったく…。

今起こしたのは俺の幼馴染の久保史緒里。
今は同じ高校に通っている。

相変わらずズボラというかだらしない性格なので
こうして俺が起こしている。

--

登校し、全校集会…


司会:それでは生徒会長、挨拶をお願いします。

??:はい。

生徒会長が壇上に上がり挨拶を始めた。

史緒里:みなさん、おはようございます。
生徒会長の久保史緒里です。

そうこの学校の生徒会長はあの久保史緒里だ。

俺といる時はどうしようも無くだらしない人間だが。
周りの生徒からは完璧な生徒会長として知られている。

〇〇:ほんとに同じ人間だとは思えんわ…

--

放課後、生徒会室…

ガラガラ

史緒里:あー!やっと来たー!

〇〇:クラスで掃除当番だったんだよ。

史緒里:ほら、仕事ありますよ!"副会長"!

そう。俺は生徒会の副会長をしている。
史緒里が会長になった時に直々にご指名が入った。

〇〇:えっと…いや、これお前の仕事だろ。 

史緒里:だってぇ…

〇〇:ほら、少しはやれ。

史緒里:ふぇ〜…

??:副会長も大変ね笑

〇〇:しょうがねぇよ。だってこいつだもん。
そう思うなら梅澤も手伝ってくれ。

美波:はいはい笑
もう副会長っていうかお世話係だね。

史緒里:それは〇〇がおせっかいなだけで…

〇〇:あーそーですか。
じゃあもう朝起こしに行かなくていいか?
月に一回部屋の掃除に行かなくていいか?
楽天の試合も一緒に観に行かなくていいか?
ん?

史緒里:はい!すいません!
全て〇〇様のおかげです!
ありがとうございますぅぅぅぅ!!

〇〇:ったく…
じゃあとりあえず先生にこの書類持ってくから。

史緒里:よろしくお願いしますぅぅぅ!!

〇〇:少しは独り立ちしてくれ…

ガラガラ

ーー

○○がいなくなった生徒会室…

史緒里:梅ぇぇぇぇぇぇ…

美波:久保も相変わらずだよね。
そんなんじゃ○○に愛想つかされるよ。

史緒里:それは嫌だぁぁぁぁ…

美波:だったらシャキッとしなさい!!

史緒里:だってぇぇぇぇ…

美波:あんたがどうしてもっていうから
○○を副会長にしたんだから!
これを機に付き合うんじゃないの!?

史緒里:そうだけど…

美波:にしても学校だと凛々しい会長なのに
○○の前だとこんなぐうたらになるかな…

史緒里:それはそのぉ…

美波:素を出し過ぎて女として見られてないかもね。

史緒里:…ばる。

美波:ん?

史緒里:私…○○の前でも完璧になれるように頑張る!

美波:え、う、うん…

史緒里:とりあえず○○にお願いしてた仕事全部やるっ!!

美波:え?

史緒里:うおぉぉぉぉぉぉ!!!!

ーー

ガラガラ…

〇〇:戻ったぞ…って何してんの?

美波:なんか急にやる気になったんだって。

〇〇:こりゃ明日は雪だな…

史緒里:うおぉぉぉぉ!!!


--


〇〇:…やる気になったのはいいよ?

史緒里:はい…

〇〇:ただ書類全部違うのはどうして?

史緒里:それは…

〇〇:まぁいいや。俺が直すから。

史緒里:ごめん…

〇〇:気にすんな。いつものことだから。

史緒里:うん…よろしく…

〇〇:そしたら先帰ってて。

史緒里:うん…お疲れ様。

〇〇:お疲れ。

--

史緒里:はぁぁぁぁ…

美波:まぁ…その…ドンマイ。

史緒里:完全に嫌われたよぉぉ…

美波:ほんと肝心なとこで…

史緒里:どうしよ…

美波:他でアピールするしかないね。

史緒里:他か…

--

翌日…

いつも通り登校し、それぞれのクラスに向かうと…

史緒里:あ、〇〇!今日もお昼購買で買う?

〇〇:え?まぁそうだけど…

史緒里:そしたらお昼休みは何も買わずに生徒会室に来て!

〇〇:何で?

史緒里:いいから!来てね!

--

昼休み、生徒会室…

〇〇:おい、来たぞ。

史緒里:待ってたよ!ほら座って!

〇〇:用があるなら早くしてくれ。
腹減ってんだから。

史緒里:そう思って…じゃん!

〇〇:弁当?

史緒里:そう!
ちょっと今日作りすぎちゃったから持って来たの!
食べて食べて!

〇〇:え、あぁ…ありがとう…

モグモグ

〇〇:んぐっ!?

史緒里:どうしたの!?

〇〇:ゲホゲホ…この卵焼き
ものすごいしょっぱいぞ?

史緒里:えっ!?

パクッ

史緒里:ほんとだ!しょっぱ!!

〇〇:砂糖と塩まちがえたろ…

史緒里:うん…ごめんね…シクシク

史緒里が静かに泣き出す。

〇〇:えっ!?あ、いや泣くほどか!?

史緒里:もう…私の事嫌いだよね…

〇〇:きゅ、急にどうした?

史緒里:いつも朝起こしてもらって生徒会の仕事もほぼしてもらって挙句の果てにこんなマズイもの食べさせて…

〇〇:いや別にそれだけで嫌いにはなんねえよ?

史緒里:ほんと?

〇〇:あぁ、この弁当だって食えなくないし。

史緒里:なんで…なんでそんな〇〇は優しいの?

〇〇:え…

史緒里:普通幼馴染だからって
朝起こしに来たりとかしないし…めんどくさいよね?
でもなんで来てくれるの?

〇〇:それは…

史緒里:…

〇〇:…きだから。

史緒里:え…

〇〇:お前の事が好きだから。

史緒里:えっ!?

〇〇:お前の言う通り、
普通こんな事めんどくさくてしない。
好きでもなけりゃな。

史緒里:うん…

〇〇:ほんとはもうちょっとちゃんとした時に言いたかったけどこの際だから言う。
俺と…付き合って下さい。

史緒里:はいっ!

〇〇:…ありがとう。

史緒里:でも…どうして私を好きになったの?

〇〇:それは…
長く一緒にいてこいつには
俺がいないと心配だなって思った。

史緒里:え?

〇〇:だってそうでもしないと将来家事とかする時、あんまり出来ないだろ?

史緒里:え、あ、いや…

〇〇:そう言う事。
だからまずは…

〇〇は史緒里の手を取った。

〇〇:包丁の使い方を覚えろよ。

史緒里:ば、バレてた…

〇〇:こんだけ絆創膏貼ってりゃな。

史緒里:よ、よろしくお願いします…

--

数年後…

史緒里:zzz…

〇〇:おい、起きろ。

史緒里:ん〜あと5分…

〇〇:昨日、服脱ぎっぱなしだったんだけど?

史緒里:ガバッ!!
はいっ!すいませんでした!!

〇〇:はぁ…
お前が同棲して家事を教えてくれっていうから当番制にしてんのに…

史緒里:はい…申し訳ございません…

〇〇:ほれ、もう仕事の時間だろ?

史緒里:あぁぁぁぁぁ!!
急がなきゃーーーー!!

ビューン🏃‍♀️‍➡️

〇〇:はぁ…


お互い、社会人になったタイミングで同棲を始めた。
基本俺が家事をしているが、
家事を覚えたいとのことで史緒里が少しやっている。

史緒里:行ってきまーす!!

ガチャン

史緒里は結婚したら家事が出来ないと!って言ってたからプロポーズはそれの後かなって考えてるけど…

〇〇:あいつ…パジャマ脱ぎっぱなし…


いつになるんだろうな…


Fin

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