『熱中症予防 個人とチームでの対策』
■熱中症予防のために個人ができること
今回は熱中症の予防について書きたいと思います。
まずは室内外問わず部活動などで熱中症を引き起こす要因について、
以下のような要因があげられます。
①気温が高い
②湿度が高い
③日差しが強い
④風が弱い
⑤暑さに慣れていない
⑥水分補給、栄養補給が不十分
⑦寝不足や過度の疲労などの体調不良
⑧熱がこもりやすい、汗が乾きにくい服装
気温や湿度などの環境に関して、皆さん個人でコントロールする事は難しいですが、⑤以下の項目は対処可能です。
⑤暑さに慣れていない
⇒体が暑さに慣れることを「暑熱順化」といいます。
一般の方の場合、体を動かすことで汗をかくという行為に慣れさせていきます。
ただ、普段から体を動かしている選手については、
シャワーではなくお風呂にしっかりと浸かる。暑くなりかけた時期に昼休みなど積極的に外に出ておくなど、
安全が確保できる範囲での積極的な暑熱順化を意識すると良いでしょう。
⑥水分補給、栄養補給が不十分
⇒三食しっかりと食事をとることはもちろん、運動中だけでなく前日や運動前にスポーツドリンク等を飲んでおく事が大事です。
特に運動開始30分前に250~500mlの水分をこまめに飲んでおきましょう。運動中もがぶ飲みせずにこまめに補給を意識します。
⑦寝不足や過度の疲労など体調不良
⇒事前にコーチやトレーナーに寝不足であることや体調不良を事前に伝え、限界ぎりぎりまでのスポーツ活動は行わず、異変を感じたらすぐに中止しましょう。
⑧熱がこもりやすい、汗が乾きにくい服装
⇒綿素材のシャツよりもポリエステル素材など化学繊維の方が乾きやすく、汗を早く蒸発させてくれます。
以上、個人での予防策となりますが参考にしてみて下さい。
■熱中症予防のためにチームができること
理想的にはできるだけ気温の低い時間帯での練習の実施。
湿度も高い日は練習を中止したり時間を制限するのが良いですが、
理想通りのスケジューリングができないのが現実です。
しかし、そのような熱中症リスクが高い日の対策として、
いつも以上にこまめな水分補給のタイミングを設けたり、
日陰で休憩させる(日陰がない場合は事前にタープテントを準備しておく)など、可能な予防策を講じておくことはとても重要です。
■熱中症指数を用いての予防
熱中症はWBGTという暑さ指数でリスクの高さを判断することができます。WBGTは乾球温度計、湿球温度計、黒球温度計による計測値を使って計算され、その指数で熱中症の危険度を表現します。
31~ (危険) : 運動は原則中止
28~31(厳重警戒): 激しい運動は中止
25~28(警戒) : 積極的に休息
21~25(注意) : 積極的に水分補給
~21(ほぼ安全): 適時水分補給
WBGTの計測は本来は専門的な計測器が必要ですが、最近では安価でポータブルな機器も販売しており、厳重警戒など現在の状況をサインと音で知らせてくれます。
おすすめのWBGTの器具を載せておきます。予防の一助として活用してみて下さい。
https://onl.bz/Tv7YQiZ
https://onl.bz/iQrC6AT
以上となります。今後も熱中症に対しての見地を広げ、
共にスポーツ現場でのリスク軽減に努めていきましょう!
⇒次回(8/4)『合宿遠征① 便利な物編』について