ローバルが3カ月間錆びを防ぐ様子を観察する。
ローバルには強力なさび止め効果があります。お使い頂いたことのある方は実感頂けていると思いますが、使ったことのない方には実感できないと思います。
さび止め効果を実感できるか、ローバルを塗装した鋼板を屋外に放置し、その変化をタイムラプス動画として撮影してみます。
屋外暴露試験
屋外に放置し、雨風、太陽光に晒す「屋外暴露試験」を行います。撮影は昼間だけ行います。期間は、2024年6月20日-9月20日です。
実験サンプル
下のようなサンプルを屋外暴露試験に出していきます。
左上:溶融亜鉛めっき鋼板
右上:ローバルを塗装した鋼板
左下:防錆油を塗布した鋼板
右下:透明の錆止め塗料を塗装した鋼板
すべての板にはカッターにて×形の傷を付けています。これは塗装の欠陥を想定しています。例えば、塗料を塗ったつもりだったが、塗料が塗れていなかった塗り損じや塗装後ぶつけて塗膜が剥がれた塗膜剥離などを想定しています。この×形の傷は「クロスカット」と言います。
撮影結果
撮影した3カ月のタイムラプス動画はこちらです。(約34秒)
一般に錆は水があるときに発生します。雨が降った後によく錆が発生しています。目に見えない空気中に含まれる水分(水蒸気)も錆の原因になるので、水に濡れなければ錆びないというわけではないです。
最初に錆びたのは防錆油
2、3回の雨は、防錆油も錆の発生を防いでいます。
ただそれ以降の雨では防錆油が流されてしまったのか、雨が降るたびに錆が進行しています。油は、水や空気を鉄に触れさせない環境遮断で錆を防ぎます。
防錆油の部分だけを拡大した動画です。(約34秒)
透明錆止め塗料は塗膜の傷部が錆びてしまう。
透明錆止め塗料は、環境遮断で錆を防ぎます。そのため、傷部は環境遮断が出来ていない状態となるので、鋼板まで雨水が入り込んでしまい、徐々に錆びてしまっています。塗膜の健全な部位は錆を防いでいます。
透明錆止め塗料の部分だけを拡大した動画です。(約34秒)
溶融亜鉛めっきは光沢を失いながらさびを防ぐ。
ローバルも溶融亜鉛めっきも同じ亜鉛と言う金属を使っています。鉄の代わりに亜鉛がさびるという犠牲防食というさび止めで鉄を錆から守っています。そのため、最初は金属光沢を持っている亜鉛も鉄の代わりに徐々にさび亜鉛の白錆が出来てきて、金属光沢を失っていきます。金属光沢はなくなってきますが、強力にさびを防いでいます。
溶融亜鉛めっきの部分だけを拡大した動画です。(約34秒)
ローバルも色を変えながら錆を防ぐ。
ローバルには金属光沢はありませんが、溶融亜鉛めっきと同じ亜鉛を使っています。そのため、ローバルも溶融亜鉛めっきと色の変わり方は違いますが、色が変化していきながら錆を防ぎます。
ローバルの部分だけを拡大した動画です。(約34秒)
今回は3ヵ月だけのご紹介ですが、ローバルの防錆効果はこんなものではありません。20年の実例をこちらの記事でご紹介しています。
まとめ
溶融亜鉛めっきと同等の防錆効果があるローバル。だから、常温亜鉛めっきと呼ばれます。両者ともに錆が発生しません。
透明錆止め塗料はクロスカット部から錆が発生しています。傷がなければ、錆が発生していないでしょ?というご意見がありそうです。もちろん、そうだと思います。
塗り漏れ・傷なしで塗装を終えるのは意外と難しいものです。しっかり塗ろう、塗った後も手間がかかります。その点、ローバルは下の3つのポイントを押さえて塗っているなら、今回のクロスカット程度の塗膜欠陥があっても強いさび止め効果を発揮してくれます。(塗膜欠陥があっても錆びないことを保証するものではありません。)
簡単に塗れて、強い防錆効果が得られるローバルをお勧めしています。(色が変わってほしくない箇所にはローバルはお勧めできません…。)
この記事を読んで、ローバルの強力なさび止め効果が少しでも実感して頂けたら、嬉しいです。
(記事担当:MTMTH)
タイムラプス動画6分14秒版
じっくり観察したい方はこちらをご覧ください。
エックスではユーザー様のローバル使用事例のリポストや記事更新のお知らせをしております。フォローをお願いいたします。
よろしければ以下の記事もご覧ください。