終わって始まる
白い光のな〜かに〜🎵
3月…卒業の季節。
俺が教師になって2年。
初めて担任を持ったクラスが卒業を迎えた。
初めてのことだらけで大変だったけど、
卒業式を見てると込み上げるものがある。
〇〇:この教室でも色々あったな〜…
物思いにふけっていると…
??:せーんせ!
〇〇:なんだ中嶋か…
優月:いや〜私もついに卒業ですか〜
〇〇:そうだな。
優月:やっぱ寂しいですか?
〇〇:そりゃな。初めて担任を持ったクラスだしな。
優月:じゃあ私が初めてで卒業した相手なんですね!
〇〇:その言い方は語弊があるぞ…
優月:今日でこの教室を最後か…
〇〇:やっぱお前でも寂しいもんなのか?
優月:そりゃ寂しいですよ〜友達と離れちゃうですもん。
〇〇:まぁそりゃそっか。
優月:あ、もちろん先生もですよ?
〇〇:そりゃどうも。
優月:だって1番先生の相手してあげてましたもんね!
〇〇:相手してたのはこっち。放課後に仕事してる時にずっと横にいるだから。
優月:だって先生優しいから話し相手になってくれるんですもん!
〇〇:おかげでこっちは仕事進まなかったけどな。
優月:先生とも思い出がいっぱいありますもんね〜。
〇〇:本当にな…
ーー
2年生、新学期。
〇〇:みんな進級おめでとう。今年からこのクラスの担任になった〇〇だ。よろしくな。
"ねぇ、あの先生かっこよくない?"
"爽やかな人だね!"
〇〇:俺も今年教師になったばっかりだし俺のこと知らないだろう。何か質問はあるか?
生徒:何で先生になったんですか?
〇〇:金〇先生とド〇ゴン桜見てたら憧れた。
生徒:彼女とかいるんですかー?
〇〇:いねーよ。新任だからそんな暇ねーし。
生徒:好きな女性のタイプは?
〇〇:う〜ん、まぁしっかりして落ち着いた人かな。
生徒:へ〜
〇〇:あぁそうだ!今日はもうすぐ終わりだけど学級委員だけ決めないと!誰かやりたいやついるか?
??:はい。
〇〇:お。えぇっと中嶋か。他に居ないか?居なかったら中嶋にお願いするけどいいか?
生徒:コクッ
〇〇:よし、決まりだな。じゃあ悪いけど中嶋は残ってくれ。あとのやつはもう帰っていいぞ〜。
ーー
〇〇:さて、残ってもらったのは来週にある課外活動のことでな。明日のHRで決めてもらうから。
優月:わかりました。
〇〇:よし。今日はもう帰っていいぞ。明日からよろしな。
優月:はい。失礼します。
ーー
体育テストの日…
〇〇:いいか?このボールを上に投げて前転してからキャッチしろよー。
生徒:(どんなテスト?)
〇〇:…よし、次中嶋!
優月:いきまーす。
クルッ、ドーン!
優月は前転した後自分が投げたボールに綺麗な顔面ヘッドを決めた。
優月:いったっ…。
〇〇:おい!大丈夫か?
〇〇は優月の元へ駆けつける。
優月:はい…!?
気がつくと〇〇の顔は優月の顔のすぐ近くにあった。
〇〇:鼻血は…大丈夫か。
優月:は、はい///
ーー
私はあれ以来〇〇先生のことが気になってしょうがない。
先生を見るとドキドキするし…
もっと近くにいたいし…
他の女生徒と喋ってるの見ると胸がキュッとなるし…
これが…恋なのかな…
〇〇:おーい中嶋ー!
優月:は、はい!
〇〇:ちょっと頼みたいことあるから来てくれるか?
優月:わかりました!
こうなったら…できる限り一緒にいてみよ!
ーー
〇〇:中嶋は学級委員としてよくやってくれたよ。
優月:えへへ///
〇〇:改めて卒業おめでとう。大学行っても頑張れよ!
優月:…先生?
〇〇:どうした?
優月:2年生の時の体育テストの時のこと覚えてます?
〇〇:体育テスト?
優月:私が顔面ヘッド決めた時…。
〇〇:あぁ笑 あれか笑
優月:その時先生はすぐに駆け寄ってくれたじゃないですか。
〇〇:そりゃ生徒の安全が優先だからな。
優月:その時から…先生のことが好きになっちゃったんです。
〇〇:へ?
優月:でも先生と生徒じゃ付き合えないから出来る限りそばにいようって思ったの!
〇〇:中嶋…。
優月:こんな迷惑な生徒でごめんなさい…。
とにかく!今までお世話になりました!
優月は荷物を持って教室を出る。
〇〇:中嶋!!
優月:はい?
〇〇:ありがとうな、俺は嬉しいよ。自慢の可愛い生徒に好きって言ってもらって。
大学行ってなんかあったら俺のとこに来い。
相談くらいは乗ってやるから。
優月:先生…。
〇〇:じゃあ気をつけて帰れよ!
優月:はい!あ、ひとついいですか?
〇〇:何だ?
優月:もう私卒業したじゃないですか?
ってことはもうここの生徒じゃないですよね?
〇〇:まぁ…そうだな。
優月:わかりました!
〇〇:何の確認だ?
優月:絶対にまた来ますからね!〇〇さん?
〇〇:え…。
優月:今度会う時は先生と生徒じゃなく、男と女ですからね!
Fin
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