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プラスチックの箱を金属の箱にリメイクしました。
強力なさび止め効果を持つ“塗る亜鉛”ローバルのいつもと違った使い方をご紹介します。「プラスチックにローバルを塗装し磨いて金属感を出す。」です。
10年以上使っているプラスチック印箱
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判子を入れているプラスチック印箱、長い間使っています。外と中で色が違い、年季の入ったものになっています。これをリメイクしていきます。
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材質を確認して、塗料を選定
インターネットにて、印箱の型番で検索しても古い商品の様で、情報は出てきませんでした。ただ後継の商品はABSで出来ているようなので、これもきっとABSだと思います。
ABSは溶剤に溶けやすいので、強溶剤を使っているローバルは使えません。今回は樹脂を溶かさない水性ローバルを使うことにします。
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プラスチックの素材によっては、塗膜が容易に剥離してしまう材質(PPなど)もあります。そういうものに塗装するときは密着性を向上させるプライマーを塗装してから、ローバル製品を塗った方が良いかもしれません。なお、鉄や亜鉛めっきには直接塗らないと、ローバルのさび止め効果は出ません。プライマーを塗ると言っているのは、プラスチックに塗るときの話です。さび止め効果が必要な時は、プライマーを塗らず、鉄やめっき面に必ず直接ローバルを塗ってください。
表面を荒して洗浄
280番の紙やすりで擦って、粗さを付けます。凸凹していた方が、塗料が良くくっつくからです。
汚れを落とすために洗剤で洗います。
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水性ローバルをエアガン塗装
ハケやローラーで塗装することもできるのですが、塗膜を平滑にしてより光沢を出したいので、今回はカップガンで塗装します。
塗装しない部品はできるだけ外し、塗装しないところはマスキングしてから塗装します。
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水性ローバルは光沢のないマットな仕上がりになので、金属仕上げとは言い難い状態です。
真鍮ブラシで磨いて金属光沢を出す
ローバル塗膜を真鍮ブラシで磨いていくと、金属光沢が出てきます。
柔らかい真鍮ブラシを選定した方が良いです。柔らかいブラシの方が擦った跡が目立ちにくいです。
今回の事例では、KTCの品番 YTBR-212の真鍮ブラシを使いました。
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真鍮ブラシで磨いた後の仕上がり感はこんな感じです。
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スポンジ研磨材を使ってさらに光沢を出す
真鍮ブラシで磨くと光沢が出るのですが、磨きムラが少々出やすいです。スポンジ研磨材を使って、塗膜を平滑にしてやると、光沢感が一段階上がります。今回の事例では、3Mの品番 5085 ASD(粒度#1200-1500、マイクロファイン))のスポンジ研磨材を使いました。
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スポンジ研磨材で磨いて塗膜を平滑にする、真鍮ブラシで磨いて金属光沢を出す、この作業を繰り返す感じです。スポンジ研磨材で磨く際には、塗膜が削れて、粉が出ました。作業場周辺の汚れ、ご注意ください。
ちなみに、磨き始めは荒い方が良いかなと思って、3M 5082 ASD(粒度#240-320、ファイン)で磨いたら、素地が出てきました。粗くない方が良いようです。
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スポンジ研磨材も使った仕上がりはこんな感じです。
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完成
完成しました。事務所の中で撮影しても、質感が伝わりません。太陽光が当たるお庭に持って行き撮影しました。
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“塗る亜鉛”ローバルは、鉄や亜鉛めっきに塗装する塗料です。プラスチックに塗装するのは例外的な使い方です。各自の判断でお願いします。
(記事担当:MTMTH)
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